
ゴブリンスレイヤー外伝2巻
ネタバレ感想
ゴブリンスレイヤー外伝の漫画最新話と最終回まで、最新刊ネタバレと感想、あらすじ、エログロ画像、結末、漫画を無料で読める方法を紹介。
姉を目の前で陵辱され、殺されるところを見た少年はゴブリンを根絶やしにすることを誓い、やがてゴブリンスレイヤーと呼ばれる冒険者になっていく。
ホブゴブリンとの激しい戦いを経て、幼馴染みの牛飼娘と再会し、心休まる場所を得てまたゴブリン退治に赴こうとしていた。
7話
受付嬢は毎日毎日持ち込まれる大量のゴブリン退治の依頼に辟易していた。
先輩は新人冒険者に任せて、成功するかどうかも冒険者の領分だと言う。
実際、寒村が出せる報酬では新人を派遣するのが精一杯で、失敗しても次を送り込めばいい。
理屈ではそうだが、冒険者も依頼者もないがしろにされているようでやるせなかった。
そこで前回もゴブリン退治を請け負った駆け出しの冒険者がやって来て、またゴブリン退治を請け負った。
受付嬢は彼もいつか高報酬の依頼を選ぶようになるかも知れないと思ったが、それでも市井の人を一番苦しめているゴブリン退治を選んでくれたのは嬉しかった。
彼はキャリアが同程度の新人の4人パーティと協力して、寒村のゴブリン退治を始めた。
家畜を盗んで逃げようとするゴブリンの足を連携して止め、戦士が止めを刺し、彼も怪我なく一体を仕留める。
ハーフエルフは取り返した子羊を抱き、ささやかな胸の膨らみで安心感を与えた。
合計3体だけのはぐれゴブリン。
ハーフエルフは興味本位で倒された一体をまじまじと観察しようとすると、死んだフリをしていたそいつが突然起き上がって彼女を押し倒した。
しかし、彼が素早く腕を切断して助け出し、今度こそ確実に息の根を止めた。
それはいいが、ゴブリンの生体について知るため惨たらしく解体した噂があっという間に広まり、依頼成功の報告をしにギルドに行ったときには、既に他の冒険者から遠巻きにされてしまっていた。
受付嬢はそれでも彼が無事に帰ってきてくれたことが嬉しく、コミュニケーションの大切さを説いた。
4人パーティはゴブリン退治を終えたその足で、次の依頼の鉱山探索を開始していた。
弓を使うハーフエルフは足手まといにならないか心配するが、仲間たちは頼りにしてるし何があっても守ると励ました。
その直後、天井からハーフエルフを狙ってブロブが落ちて来た。
すると剣士がすぐに助けに入り、宣言通り守った。
だが、振り向くとハーフエルフは忽然と姿を消し、上から彼女のブーツだけが落ちてきた。
見上げると血が頬に当たり、ハーフエルフはスカートの中が丸見えになりながらバタバタもがき、程なく動かなくなった。
骨が砕かれる音が聞こえ、もう生きてはいないことだけが理解できた。
ハーフエルフのイヤリングだけを丁寧に吐き出したそれは、この洞窟に巣食うロックイーターだった。
8話
ハーフエルフの全身を飲み込んだロックイーターは残りの3人にも襲いかかり、戦士は避け切れずに片腕を食いちぎられてしまう。
唯一冷静さを保っていた僧侶が戦士に肩を貸し、命からがら洞窟を抜け出した。
剣士はハーフエルフを助けに行こうと僧侶を促すが、思いっきり殴り飛ばされ、ようやく仲間が死んだ現実を受け入れた。
ブロブが地表に湧いた理由が人間のエゴのせいだと彼らが知るのは、ずっと後のことだった。
牛飼娘は彼と住むようになってもなかなか話す機会もないことに焦れ、叔父と一緒に配達を兼ねて初めてギルドを訪れた。
怖そうな男たちに美しいエルフ。
自分が場違いだと思うと妙に視線を感じ、叔父の仕事が終わるまで隅の席で待とうと歩き出すだけで、人形のように体が固くなってしまう。
そんなところに受付嬢からいきなり話しかけられ、驚きのあまりに飛び上がった。
だが、ここに出入りしている牧場主の姪だと名乗り、恥ずかしさを堪え、勇気を出して自分もこれからここに顔を出すようになると挨拶した。
