
ゴブリンスレイヤー外伝
16話17話ネタバレ感想
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ゴブリンに殺されそうになったゴブリンスレイヤーだったが、なんとか気力を振り絞って先発隊を仕留め切ることができた。
一方、洞窟でロックイーターとブロブを相手にしていた冒険者連合。
エルフの仇討ちで参加していた駆け出しの戦士は、彼女と同じ運命を辿りそうになっていた。
16話
ロックイーターの巨大な口がすぐ近くまで迫っていることに気づいた戦士は、またエルフとの思い出が蘇った。
駆け出しで冒険の本当の怖さも知らなかった頃の戦士は、エルフに目指すは最低でも銀等級だと話していた。
自信だけは有り余っていた若気に至りから来る発言にエルフは共感できなかった。
それは、銀等級も自分の実力では難しいと思っていただけで、正直に自信がないのを打ち明けていた。

著者名:蝸牛くも 引用元:ヤングガンガン2018年20号
戦士は同じ目標を持って士気を上げていきたかっただけにびっくりするが、すぐにエルフの優しさを知って、彼女なりに頑張ろうとしてくれていることを思い知った。
その笑顔の直後、ロックイーターが戦士に襲い掛かった。

著者名:蝸牛くも 引用元:ヤングガンガン2018年20号
岩盤を豆腐のような感覚で噛み砕いて進んでいくロックイーターは、戦士がいた辺りの壁を突き抜けていく。
大剣使いはすぐに消えていった穴の方を確認し、戦士が生きているかどうかの確認で呼びかけた。
戦士は額から流血して倒れていたが、それ以外の怪我はなさそうで意識もしっかり保っていた。
それでもすぐ傍をロックイーターが通り過ぎていった恐怖は凄まじく、顔面蒼白で冷や汗をしとどにかいていた。
戦士はただ運が良かっただけだった。
不意を突かれてロックイーターが迫ってきた時、砕かれた岩が額に当たり、衝撃で倒れた。
それで偶然ロックイーターの攻撃を避けられ、命拾いしただけだった。

著者名:蝸牛くも 引用元:ヤングガンガン2018年20号
それでも戦士は、食らえば死が確実の攻撃を躱したのだ。
僥倖に助けられて起き上がろうとしたが、やはり頭に石が当たったせいかフラつき、膝をついてしまう。
すると大剣使いが手を差し伸べてくれた。
素直に手を掴むと、まだフラつきながらも立ち上がれたので、恐怖で足が震えていただけだった。
大剣使いに足が震えるほど恐怖を感じても仕方ない相手だと励まされ、アドバイスされると、それも素直に受け取ることができた。

著者名:蝸牛くも 引用元:ヤングガンガン2018年20号
とは言え、槍使いは一撃必殺の攻撃の後にすぐ岩盤に潜られては勝ち目がないと愚痴を零し、魔女も分の悪過ぎる戦いに弱音を漏らす。
ただ戦士は、ロックイーターの特性に気づいていた。
斥候がやられた時も戦士が狙われた時も共通していたのは、音の発生源を狙った点だった。
ただ耳らしき器官がありそうもないことから、正確には音になる振動を感知して発生源に襲い掛かっていると思われる。
つまり、攻撃時を狙うなら囮が必要になる。
しかし、聖騎士がすぐに囮作戦に反対を意見し、同じパーティーの駆け出しも囮役はしたくないといち早く意思を示す。
ブロブを相手にしている冒険者たちも、大剣使いに早急な判断を求めた。

著者名:蝸牛くも 引用元:ヤングガンガン2018年20号
決定を委ねられた大剣使いがどうすべきか決められないでいると、まだ洞窟が激しく揺れ始めた。
結局囮作戦が採用されないまま、狙われないためだけの対処で音を出さないように動きを止め、口を閉じるしかなかった。
程なく揺れが治まったが、それはロックイーターがすぐ近くまで突き進んで音を感知するのを待ち構えている証拠だった。
戦士はそれが一番よく分かっているし、ロックイーターの恐怖を体験したから、絶対動くものかと思い、神経を張り詰めさせていた。
しかし、まだ幼い見習い僧侶に危険が迫っていることに気づいてしまった。

著者名:蝸牛くも 引用元:ヤングガンガン2018年20号
見習い僧侶の頭上には、今にも落下してきそうなブロブがいた。
僧侶もそれが分かっていて怯えた表情で見上げていたが、動けばロックイーターに狙われることも分かったので、詰んでいた。
だが、怯える僧侶を見たことで、戦士はここに来たたった一つの目的を思い出し、走り出した。

著者名:蝸牛くも 引用元:ヤングガンガン2018年20号
ブロブが天井から落ちた。
僧侶は帽子を目深に被り、できるだけ防御しようと試みた。
戦士は全速力で走りながら、金でも名誉でもただ生き延びるでもなく、またここに来たのはロックイーターを倒して仲間の仇を討つためだと改めて思い、ブロブを振り払って僧侶を助けた。

著者名:蝸牛くも 引用元:ヤングガンガン2018年20号
その勢いのまま走り、大剣使いたちに囮になることを伝えて剣を構えた。
そして憎きロックイーターを罵り、自分の居場所をはっきり伝えたのだった。

著者名:蝸牛くも 引用元:ヤングガンガン2018年20号
戦士の望み通り、ロックイーターは巨大な口を開けながら飛び出してきた。
一目散に戦士に向かって襲い掛かる。
戦士は仲間を噛み砕いた恐ろしい顎から目を離さず、エルフが飲み込まれた暗い穴の奥を見据え、剣をぎゅっと握って自分から突っ込んだ。
狙ったのは上顎と歯の間の、歯茎の部分だった。
恐怖に打ち勝って見事そこに刺しこんだが、同時に岩そのものにも見える外側の一番巨大な牙が腕に突き刺さっていた。
しかし戦士は怯まず、腕から血が噴き出すのも構わず更に深く突き刺した。

著者名:蝸牛くも 引用元:ヤングガンガン2018年20号
ロックイーターはついに悲鳴をあげてのけぞり、剣を突き刺したまま攻撃を中断した。
駆け出し冒険者の命を懸けた一撃に勝機を見た大剣使いは号令をかけ、全員で総攻撃に移った。