生贄投票45話ネタバレ感想

服巻が社会的死を与えられ、あっけなく統率を失っていく教師陣。

瀬戸は生徒との密会を3年の景山に見つかり脅され、教頭のワンマンな管理体制に田畑が反旗を翻そうとしていた。

 

 

45話

今治が誰もいない教室の中できょろきょろ見回していると、当時の制服を着た毛利が入ってきた。

 

皆いなくなっちゃたねと微笑みかけてくる彼女に、それはあなたのせいだと言い返そうとしたが、そもそも最初から友達なんていなかったじゃないと言われてしまう。

 

しかし、いつの間にか窓際の席で漫画を読んでいるの後姿を見つけ、嬉しさで胸が締め付けられるような気がした。

著者名:江戸川エドガワ 引用元:エブリスタ

 

 

その直後に目を覚ますと、自分の部屋のベッドの上だった。

 

起きても夢の内容がありありと思い出され、夢の続きのまま涙が零れてきた。

 

 

 

まだ朝早い化学室で、瀬戸は何をするでもなくじっと座って待っていた。

 

程なく景山が声をかけながら入ってきたので、彼女は何か言おうとしたが、友達だから気を使わなくていいなどと先んじられ、何も言えなくなってしまう。

 

今日から友達だから…嫌?と訊く彼の上目遣いは、底の見えないいやらしさを湛えていた。

著者名:江戸川エドガワ 引用元:エブリスタ

 

 

彼女に拒否権はなく、ただ彼を刺激しないようにするしかなかった。

 

 

朝飯を食べ損ねてきたらしい彼はコンビにで買ったパンを袋から出し、一口齧った。

 

それを彼女に見せながら食べる?と訊いてきたが、彼女はさすがにそこまで受け入れることはできなかった。

 

 

彼は食べ終えると、特に何か要求してくることもなく、もう教室に行くと言った。

 

 

毎日誰よりも早く教室に着き、掃除をしているらしかった。

 

それは素晴らしい行いだが、いつも教室が綺麗に保たれているのを誰かが気付いてくれることを期待もしているようで、そのささやかな願いがとても意地汚いものに今は思えた。

 

 

ただそんなことを言えるはずもなく、彼の努力を肯定するしかない。

 

 

すると彼はすれ違いざまに彼女の肩に手を置いてきた。

 

ただそれだけだったが、一方的に見せつけられ続けた笑顔と何が目的なのか分からないこの友達ごっこに恐怖を感じ、肩に残った感触を振り払った。

著者名:江戸川エドガワ 引用元:エブリスタ