48話

属性の相性のせいでケートスにダメージを与えられないリールの街のガーディアンたち。

 

だが、聖属性であるルーミの剣がうなりを上げ、ケートスの前足を切り裂いた。

 

 

ヨータは久しぶりに見たルーミの剣技を見て、意外と強かったのを思い出し、頼もしい背中を見つめた直後、カルと同じようにケートスの傷口もキラキラと天に召されているのに気づいた。

著者名:岡本倫 引用元:ヤングマガジン2018年30号

 

 

つまり、ケートスもどこかに一発で倒せる弱点があるはず。

 

ここは散々属性について解説してくれたノアに弱点を教えてもらいたいところだったが、彼女は知ってることしか知らない、偏った博識の子だった。

著者名:岡本倫 引用元:ヤングマガジン2018年30号

 

 

知らないなら仕方ない。

 

 

彼は自慢の剣道の腕前で斬りかかるが、触れることさえ敵わず見えないバリアに弾き返されてしまう。

 

彼の武器はノー属性のただの刃物なので、相性どうこうのレベルにさえ達していない役立たずの武器だとノアが教えてくれた。

著者名:岡本倫 引用元:ヤングマガジン2018年30号

 

 

そう言えば、ケートスの名前に聞き覚えがあった彼。

 

神話だかゲームだかで見聞きしたことがある気がするが、思い出せない。

 

 

彼が思い出そうとしている間にもルーミは宙を舞って、眉間にぶっさり剣を突き刺していた。

著者名:岡本倫 引用元:ヤングマガジン2018年30号

 

 

しかしそこは弱点じゃないようで相手は平気な様子。

 

身体がでかいから面積も大きいので、手当たり次第に刺している余裕は無い。

 

ルーミはとにかく一撃必殺の弱点の場所を知りたがるが、彼は聞いたことがあるような名前ってだけでケートスの詳細を思い出せそうも無い。

著者名:岡本倫 引用元:ヤングマガジン2018年30号

 

 

すると、ずっとケートスにおもちゃにされ続けて来たピナコが、うなじの辺りは一度も触らせてもらったことがないと暴露

 

弄ばれてきた恨みをここで少し晴らしたが、直後に踏んづけられてしまった

著者名:岡本倫 引用元:ヤングマガジン2018年30号

 

 

ケートスは自業自得なのに裏切られた気持ちになって怒りを募らせるが、飼い犬呼ばわりされるのはピナコにとって甚だ心外だった。

 

 

主従関係が崩壊した一人と一匹が言い争いをしている間に、ルーミは抜け目無く背後から忍び寄ってうなじを狙おうとした。

 

しかし、弱点を知られたのなら弱点さえきっちり守ればよく、ルーミの接近を察知していたケートスはルーミをがっちりキャッチ

 

動きを封じられたルーミはどうすることもできず、あんぐり開けた臭そうな口の中に突っ込まれそうになる

著者名:岡本倫 引用元:ヤングマガジン2018年30号

 

 

だが、ルーミの剣を拾ったティアが顎を貫き、一矢報いた。

 

弱点ではなくてもダメージは食らうケートスはルーミを離した。

著者名:岡本倫 引用元:ヤングマガジン2018年30号

 

 

ティアはルーミを抱えて距離を取ろうとするが、ケートスはすぐさまティアごと食い殺そうと口を開けた。

 

その時、彼は考えるより早く身体が動き、喰われそうになった二人を突き飛ばして庇った

著者名:岡本倫 引用元:ヤングマガジン2018年30号

 

 

彼はばっくり噛まれて胴体の大部分を食われ、空中に放り投げられてしまった。

 

 

彼は虫の息だった。

 

自分の名前を泣きながら叫ぶルーミの声は聞こえていたが、今はただ、ケートスを早く倒して欲しいと願った。

著者名:岡本倫 引用元:ヤングマガジン2018年30号

 

 

そして、視界が暗くなり、意識が途切れた

 

 

 

 

意識がどれほど途切れていたのか、次に見た光景は見覚えの無いどこかの部屋の天井だった。

 

ただそれは、どう見ても現代の地球のものだった

 

 

横を見れば点滴があり、心電図の音が規則正しく鳴っている。

 

洗面台の前には、同じ高校の制服を着た女子が後姿を見せていた。

著者名:岡本倫 引用元:ヤングマガジン2018年30号

 

 

彼に胴体は残されていたが、代わりに左手と右足がなく、女子校生の後姿は、よく知っている姿だった。

心電図の音だけがやたらと大きく響く中、彼はこの状況を理解した。

著者名:岡本倫 引用元:ヤングマガジン2018年30号

 

 

 

仁科と呼ぶと、彼女は少し驚いたように振り向いた。

 

 

陽ちゃんと呼んでくる彼女は、心配そうに覗き込んでくる。

 

彼は夢から覚めたことに気づき、涙を流した。

著者名:岡本倫 引用元:ヤングマガジン2018年30号

 

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