
巨蟲列島5巻18話
ネタバレ感想
巨蟲列島5巻18話のネタバレと感想とあらすじと画像、漫画を無料で読める方法を紹介。
港まで辿りつけたが、あのジガバチも恐れる大ムカデが姿を現した。
猟友会メンバーの無残な姿が転がり、睦美たちは最大の敵を前にどうするのか?
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大ムカデ
樹木よりも遥か高く立ち上がる大ムカデ。
睦美は足の数を1、2、3と数えていき、顎肢を合わせて21対、合計42本あることを確認した。
猟友会のメンバーはムカデに発砲をし続けるが、まるでダメージを与えられない。
海上保安員たちは急いで出航の準備を進めつつ、こんな怪物が目の前に現れても全員が規則を遵守して、大砲を撃たずに効くわけもない放水を始めた。
案の定、ムカデには全く効かず我が者顔で暴れ周り続け、地上にいる猟友会たちは紙屑のようにぐちゃぐちゃにされていく。
圧倒的な殺傷能力と硬い表皮に覆われたムカデを見て、睦美は間違いなく先生やジグモを喰い尽くした正体だと悟った。
睦美たちが成すすべなく見ている間も、一人また一人と犠牲者が増えていく。
ムカデは強力な足で人間を捕らえ、動かないように突き刺し、口元に運んで貪り喰った。
甲斐は涼子にもなぜ大砲を撃たないのかと詰め寄るが、やはり彼女も本部からの許可がないと撃てないと言って、規則に囚われてしまったままだった。
何もできないなりに彼女は出航の準備を手伝いに行こうとするが、睦美があの大ムカデには、今の自分たちでは対抗するすべがありません、と言って彼女を引き止めた。
涼子は自分が艦を呼んでしまったせいだと、父に縋って嘆き始める。
しかし、おやっさんは冷静さを失わず、今無闇に飛び出しても犬死にするだけだと諭した。
彼らが手をこまねいている間にも、発砲音の後に悲鳴が続く負の連鎖は止まらなかった。
美鈴は他の艦を呼んで助けてもらえないのかと訊くが、涼子が言うには、どの艦だろうと本部からの指示がないと勝手な行動を取ることはないと宣言した。
千歳はあまりの臨機応変のできなさに
「見殺しにする気なの?」と言わずにはいられなかった。
ただ喰われるのを待っているだけしかできない状況に、彼らは気力を失い始める。
しかし、おやっさんは泣いているだけの涼子に、生き残れる可能性がある者を優先するのが、俺たち山で生きてきた者の掟だと伝えた。
その父の言葉に、涼子は涙を拭って顔を上げた。
そして全員に向かってこれからどうするか話し出す。
この島に上陸する前、ここから数km先に漁港があるのを確認しているから、今からそこにお連れします。
ただし、私は船を動かすことを許可されていません、と忘れることなく付け加えた。
だが船はおやっさんが何とかすると言って、娘がヤル気になったことにニヒルな笑顔を零す。
睦美はムカデが素早く動くものを獲物として認識するので、できるだけゆっくり動くようにと注意する。
港に着いてようやく助かるはずだったのだが、大ムカデの脅威から逃れるため、彼らは再び別の港に向けて歩き出した。
涼子は先頭に立って歩き出し、仲間を置き去りにしてしまうことを心の中で謝った。
漁港まで、他の虫に襲われることなく無事に着けた。
しかし、そこにある漁船の全てが沈んでしまっていたのだった。
よく見ると、船体に巨大化したフジツボがびっしりこびりついていた。
この島に漂着した直後、睦美が獲って食べた時のフジツボより何倍何十倍もの大きさに育っていて、その重さに耐え切れず船は沈んでしまったようだった。
フジツボを剥がしたとしても、海水に浸かった船の電気系統が死んでいるので動かせそうになかった。
海上保安庁に入った報告によれば、2週間前まではこの島に異変は起きていなかった。
睦美は最悪の事態を想定した。
今まで見た巨大な虫は、ほとんどが幼虫だった。
成虫で巨大化していたものは、蝶や蜂のように成長サイクルが早いものか、強力な捕食者だけだった。
マダニの大きさにムラがあったのは、以前から虫の巨大化は始まっていたが、2週間前に人を捕食できるサイズの虫が羽化し始めたから。
もしその仮説が正しければ、これからどんどんもっと恐ろしい巨蟲が羽化し始めるかも知れない。
とんでもない可能性に思い至った睦美は、珍しく取り乱して、一刻も早くこの島を出なければ本当に助からなくなる、と喚きたてた。
ムカデを捕食する昆虫は数多く存在している。
大型昆虫が羽化するのに、通常は1年以上かかるが、羽化まで8ヶ月以上かかるヘビトンボが巨大化して襲いかかってきたことからも、時間の余裕は全くなさそうだった。
漁船が使えない以上、涼子はまた巡視船に戻ってオート機能を使って出航させてみると言った。
それがダメでも、救命ボートで逃げ出せるかも知れない。
ムカデが満腹になって、港から離れていることを願い、彼らは覚悟を決めて来た道を引き返していった。
港には、夥しい数の人間の残骸が散乱していた。
それでも、どうやらムカデはいなくなっているようだった。
しかし安心したのも束の間、睦美は想定外の光景を目の当たりにして、膝から崩れ落ちてしまった。
最後の頼みの綱の巡視船に、大ムカデが巻きついて破壊しようとしていた。
感想
巨蟲列島18話でした。
猟友会が殺されに来ただけなのが、あまりのモブらしい扱いに合掌。
規則を破るくらいなら死を選ぶ海上保安員たちの考えが、ある意味一番恐ろしいので、早く規則違反しまくってはっちゃける涼子が見たいです。
ムカデより強い昆虫とは・・・
カブトムシとかしか思いつきませんし、強いかどうかも知らない。
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