
復讐の未亡人6巻
26話27話ネタバレ感想
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斉藤は二度と同じ過ちを繰り返さないよう、ブラックな風潮の社内を改めようと声を大きくしていた。
それを憧れの目で見ていた後輩の山下は、しかし彼に悪意を抱く長谷川の誘いに身を任せ、流れのままに股を開いてしまっていた。
26話
家に仕事を持ち帰っていた山下は、新聞配達員が動き出す時刻になってもパソコンのモニターを睨んで手を動かしていた。
そして僅かばかりの睡眠を摂って、いつもと変わらず出社する。
だから当然のように、会社では船を漕がずにはいられなかった。
自分が追い込んでいるのは自覚していても自分の仕事を効率的にこなすことしか考えていない長谷川は彼女をせっつき、また納期を早めて欲しいなどと無理をねじ込もうとする。
さすがに彼女は言葉を濁し、何本も溜まった栄養ドリンクの空き瓶に目を遣り察してもらいたかったが、彼は「忙しいアピール?」とおぞましい笑みを零し、有無を言わさず肩を掴み、首を縦に振らせた。
その時、先輩女子の関根が助け舟を出してくれた。
順調に進んでいるからこそ、ミスがないかしっかりチェックするのに時間を割くから、早めの提出は無理だときっぱり言い切った。
それも全て、一騎当千の働きをしてくれていた鈴木密がいなくなり、常識を超えた無理ができなくなったからだった。
山下は蜜を知らなかった。
半年間だけ一緒に働いた同僚から言わせれば、スペシャリストと呼ぶにふさわしい能力を有していて、派遣でこの会社に来たのが不思議なくらいだった。
社長や死んだ課長は彼女の能力よりも、天女の羽衣を手に入れんとするようにその美貌の虜になっていた。
山下はこの時、羽衣天女の話を初めて聞いた。
趣味はと聞かれると、すぐに思いついたのはサーバーの自作だったが、それを言った時の相手の反応を想像すると、悪い反応しかイメージできなかった。
だから少し沈黙を挟んだ後に何もないと答え、相手に反応するのを困らせた。
それでまた小さな自己嫌悪に陥るが、今は斉藤を長谷川から守るために仕事を進めることが最優先だった。
しかしまだ、その場の話題は蜜についてが継続していた。
斉藤も密の連絡先は知らないと嘯くが、関根は彼の身だしなみが最近綺麗に保たれているのに気づき、世話してくれる彼女ができたんだろうと騒ぎ出した。
恋バナが始まりそうな流れに和気藹々とした空気が流れる中、山下は彼の恋人がどんな相手なのか気になり、自然と「すずきみつ」の名を検索していた。