著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット

インフェクション77話
ネタバレ感想

蓮華の漢方薬の効果が切れても、らぎ姉はされるがままに。

晴輝は嗜虐心をそそられて、彼女に攻めさせようとする。

この束の間の平穏時に、二人は一線を越えてしまうのか?

 

 

77話 戦士の覚悟

晴輝に煽られたらぎ姉は覚悟を決めたようにムクリと身体を起こし、彼の方を向いた。

 

それでもまだ、すぐに自分から攻める勇気がでないのか動こうとしない。

 

 

彼は今何を言えば彼女が動くのかスッと思い浮かび、それが今彼女が言って欲しい言葉だとも確信が持てた。

 

だから、ドSな風に一生妄想の中でだけ楽しんでろよと冷たく言い放った。

 

すると彼女は素早く距離を詰めたかと思うと、彼の乳首に音を立ててキスし始めた

 

 

そうすれば彼が喜ぶと思ったのか、自分がしたかったことなのかは判然としないが、ただそれは引き止めるための愛撫には違いなく、可愛く甘えるような声を出した。

 

彼は乳首を吸われながら、最早これは素直を通り越した彼女のむき出しの欲望なのではないかと思った。

 

 

漢方薬にも頼らずに彼女の深いところまで引き出せたのだから、もしかしたら、心が通じ合っている状態なのかもしれないとさえ思えた。

 

だって視線を下にずらせば、彼女が必死に乳首を舌で転がしもう片方もお留守にせずに指先でこねくり回しているのだから。

 

 

だが彼は手を緩めなかった。

 

殻を破った彼女に最後までさせるため、本当にしたいのはそこじゃないだろ?と、またSっ気を出しながら頭をグイっと下に押し、猛々しくそそり立つ硬くて脈打つ一本の棒の目の前に顔をやった

 

彼女は荒い息遣いのまま、その匂いを嗅ぐように鼻からすう~っと酸素を吸い込み、幾分とろけた表情に変わってから吐き出した

 

そして口をはしたなく大きく開け、躊躇なく口に含もうとした。

 

 

 

その時、突然彼のスマホの着信音が鳴り響いた。

 

二人ともビクッと反応して勢いを殺がれてしまったが、彼はこんな状態で電話に出る気も起きず、早く股間に溜まった熱いものを出したくて堪らず、改めて彼女に続けさせようとした。

 

彼女も素直にもう一度口を開けて近づけると、着信は留守番サービスに代わり、電話をかけてきた相手はすぐにメッセージを吹き込み始めた。

 

それは神城の声だった。

 

 

体調が戻ったのなら集合しろというお達しだったが、彼はこんな生殺し状態で止められるものかと心中で反抗する。

しかし、晴輝の父親がいる地下研究所にメットの核を届けに行くらしく、当分父親に会う機会もなくなるぞと軽く脅してきた。

 

家族もそうだが、まさに命がけで手に入れたメットの核を届けに行くのは、消防士としてできるだけの命を助けると誓った彼にとって疎かにできない任務だった。

 

 

話を聞いていたらぎ姉は、あの夜、彼ときららが野外プレイをしたことを思い出して念じた。

私も平等に愛してくれるよね?と。

 

晴輝もそうしたかった。

しかし、そこで父親と妹を一気に失った小鳥の悲しそうな顔が浮かび、彼女がいる研究所に行くことを優先してしまったのだった。

 

 

 

残された全裸のらぎ姉。

 

彼女は期せずして、紗月と同じ行動を取らざるを得なかった。

 

 

ベッドを力強く恨みをこめて何度も叩いた。

 

川内の避難所でも、晴輝とヤレるチャンスはあったのに、その時もタイミングの悪い神城に邪魔されたことを思い出し、彼の名を叫んだ。

そして蓮華は、報われぬご主人様を思って泣いた。

 

 

晴輝はバスで向かう車中、妙にいたたまれない気持ちでそわそわしていた。

 

自衛隊の秋保は、命令違反を犯した自分たちの存在は現地の自衛隊に話さないよう注意した後、体調不良で寝込んでいた彼に声をかけてきた。

 

ただただ心配してくれているだけなのだが、みな何かしらの仕事をしていた昼間に、同級生とエッチしようとしていたと考えると、彼女の慈しむような笑顔が逆に辛かった。

 

 

とにかく気持ちを引き締めて他の同行者を眺めてみると、結構な数の避難民の男性が乗り込んでおり、皆思い詰めたような表情で静かに座っていた。

そして、全員銃火器を手にしていた。

 

彼らは保菌者排除のために選ばれたらしく、研究所に向かう道中でどこまで戦えるかテストをするようだった。

 

晴輝は彼らの初実戦のために保菌者を引きつける囮役を任されることになり、エロい状況から頭を切り替えるのに丁度いいと思って張り切った。

 

 

さっそく一体の保菌者が車の行く手を遮っていた。

 

晴輝は降りて保菌者を引きつけ、軽くいなしてから銃部隊がいる方向に走って逃げた。

 

その他大勢と変わらない一体の保菌者には、もう大して恐怖心は感じなかった。

しかし、特に訓練もされていないだろう味方に向けられる銃口は相当怖かった。

 

神城はそれに構わず、一人に実弾を装填し実際に保菌者を撃たせて殺させた

 

晴輝は聞かされていなかった事態に驚くが、撃った男が青い顔をして震えているのを見ると、保菌者とはいえ、人間と変わらない相手を殺したことのストレスを思い、口を噤んだ。

 

 

 

研究所の自衛隊も検体を得るために保菌者を殺したそうだが、精神的な被害は相当なものだったらしく、数名が任務を遂行できる状態ではなくなったそうだった。

 

自衛隊員は仕事として赤の他人を守るためにそうしているのだから、精神へのストレスは相当なものだと分かる。

だから、民間人にはいざと言う時に行動を起こせるよう、経験させる必要があった。

 

そこで晴輝の存在は大きかった。

 

同じくただの民間人だったのに、地獄絵図を生き抜いた事実が英雄視されているので、神城は彼の勇敢な背中を頼りにしていたのだった。

 

しかし晴輝は、気付かないところで自分たちも相当なストレスを受けているんじゃないのかと考えたが、今は女関係のストレスが一番大きかった。

 

 

 

程なく研究所に着いて父の出迎えを受けたが、かなり疲れている様子に心配が募った。

 

小鳥の顔を遠くからでも見れて少し心が軽くなったが、研究者たちにメットのあらましを説明しても期待できそうな反応はなく、ドッと疲れを感じた。

 

 

取りあえず任務は終わり、小鳥を探してうろうろしていると、突然誰かに暗い部屋の中に引きずり込まれた。

 

部屋の明かりを点けたその相手は外道榎並だった。

 

嬉しくない再会に驚くばかりの彼に構わず、彼女は相変わらずのいやらしい笑顔を絶やさず、いきなりスカートをたくし上げて迫ってきた

 

 

感想

インフェクション77話でした。

らぎ姉の三度目の正直が近い未来にくることを願います。

榎並と小鳥が合わされば、また何かとんでもないことが起こりそうな予感がしますね。それは晴輝にとって、また股間にくることなんでしょう。

晴輝父がかなりやつれているのは、研究が進まないからなのか、疑われているストレスか秘密を隠しているからなのか・・・

妄想族