
インフェクション
122話123話ネタバレ感想
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ながみんが回復したかどうかは分からないが、香里たちが作った無効化装置での処置は滞りなく済んだ。
そして山田たちが帰還し、らぎ姉が脱出作戦を立案したのはいいが、晴輝は山田との取引で高木を殺す約束を果たさなければならなくなった。
しかも、立会人はまだ何も知らされていないきららと紗月だった。
122話
脱出当日の地下研究所。
榎並は昨夜した例のアレを小鳥におねだりしていた。
相変わらず小鳥の態度は軟化してはいなかったが、半ば囚われの身の榎並と二人きりの時間が増えていたことで嫌悪感のようなものは薄まり、榎並がうそ臭く語る例のアレの効果も聞き流しながらも一度はちゃんと耳に入れていた。

著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット
だから結局今回も疑いの気持ちを抱きながら受け入れた。
榎並のおねだりとはキスだった。
唇を合わせる程度の軽いものだったが、つい先日までとてつもないストレスに晒され続けていた二人にとっては、誰かとの素肌の触れ合いは精神を落ち着けるのにかなりの効果があった。

著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット
唇を合わせながら、榎並は小鳥の頭を撫でて可愛がる。
愛し合う恋人が盛り上がるような熱烈なキスではないが、し終わった後の気分が落ち着いているか訊かれた小鳥は恥ずかしさをごまかして髪をいじりながら肯定した。
その表情を、榎並は満足気に見つめた。
そして、歯が浮くような想いを恥ずかしげもなく語り出し、愛と賞賛でここまで戦い抜いた女子中学生をまた戸惑わせていく。

著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット
今までのことも考えると、とても本気とは思えない言葉の数々。
保菌者をおびき寄せたのは自分だと白状し、小鳥との時間が増えて数日。
その間に変えられたと打ち明けるが、小鳥は根っからの悪女が変わるわけないと言い返す。
それでも榎並は、小鳥のためなら何も怖くないと言い切った。
もちろん小鳥は榎並お得意の人心掌握術だと思うが、榎並は端から理解を求めていなかった。
まさに無償の愛だという。
小鳥は自分勝手に愛を告白されても引くことしかできなかったが、スッと真正面を向いてきた榎並の表情を見て、今までのようにからかっているのではないと察せられた。

著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット
榎並の悟ったような笑顔は、今までのものと明らかに異質のものだった。
それでも小鳥は信用するのは危険だと思い、突っぱねた。
もちろん榎並は小鳥がそういうだろうと見越していたので、まだ誰にも明かしていないある情報を提供することで信用してもらうつもりだった。
その情報は誰かに明かせば殺すと脅されていた生命線だったが、小鳥への感情の変化で、命を差し出す覚悟がついたのだった。
情報開示は、小鳥の命を守ることにも繋がる。
稀代の天才、香里に情報を伝えて保菌者騒動を完全に解決してもらうことが、愛してしまった小鳥を救う唯一の術だと行き着いた。
怒涛の展開を整理したかった小鳥は、まず何についての情報なのか訊ねた。
榎並が命を担保にして手に入れた情報とは、地下研究所に来るまでに体験した全てであり、研究所に感染者を引き込んだ件についてまだ明かしていない真相も含まれていた。
榎並がここに来るまでに出会った相手と言えば高木しかおらず、そもそも地下研究所に誘導したのも高木だった。

著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット