
進撃の巨人115話116話
ネタバレ感想
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父の教えに従い、巨人を継承するために必死で頑張って来たジーク。
やがて、両親が自分を愛している子供としてではなく、期待をかけるだけの希望としか見ていないことが分かり、尊敬する現継承者のアドバイスで両親をマーレに売り、自らの身を助けた。
そしてリヴァイに連行されている途中、命をかけて雷槍を爆発させた。
115話
爆発音は土砂降りの中でも空気を切り裂き、連行されていたハンジたちの耳にも届いた。
音の発生源の辺りは、まだジークの拘留地ではないはず。
ハンジの嫌な予感を感じ取ったかのようにフロックは爆発音の正体を確認するために進路を変えた。
そして胸から下が丸々吹き飛んでいたジークにはまだ息があったが、さすがに意識が薄れ、死が近づいていた。

著者名:諌山創 引用元:別冊少年マガジン2019年4号
顔の横で咲いている草花を見つめて死を受け入れようとすると、クサヴァーとの思い出や彼の言葉の数々が思い出されてきた。
不戦の契りを打ち破る方法を見つけたクサヴァーは、マーレにも伝えていないそれをジークに伝えていた。
ジークが王家の血を引く巨人だからこそできる方法だったが、あくまで始祖の力を引く者の触媒のような役割で、ジークはいわばサポートとして不可欠な存在だった。
安楽死計画を成功させるために信頼するものに始祖を託せという言葉を言い残したクサヴァーを喰ったジークはそして、彼を父と慕いながら遺志を受け継いだ。

著者名:諌山創 引用元:別冊少年マガジン2019年4号
獣の巨人になったジークはやがてイェレナに圧倒的な力を見せつけ、考えを伝え、心酔させることに成功した。
イェレナはまさにクサヴァーが指示した通りに信頼できる仲間の一人となり、考えに賛同する仲間を増やしていった。
打倒マーレ。
それは揺るぎない目標でありながら、忌むべき巨人の力を利用するが、真に忌むべきは力に飲み込まれる人の弱さだと伝えるのを忘れなかった。
そしてジークはライナーとベルトルトからエレン・イエーガーという人間がパラディ島にいることを報告され、驚かざるを得なかった。
エレンが始祖の巨人を宿し、父は医者をやっていた。
自分を愛さなかった父が進撃の巨人を使って島で生き残り、壁の王から始祖を奪い、島で作った息子に食わせた。
無垢の巨人にされた母はエレンと接触し、そこで始祖の力を一度開花させた。
同じ父親の血を受け継いだ弟の存在を知ったジークは苛まれ、同じ目に遭っている弟を救うと誓った。
そしてあの侵攻作戦でエレンを初めて見て、まだ世界の真実を知らないだろう目を知った。
やがて再び相まみえたのは、エレンが戦傷者としてマーレに侵入した時だった。
その頃の目はすっかりかつてのグリシャを思わせる虚ろな光を宿していた。

著者名:諌山創 引用元:別冊少年マガジン2019年4号
ただこの出会いが実現できてのは、イェレナから話を聞いたエレンがジークの考えを知った上で応じたからだった。
エルディア人の安楽死計画という、途方もない作戦に。
エレンはこの時から遡ること4年前、女王の手にキスした時、グリシャの記憶が流れ込んでいた。
壁の王家の人間を子供も含めて皆殺しにした時の記憶は、手で押し潰した際の感触までありありと甦った。
エルディア人に自由をもたらす勝利のために、年端もいかない子供さえ手にかけたことは分かっていて、その子らの死があるからこそ、今自分が生きていられることも理解していた。
だから、選択を間違った父に育てられた自分も間違っていることを思い知らされた。
この世に生まれたこと。
そもそもエルディア人がこの世に生まれたことが間違いであり、生まれさえしなければ様々な不条理な不幸に見舞われて苦しむことも死ぬこともないはずだった。
エレンはこの世に生まれないことが究極の救済だと結論を出し、安楽死計画に乗ったのだった。

著者名:諌山創 引用元:別冊少年マガジン2019年4号
弟が仲間になったことを確認したジークは、クサヴァーとの思い出が詰まったボールを渡し、遺志を繋いだ。
そしてジークは土砂降りの雨に打たれながら、小さな花を見つめ、ゆっくり目を閉じていった。
ただ最期に見たのはそこにいるはずのない、桶を持ち薄汚れた少女だった。

著者名:諌山創 引用元:別冊少年マガジン2019年4号
直後、ジークの近くで地中から湧き出るように一体の巨人が現れた。
死の淵に見た少女によく似た巨人は這ってジークの傍まで近寄るとお腹を引き裂き、彼をお腹の中に突っ込んだ。

著者名:諌山創 引用元:別冊少年マガジン2019年4号