
インフェクション
128話129話ネタバレ感想
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次から次に高木の口から語られる驚愕の事実と新たな謎。
あの人とは?
なぜ接近を感じ取れるのか?
そして高木は晴輝と手を結ぶことなく、自ら命を散らした…
128話
目覚めた直後の晴輝が見たものは、拳銃を握ったまま頭から血を流して倒れている高木の姿だった。
どう見ても、拳銃で頭を撃ち抜いたようにしか見えず、確かに高木はピクリとも動いていなかった。
彼は一瞬の驚きの後に止め処ない涙が溢れてきて、悲しみに叫んだ。
また失ってしまった友達。
膝から崩れ落ちた彼は嗚咽を漏らし、ここまで水面下で動いてきたのに結局助けられなかった不甲斐なさを嘆いた。
あまりの無力感を感じると、次に襲ってきたのは恐怖だった。
守りたい者をまた失い、自分が誰かを守れると思うのは驕りだと感じ始める。
戦うか逃げるしかない保菌者。
どこまで見通しているのか分からない犯人の思惑。
大切な人をこれ以上失いたくない気持ちが変わらない以上、守れるかどうか自問自答していく。
もし守れるのなら、自分の何を失ってもいいからと、神か何かに祈った。
他者を守れる力を、皆と共に迎えられる未来をと。

著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット
とてつもない悲しみにより神経が研ぎ澄まされた彼は、廊下を進む足音を敏感に察知できた。
少し軽く、ローファーの硬さがある音は紗月と他のガールズ。
程なく扉を開けて入ってくるのを止められるはずもなく、こんな情けなく泣いている顔など見せられないと思う。
守れる自分になると改めて誓ったのだから、誰かを不安にさせる姿を見せるべきではない。
膝をついている姿を見せてはいけない。
立ち上がれと言い聞かせて自分を奮い立たせた彼は目頭に力を込め、弱さを封印した。

著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット
その直後、紗月がドアを開けて入ってきた。
紗月は銃を持って高木を見下ろしている彼を真っ先に見た後、すぐに握られている拳銃に視線を動かした。
そして、何も聞いていなければ彼が殺したとしか思えない光景に鳥肌が立った。
続いて覗き込んだ山田は、やけに時間がかかった彼をさっそく怪しんだ。
しかし彼は感情の読めない微笑みを返し、興奮したなどと嘯いてごまかした。

著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット
睨み付けてくる山田の視線になど気圧されず、十分に情報は引き出したと答えて平静を装い続ける。
だが全て聞いていた紗月たちは黙っていられず、代表してらぎ姉がマイクが一つ機能していたことを彼に伝えた。
それでも彼は何を考えているか分からない表情で、全て演技だったとまた嘯いた。

著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット
それにガールズと山田が感じたことは、明らかに共通していない。
その時、無線で情報を伝えられた蓮華は了解と返すや、すぐ彼に駐車場が緊急事態に陥っていることを伝えた。
アメリカ大統領の会見のスタート、そして駐車場にいた避難民が未知の保菌者に進化したこと。
彼はすぐ淀川に指示を仰ぐよう促すが、蓮華に伝えられた情報には、淀川と神城の二人が小早川に呼び出された後に消息が分からなくなったというものもあった。
しかも、自衛隊員全員も行方不明だという。

著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット
しかし、衝撃の連続でも彼は慌てず、「なるほど」と呟いて一人で何かを納得した。