
当て屋の椿2巻
ネタバレ感想
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女が苦手で触れられるのも耐えられない鳳仙は、しかし春画を描いて生計を立てていた。
ひょんなことから当て屋と名乗って探し物を見つける仕事をしている椿と知り合いになり、江戸で起こる奇々怪々な事件の真相を知っていくことなった。
浄瑠璃心中物語
篝は今日も懇意の旦那に抱かれていた。
しかし、鼻血が出るほど首を強く絞められ、抵抗もままならない。
男の目は血走っていた。
床入り中に心中させられそうになったと聞きつけた椿は吉原まで駆けつけ、篝が泣き縋っていた男に蹴りを一発。
しかしよくよく見ると、相手は春画を描きに来ていただけの鳳仙で、犯人は既に仕置き部屋に捕らえられていた。

著者名:川下寛次 引用元:当て屋の椿2巻
首に痣が残るほど絞められても幼さを失わない篝を殊更甘やかした椿は、その足で鳳仙とともに仕置き部屋に行くと、犯人を見て驚いたのは鳳仙の方だった。
名工松葉の弟子にして人形浄瑠璃のかしら人形師の八葉。
かつて鳳仙と同じ塾で絵の手習いを受けていた男だった。
心中死は大罪だった。
二人死ねば弔われず、片方生き残れば斬首、両方死に切れなければ三日間全裸で晒され公民権を剥奪。
若い娘が晒されれば、また死にたくなる仕打ちを受けるのは想像に難くない。

著者名:川下寛次 引用元:当て屋の椿2巻
心中未遂を表沙汰にしたくない楼閣は八葉を解放したが、彼は蔑んでいる鳳仙をバカにし、そして椿に手酷く追っ払われて帰った。
そしてその夜、自分を恋い慕っている福寿という女と憂さ晴らしのように激しくまぐわった。

著者名:川下寛次 引用元:当て屋の椿2巻
松葉の弟子にして実子の八葉はいつになっても作ったかしらを認めてもらえず、鬱憤を溜め込んでいた。
その怒りを発散しながら福寿の奥まで何度も突き、喘がせ、己の価値を確かめた。
別れ際に甘い物が入った巾着を渡しながら愛を囁く福寿は、見合いに行かなければならなくなったことを打ち明けるが、だから八葉に貰って欲しいとも伝えた。
しかし八葉は、結婚しても偶には会えるのだろう?と確かめるだけだった。
そんな女の気持ちを蔑ろにする八葉は、兄弟子の檜扇の腕に嫉妬し、認め、その言葉に耳を傾け、人形に魂を込めるため、女をもっと知るために遊女の篝を抱きに行ったのだった。
そして首を絞めて篝を死の直前まで追いやった瞬間、今までにない何かを見た気がしていた。

著者名:川下寛次 引用元:当て屋の椿2巻
翌朝、乱れた遊女たちの女体に埋もれて目を覚ました鳳仙は、まず一発悲鳴をあげて椿に散々飲まされたことを思い出した。
その椿は今朝出たばかりの瓦版を読み終え、分かるはずのない来世にかける気持ちが理解できないと、寂しそうに漏らした。
遊女と醤油屋の手代が心中死して見つかったのだった。

著者名:川下寛次 引用元:当て屋の椿2巻
八葉はある遊女が犯され、首を絞められて血反吐を撒き散らし、糞尿を垂れ流す様を真剣に見入っていた。
遊女は飛脚と共に心中死しているところを発見された。
飛脚は言葉巧みに遊女のところに連れて行かれ、自分を好いているという女の願いを叶えるため、恥ずかしそうに顔を隠す女の股にマラを突き入れた。

著者名:川下寛次 引用元:当て屋の椿2巻
しかし、腰をぶつけるたびに次第に手がずれ、妖艶な泣きぼくろとなぜか手の爪がないことに気づき、その後彼は死んだ。
飛脚と共に死んだ遊女の春画を描いたことがあった鳳仙は現場を見に行き、飯屋で椿と相対してもまだ気分が悪かった。
二人はハメたまま死んでいた。
しかし体は離れていた。
つまり、男のイチモツが切り取られて女の膣の中に入っていたのだ。

著者名:川下寛次 引用元:当て屋の椿2巻
椿はすぐに心中ではなく下手人がいる殺人だと見抜いた。
男がとても自分のイチモツを切れるものではないし、首を絞められて死んだ女が自分の首を自分で絞めて死ぬのも無理がある。
なら、二人を殺したもう二つの手があると考えるのが自然だった。
そして、最近心中騒ぎを起こしてまだ生きているのが八葉。
あの時の八葉が懐に女から送られたように見える巾着を忍ばせていたのに気づいていた椿は、端から篝と心中死するするつもりがないことは分かっていた。
しかし八葉は早々に、舟の中で女と心中死した姿で発見されたのだった。

著者名:川下寛次 引用元:当て屋の椿2巻
相手の女は鳳仙も知らない相手だった。
椿の推理を聞いたばかりの鳳仙はどうも八葉の心中死が作り物めいて見え、その足で当て屋に駆け込んだ。
その椿は本の山の中をごそごそ漁り、鳳仙を尻で迎えた。
箝口令が敷かれたはずの八葉の心中を既にどこからか聞き及んでいた椿は、器用に尻を動かして茶を淹れろと要求してくる。

著者名:川下寛次 引用元:当て屋の椿2巻
ただ自分にではなく、客の福寿をもてなせという意味だと鳳仙が気づいたのは、椿がようやく顔を出した後だった。
八葉からあまり良くない話を聞いているのか、福寿は鳳仙をやたら睨み付け、敵対心を隠そうともしなかった。
当て屋にいる以上探し物の依頼に訪れていた福寿は、小さな花柄の巾着を探して欲しいという。
それは椿が見た、八葉が持っていたもので間違いなさそうだった。
八葉が好きな甘い物を入れていた巾着。
そして切り落とされた指。
この心中も椿が聞いただけでおかしな点だらけだった。
女を殺したはずの八葉から切り落とされ、なくなった片手の指と巾着。
これも下手人がいると見抜くと、福寿はやっと張り詰めていたものを緩めて、睨み付けていた鳳仙に縋り付き、悲しみを溢れさせ始めた。

著者名:川下寛次 引用元:当て屋の椿2巻
女の涙にも弱かった椿が依頼を引き受けると、鳳仙は少なからず一連の事件の始まりに巻き込まれた篝の目の力を頼ろうと言い出した。
しかし椿は、八葉の心中死は絶対篝に喋るなときつく止めたのだった。
果たして、浄瑠璃心中物語の真相はどこにあるのか…