
ドメスティックな彼女10巻ネタバレ感想85話~89話
瑠衣のキスを避けずに受け入れた夏生。
燻っていた気持ちを行動に移したが、陽菜のことを振り切った訳ではなかった。
第85話
久しぶりのキスの後、すぐに髪留めが見つかって、瑠衣はまた抱きしめたくなるような笑顔を漏らす。
一歩踏み込んでしまった夏生はなかなか寝付けずに遅刻してしまい、桐谷に資料整理で体よくこき使われていた。そこに図書委員をしていた美羽が声をかけ、どんな悩みもネタに出来るんだと前向きなアドバイスをしてくれた。
それから連日徹夜で執筆に励んだ。小説のことを考えながら、頭の片隅ではいつも瑠衣がいた。
数日後、無理がたたってぶっ倒れてしまう。
看病してくれていた瑠衣に、辿り着いた答えを伝えていく。陽菜とのように瑠衣と深い関係になるのが怖い。また今までの日常が壊れてしまうのではないか。でも、瑠衣が大事なのは変わらないんだと。
そうやって考えてくれただけで、瑠衣は嬉しかった。
口元が緩みながら、新しいレシピを本屋で仕入れた帰り道、いきなり後ろから不審者に抱きつかれた。
鮮やかに一本背負いを決め警察を呼ぼうとしたら、不審者が慌てて止めてきた。
よく見ると、それは陽菜と瑠衣の実父だった。
第86話
お互いの近況を話していくうち、父は以前やっていたイタリアンレストランの2号店を近くに出すらしかった。
進路の話になると、モラトリアムなのをうまく話せない瑠衣。気晴らしに店に来てみないかと誘われ、その日は別れた。
それからすぐに、父の店に訪れた瑠衣。昔よく作ってくれた大好きだったペスカトーレを頼んで作ってもらう。その味は、当時の味より更においしくなっていた。
一号店が潰れて、初心に帰った父は、娘達が喜んで食べてくれた時を思い出し、カジュアルで気軽に来店できる店を目指して、ここまでこぎつけたのだった。
店名は「テンポ・フェリーチェ」。日本語で幸せな時間という意味らしい。それを聞いた瑠衣は目指したい道が閃いた。
家に飛んで帰って、真っ先に夏生に報告した。笑顔で食べてくれる今の家族の顔を思い浮かべたら、もっとたくさんの人を料理で笑顔にしたいと思えたのだ。
次は母を説得しないといけない。しかし、母には大反対されてしまい、瑠衣は家を飛び出して行ってしまう。
第87話
そのまま父の店で居候することになった瑠衣。母は料理人の夢は認めてくれるものの、父の店で修行することはどうしても許せないようだった。
しかし瑠衣も、父の店で修行することはどうしても譲れない条件だった。
瑠衣がいない食卓。味気ない夕食。心配と寂しさが募って店に会いに行くと、一人で心細かった瑠衣は真っ先に抱きついてきた。
ソファに並んで座り、ほのかにいい雰囲気になってきた時、瑠衣父が夜食を持って入って来た。彼氏が来たと邪推されるが、瑠衣はそのまま認めたい様子。
悪ふざけでアルコールを飲まされた夏生はすぐに酔って、外に涼みに出た。そこで漏らした瑠衣父の言葉に、夏生は違和感を覚える。
その日はぐだぐだに酔い潰れて帰った夏生。後日、瑠衣と一緒に店に行くと、見知らぬ女の子が訳の分からないいちゃもんをつけてきた。
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第88話
彼女の名前は幹本響。瑠衣父、幹本丈の再婚相手の娘だった。
瑠衣に会わないで欲しいと詰め寄るが、瑠衣は一歩も引かずに凄み返す。その時、夏生と響は初詣の時に出会っていたことを思い出す。
その時、丈もやって来るがめんどくさそうな状況を見て逃亡。瑠衣が追いかけていき、残された二人は店内で待つことに。
響が瑠衣に対して辛辣なことを言い続けるので、夏生は土下座までして修行を認めて欲しいと頼み込む。それでも料理人の夢まで否定しようとするので、さすがに頭にきた夏生は怒りが込み上げて顔を上げた。
すると、目の前には大人っぽい黒い下着があった。
そのまま立ち上がろうとして、出汁の入った鍋を倒しびしょ濡れになってしまう。
先にシャワーを浴びる響。
瑠衣の修行を反対している理由は、母のためだった。父に浮気されて出て行かれたせいで、今でも丈の言葉一つにびくびくしながら生活していた。いつ、元の奥さんの下に走られるかと不安なのだ。だから、丈にはできるだけ元家族には会って欲しくないのだった。
事情を聞き終わった後、夏生はタオルを手渡したが、直後に大声を上げた響。咄嗟にドアを開けた夏生は自分の失敗と響の色を知った。
そこに瑠衣もやって来て、料理を覚えたいだけでそっちの家族をどうこうするつもりはないと冷静に話すと、響もその真剣さに頷かざるを得なかった。
何とか平和的に解決し、家に帰った夏生。すると、帰るなり父が瑠衣のところに連れて言ってくれと言ってきた。
第89話
後日、気合の入った父を伴って店を訪れた夏生。両家の父親が相対し、一触即発の緊迫した空気が流れるや否や、夏生父が丁寧に腰を折り手土産を差し出した。
そして瑠衣の頬を優しく叩き、初めての説教をした。血は繋がっていなくとも、保護者であり紛れもない父親なのだ。大切に思ってくれているのに今更気がついた瑠衣は、涙を流し、初めてお父さんと呼んだ。
母の応援したい気持ちと許せない気持ちの葛藤を聞かされ、料理の味で説得しようと決めた瑠衣は、試行錯誤の日々を送る。響にも食べてもらい的確なアドバイスをもらいながら、ついに母と真っ向勝負の日を迎える。
感想
ドメスティックな彼女10巻前半でした。
響再登場でパンモロからのシャワーシーンで一仕事こなしてくれました。ドロドロの家族戦争はどのように終結するのか、後半を読んでいただきたいと思います。
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