
この愛は、異端19話20話
ネタバレ感想
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よしのにプロポーズする準備を着々と進めていたべリアルだったが、タイミング悪くラファエルに目を付けられ、記念日にするはずだった当日に切り刻まれてしまう。
それでも、息も絶え絶えになりながら、上から目線でプロポーズしたのだった。
19話
腕と羽を切り落とされ、大量出血していてもまだ生きていられるのは、人ならぬ悪魔だからだった。
しかし、それだけの深手を負って平気ではいられず、消え入りそうな声でよしのにプロポーズした。
結婚してやってもいい。
まさかの言葉に彼女は悪魔の名前を呼ぶことしかできず、何を言われたのか聞こえてもすぐには頭が追いつかない。
だがベリアルに鞄を・・・と頼まれると、身体はすぐに動いてくれた。

著者名:森山絵凪 引用元:ヤングアニマル2018年11号
鞄を拾い、言われるままに口を開ける。
中に入れられていたのは、婚姻届とあの時の小箱だった。
ラッピング紐を外す手が震える。
解いて中を見てみると、これもあの時言っていた、ハリー・ウィンストンの指輪が納められていた。

著者名:森山絵凪 引用元:ヤングアニマル2018年11号
婚姻届と指輪。
その二つを見たなら、もう大事な話が何なのか嫌でも分かる。
ベリアルは顔を上げるのもままならず、伏目がちに口を開いた。
大怪我と出血でそうせざるを得ないのか、ここに来て恥ずかしさを感じているのか分からないが、彼女の望みを優先し、人間の夫として生き、子供だって生ませてあげられると言った。

著者名:森山絵凪 引用元:ヤングアニマル2018年11号
ベリアルとの子供は望めないと思っていた彼女は驚くが、人間と普通の人の子を成した仲間の実例があるのだと教えられる。
しかし、死後の魂は地獄に連れて行かれ、滅び去るまで共に過ごすことになる。
現世での子供は天国に行けるだろうが、地獄で成した子は人ではない。
それに、これまで通りに人を犯し殺し、罪悪を広めて魂を奪うのも止めることはないと、ベリアルは隠し立てせず打ち明けた。

著者名:森山絵凪 引用元:ヤングアニマル2018年11号
結婚、出産を経て築く家庭。
悪夢でもなくそれらを実際に叶えると約束され、彼女はここ最近の様子のおかしさに合点がいった。
プロポーズの計画がそうさせていた。
だが、愛し愛されることで築く家庭でなければ意味がない。
彼女は自分のことを愛してる?と訊ねた。

著者名:森山絵凪 引用元:ヤングアニマル2018年11号
これに正直に答えることこそ、悪魔に堕ちた彼には耐え難い恥ずかしさだったのか、嘘を言うことにならなくとも愛しているとは答えなかった。
それで、逆に彼女は決心がついた。
はぐらかすベリアルの答えに怒ったように立ち上がり、憤然としたまま両親に近づいていく。
だがそれは、両親に対する最後で最大の親不孝をするためだった。
喜びも誰かの妻になる物悲しさもなく、唇を引き結んだまま指輪を薬指に通した。

著者名:森山絵凪 引用元:ヤングアニマル2018年11号
父親は怒り、娘が自棄になったのかと声を荒げて止めようとするが、母親は同じ女として、娘の心情が悲しいほどに分かってしまっていた。
娘のことをずっと守り続けてきたと知っても、相手は悪魔で、普通の人間の青年との恋路を邪魔した前科がある。
父親のその指摘をよしのは否定しなかったが、ベリアルに向き直り、旭にキスされた時に何を言ったのか覚えているかどうか訊ね、ベリアルは頷いた。
なら彼女は何を言ったのかは言わず、あの時の言葉に偽りはないのだと伝えた。

著者名:森山絵凪 引用元:ヤングアニマル2018年11号
男としての意地か、愛しているとは言わない悪魔に対し、彼女の方から愛していると伝え、プロポーズを受け入れた。
隠れて奇跡を起こし続けてくれた嬉しさと歯痒さがこみ上げ、顔を摺り寄せて感謝も伝える。

著者名:森山絵凪 引用元:ヤングアニマル2018年11号