どもりながらの挨拶だったが受付嬢は笑顔で応えてくれ、牛飼娘は自分にはない落ち着きと大人の余裕を感じて少し嫉妬を覚えた。
その日の夜、深く寝入っていると彼が帰って来た足音で目が覚めた。
裸の上にさっとシャツを羽織り、蝋燭を点して彼の部屋の前に立ちドアをノックする。
しかしドアを開けても彼はおらず、ベッドの上も整頓されたまま使った気配がない。
叔父が納屋を貸すと言っていたのを思い出し、薄気味悪くて入ったことのない納屋へ初めて足を踏み入れてみた。
声をかけながら静かに入り、明かりで奥を照らすと、血で汚れまくった彼が隅っこでへたり込んでいた。
怪我をしたのかと訊いて駆け寄るが、彼は違うと言いながら立ち上がった。
牛飼娘は思わず尻餅をついて足を開き、自分が下にパンツしか履いていないのを思い出してシャツを引っ張って隠した。
とてもゆっくり休めるような場所じゃなく、声も嗄れている。
それなのに、夜明けと共にまた出かけていく彼。
牛飼娘は5年前に喧嘩別れした姿を思い出し、自分と彼が帰ってくる場所がなくなったことを再認識した。
だから、この牧場が新しい帰ってこれる場所だと伝え、精一杯の言葉で彼を送り出した。
9話
彼はゴブリン退治を叩き込んでくれた先生の修行を思い出していた。
厳しく口も悪く、スパルタだったその内容の一つに、両手を後ろ手に縛られ氷河に突き落とされるというものがあった。
底まで沈み両足で底を蹴る。
それを何回も繰り返さなければ死ぬと言われ、愚直に凍える水の中を何度も浮き沈んだ。
教えは実際にゴブリン退治をすることで理に適った考えを生むようになり、装備も戦い易さを優先して変えていった。
そしてまたゴブリン退治のために納屋を出ると、牛飼娘の叔父が待ち構えていて、彼女に何かしたんじゃないのかと問い詰めて来た。
たった一人残された家族である姪を大事に思っていた叔父は、彼女が納屋を訪ねてから様子が変わったのを気にかけ、彼と何かあったんだろうと勘繰っていた。
ただ、姪を大事にできる覚悟があるなら文句はなかった。
しかし、彼の方に今のところそういうつもりはなく、また何をしたわけでもない。
今日死んでもおかしくない冒険者稼業も、ゴブリンがいる限り辞めるつもりはない。
それで姪の様子がおかしいのは、彼がゴブリンへの憎しみに囚われているからだと叔父も十分に気づけた。
彼はギルドの受付に行くと、開口一番「ゴブリンだ」と告げる。
受付嬢は彼ばかりがゴブリン退治を請け負ってくれるのに気が咎めるが、それでも受けてくれるなら斡旋しないわけにはいかない。
しかし今日は、明らかに体調が悪そうにフラフラしていて、大丈夫かと訊ねても「大丈夫だ」と言うだけで話にならない。
何を言っても大丈夫としか言わない彼に痺れを切らし、受付嬢は少し言葉を強く、体調が悪い冒険者に依頼を斡旋できるわけがないことを言って聞かせた。
そして彼が素直に頷くと、日頃の密かな感謝でスタミナポーションをプレゼントした。
それでも彼が選んだゴブリン退治の依頼は、敵の数が多い辺境の村のものだった。
一人で行くと決めた彼は武具屋に行き、装備を新調することにした。
刃毀れや歪みが酷い剣は研ぎ直さずに新しい上等のものを買い、頼んでいた鎖帷子を受け取る。
細い剣で突かれれば防ぎ切れない程度の荒さだが、ないよりは随分マシな革鎧の下に着込む坊刃インナーだった。
防御力がそこそこなのは、万が一、ゴブリンに奪われて悪用されたときのことを考えてだった。
感想
ゴブリンスレイヤー外伝2巻収録予定の7話8話9話でした。
躊躇いなく紅一点のハーフエルフが食い殺されるなんて、なかなかヘビーな展開でした。
どこかBLOOD-Cとかトレマーズを思い出させる惨たらしい最期でしたね。
幼さの残る片目隠しの牛飼娘もいいですが、これから溌剌さを取り戻していく過程も楽しみです。