DUGA

インフェクション
114話115話ネタバレ感想

インフェクションの漫画最新話と最終回まで、最新刊ネタバレと感想、あらすじ、エロ画像、結末、漫画を無料で読める方法を紹介。

 

新しい保菌者は黒い羽虫の集合体だった。

戦闘狂いの女子高生ながみんは道着をはだけ、ビキニ姿で真っ向勝負を挑み、斬撃ではどうにもならない相手に体内に侵入され、まるで妊娠したように腹が膨れ上がった。

それでも晴輝は彼女を助けられる可能性に気づき、隊長として一歩進み出た。

 

114話

ながみんを襲おうとしていたもう一体の注意を引いた晴輝。

 

つかず離れずの距離を保ちつつ、確実にながみんとの距離を離していく。

 

意図を汲み取ってくれた轟が準備完了したと声をかけたのを皮切りに、改めてこの黒い保菌者の性質を瞬時に整理した。

著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット

 

 

通常の保菌者に比べて何倍もの食事量。

 

攻撃されると羽虫がバラけ、獲物の体内に侵入して進化情報を感染させる攻撃方法だが、見た限りは動きも遅く知能も低く、それは回避不可能と思われる攻撃にパラメーターを振っているためだと思われる。

 

ながみんの攻撃を受けてから約10秒で体内に侵入し、入りきらなかった残りは地面にボトボトと落ちていった。

 

つまり、分散してからの活動限界がたった10秒

 

ながみんを追いかけた際のスピードも観察した彼は、自分が全速力で走れば追いつかれることはないと思えた。

 

 

そこまで整理しながらもう一体を引き付けた彼は、轟を呼んだ。

 

 

逃げ切るのが攻略法

 

そう判断した彼は合図を送ったと同時に黒い保菌者の横をすり抜けて全速力で走り出した。

著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット

 

 

直後、轟は砂利を握った手に渾身の力を込め、散弾銃のように投げた。

 

石礫は石の弾丸となって真っ直ぐ飛び、黒い保菌者に直撃した。

 

するとながみんに攻撃を受けた時と同じく、瞬時に分散して人の形を崩した。

 

 

 

黒い羽虫は予想通りに轟ではなく、一番近くにいる彼に狙いを定め、全てが連なって後を追い始めた

 

彼は1からカウントアップしながら、轟の声を背中に受けてスピードを保った。

著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット

 

 

10秒逃げ切る程度なら造作もない。

 

ただ、羽虫の性質の推察には希望的観測が含まれていた。

 

活動限界が10秒ではなく、ながみんの体内に十分な量が入ったから残りは必要がなくなったと判断し、活動を止めただけかも知れない。

 

もしそうなら、いつまで逃げ続ければいいのか、逃げ切った時にしか分からない

 

そして、あっという間に10秒が経った。

 

 

しかし振り返るまでもなく、轟がまだだ、と叫ぶ声が聞こえた。

 

羽虫の群れは、つかず離れずの距離ですぐ後ろに飛び交っている。

 

彼の呼吸は確実に乱れ始め、いつまで走ればいいのか分からない逃走作戦のせいで、精神的な恐怖が肉体にも響き始めた。

著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット

 

 

 

自分を鼓舞させるために、あれだけ効率の悪い攻撃手段なのだから、きっと寿命があるはずだと信じた。

 

寿命があるとして、ただそれが自分の体力が尽きるより早いのかどうかは全く分からない。

 

重い消防服を着込んでいる彼の体力は限界が見え始め、顎が上がり、足が上がらなくなってきた。

 

その時、今度は前から呼ぶ声が聞こえた。

著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット

 

 

声の主は駆けつけた増援部隊だったが、このまま真っ直ぐ逃げれば彼らとかち合い、犠牲者が増える可能性がある。

 

そう瞬時に判断した彼がすぐ方向を変えると、轟は咄嗟に止めようとしたが、進む方向は前かそっちかのどちらかしかなかった。

 

 

彼が歩道の柵を飛び越えた先は、何もないただ土がむき出しになった土地だった。

 

羽虫の群れも、彼の動きを的確に追っていった。

 

彼は自分の命を懸けた大ジャンプに気合を入れて叫んだ。

著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット

 

 

 

着地はしっかり決まり、加速を緩めることなく再び走り出した。

 

しかし、少し前まで降っていた雨のせいで地面がぬかるみ、彼はあっさり足を取られて転んでしまった

著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット

 

 

直後、起き上がる間もなくおぞましき気配が頭上に迫っているのが分かった。

 

既に0距離に追いついていた羽虫の群れは、今にも彼のどこかの穴から体内に入らんと群がっていた

 

 

彼は腰を浮かし、死に物狂いで抵抗しようとした。

 

だがそうする必要はなく、全ての羽虫はほぼタイムラグなく寿命を迎えたようで、一斉にボトボト地面に落ちていった

 

 

希望的観測は少しずれてしまったが、彼は賭けに勝った。

 

 

得体の知れない黒い保菌者の性質を仲間を犠牲にしてでも確認することに努めた彼は、安心感と共に最高の達成感を感じ、勝利の雄叫びをあげた。

 

 

生き残った安堵もそこそこに、増援部隊が近づいてくると羽虫には一切触らないよう指示し、ながみんにも動かないよう言い含め、すぐ淀川にながみんを助ける準備を整えるよう連絡した。

 

まだ整い切ってない呼吸で報告も済ませると、待ちきれないという風に、轟に何秒追いかけてきたのか訊ねた。

著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット

 

 

轟は引きつった笑顔で、約30秒だと答えた。

 

それで黒い保菌者の攻略法がいくつか想定でき、彼の貢献度は計り知れないものとなった。

 

 

その時、ながみんがよろよろと近づいてこようとするので、彼は声を荒げて動くなとまた指示する。

 

そのせいか、ながみんは任務中なのも憚らず号泣し始めた

著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット

 

 

さすがに彼は、たった一歳しか違わない女子高生に対して強く言い過ぎたと思い、未だ完全に助かったわけではないことから、隊長として至らない自分を責めた。

 

しかし、ながみんが号泣した理由は死ぬかも知れなかった恐怖からでも、彼に強く言われたからでも、彼が命を懸けた姿に感動したからでもなかった

 

 

ただ、黒い保菌者が戦い甲斐のない初見殺しのチートタイプだったのに、がっかりしていただけだった。

著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット