
インフェクション
124話125話ネタバレ感想
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高木を殺すことで山田の疑惑を晴らさなければならなくなった晴輝。
積み上げた実力で高木の腕の表皮だけを切り、しっかと殺意を示して二人きりの状況を作り上げた。
そして、高木に逃げるよう促したのだった。
124話
部屋には彼と高木の二人きり。
モニター越しに見ているらぎ姉たちには、彼が高木に近づいて何か話している様子が見えていたが、声までは聞き取れなかった。
らぎ姉はきららと紗月にこれ以上見る必要はなく、彼も二人が残酷なシーンを見ることは望んでいないだろうと言い添える。
だが、二人はその場を動こうとしなかった。
高木の耳元に顔を近づけたままの彼は、動揺し始める高木に構わず逃走の概要を説明し始めた。
山田がいるはずの廊下を右に進み、突き当たりの部屋に入ると外に通じるドアがある。
そこから出たなら排水溝に繋がる蓋があり、名取川まで出れば流されていくだけで秋保から逃れることができるという。
水中移動用のウェットスーツも用意してあると説明し、シンプルに行けと指示した。
ここで殺されることを望んでいる高木は動かず混乱を来たすが、この逃走作戦が成功する自信がある彼は構わず、任せろと答えるだけ。
なぜなら彼は、高木を逃がす時のことを考えて水面下で事を進めていたのだ。

著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット
隊長になって信頼を得たのも、各員の配置を把握するため。
犯人の一人を目の前にして怒り狂ったのも、高木の逃走を幇助したと思われないため。
味方を欺き続け、敵だと分かった友を逃がすことに尽力した彼はもう一度逃げろと促し、どこかにいるはずの犯人側の仲間に合流しろと言った。
しかし高木は、敵である自分は殺されるべきだと苦悩する。
それでも彼の願いは変わらない。
彼が高木の味方でい続けるのは、あの日あの時の約束があるから、敵同士になる未来は訪れないんだと言い切った。
しかし高木は、彼の純粋な言葉をかけられるほど汗が滲んでいく。

著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット
なぜなら高木にとって、彼が何を置いても優先している約束は、そこまで価値がなかったからだ。
彼は急かすが、高木は違う駄目だと譲らない。
高木は高木のまま何も変わっておらず、彼に友情を感じていたのは間違いなかった。
だから、ここで殺されることで欺いてきた罪を償おうとしていた。
堪らず振り返った高木は、約束について打ち明けようとした。

著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット
だから、彼は対処しなければならなくなった。
高木の動きで緊張感を増した控え室のガールズ。
廊下で待機している山田も異変を感じ取った。
彼は思わぬ高木の動きに驚いたが、瞬時に銃を腰から抜いた。
アメリカ西部の早撃ちガンマンも真っ青なスピードで部屋中のカメラを撃ち、部屋の中を誰にも分からないようにした。
当然、発砲音は廊下の山田に届いた。
彼は続いて殴られたか何かでダメージを負ったように悲鳴を上げ、山田に入ってこないよう指示を出した。
戸惑い続ける高木に、これで山田は確実に自分から入ってくることはないと伝えた。
山田なら器用に弓を引きながら入ってこれるだろうが、高いリスクを犯して行動するタイプじゃないことは理解していた。

著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット
彼の見立て通り部屋から距離を取った山田は弓矢を準備しながら応援を頼んだ。
だが、これも彼の作戦の一つなのか、バスが集結している道の駅の駐車場でトラブルが起こり、そちらに人手が必要な事態に陥っているようだった。
彼はもう一つのプランとして、自分が人質になる作戦を用意していた。
カメラを壊し、山田も遠ざかって安心して普通に喋り出したが、まだ音声を拾っているカメラがあった。
彼が高木を逃がそうとしていることは、ガールズに筒抜けだった。
気づかず喋り続ける彼は高木を連れ出そうとするが、高木は敵の自分を殺すべきなんだ、殺して欲しいと言い続ける。
だが彼は意思を変えず、これまでの高木の飄々とした態度の中に敵側の雰囲気を感じ取ると同時に、もし正体を現した場合の時のことを考えていたという。
高木に死が迫ったとき、助けるか否かを。

著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット