
パラレルパラダイス
80話81話82話ネタバレ感想
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ドM気質を開花させたカヅチを最高潮に導き、心も身体も繋がった一方、約束通りにサンドリオに手を出さない間、ガリアは砦の女の子たちを卵から孵ったばかりのセルみたいに食い散らかした。
そして次なる食料を求め、リリアたちがいるミースの街を訪れた。
80話
まさか道化師風の女の子が魔女だなんて思いもよらない住人たちは、全く警戒せずにガリアの横を素通りしていく。
活気ある雰囲気と若いメスの匂いが立ち込める中、空腹をこじらせたガリアは息を荒げ始め、尽きそうにない食欲をムクムクと膨れ上がらせていく。
それでも溢れ出る涎を袖で拭き拭き、こんな大通りで食事を始めたら大量に逃げられてしまうと思い、必死に耐えて最適なタイミングを窺うことにした。
直後、魔女でもドジっ子なのは変わらないので、足を引っかけて無様にヘッドスライディングをかましてしまう。
さっそく目立って注目を集めてしまったガリア。
通行人が心配そうに見てくる中、真っ先に声をかけて近づいたのが街を守護するガーディアンの一人、股間を痛めたミサキだった。

著者名:岡本倫 引用元:ヤングマガジン2019年22・23号
なんという僥倖。
部屋で手当てをしてくれると言うなら二人きりになれると踏んだガリアはまたしても涎を垂らし、冗談風に見せかけて本音を漏らした。
大好きと言われて軽く照れたミサキは、食べちゃいたいという告白が女の子同士のプレイ程度にしか思えなかった。
親切で美味そうなミサキのお言葉に甘えて彼女の部屋を訪れたガリアはさっそく、ベッドに座らされて絶叫。
未知の力を持つ魔女でもドジっ子が治らないのと同様、痛みにも普通に弱いらしく、逆に傷がもげそうな傷薬を塗られた染み感に耐える根性を持ち合わせていなかった。

著者名:岡本倫 引用元:ヤングマガジン2019年22・23号
そのドジっ子具合は凄まじく、訓練を積んでいるミサキをして、多すぎる足の傷に驚くばかり。
そんなことより涙目で部屋を見回したガリアは、なかなかに広くて食い散らかしても問題なさそうなのを確かめ、ほくそ笑んだ。
一方、嫉妬深い神に会わせてもらえることになったヨータは、カヅチの後について長い長い階段を一歩一歩地下へと降りていた。
どこからどう見てもシンプルな非常階段で、彼には見慣れた建物内の光景だったが、千年も経てば立派な遺跡扱いされるのかと思うと、感慨深さもあった。

著者名:岡本倫 引用元:ヤングマガジン2019年22・23号
ともあれ、十階分は降りたくらいでいい加減どこまで降りるのか気になった彼が訊いてみると、まだ三分の一程度という笑えない答えが返ってきた。
現代なら間違いなくエレベーターがあっただろうが、千年以上後で電気は望むべくもなかった。
じわじわ愚痴が漏れ出した彼が、帰りも普通に登って帰らなければならないのを思い知って絶望しかけた頃、ようやく最下層に辿り着いた。
薄暗い非常階段エリアからドアを開けてメインフロアに入ると一転、今度は現代より数十年後か数百年後か、近未来的な明るい空間が広がっていた。
つまり、電気が生きていたのだ。

著者名:岡本倫 引用元:ヤングマガジン2019年22・23号
いつから電気が生きているのか?
動力源はなんなのか?
三千年前からなら、原子力のようなものなのか?
彼が色々疑問をもたげながら、光の壁みたいになっている奥の一際明るいところに踏み込もうとしたその時、バニーユが止めに入り、その扉に触れると黒焦げになると忠告した。
ならば、人か物かで確かめた過去があるはずだった。
ともあれ、この光の扉は例の呪文で開けられるらしい。
ただそれは、タッチパネルに数字のパスワードを打ち込むだけのもので、その数字もパネルの枠にメモられているのを見ながらカヅチがタッチするだけだった。
光の扉は食品倉庫の虫混入を防ぐビラビラカーテンみたいにパタパタと横にスライドして、通り道を開けていった。

著者名:岡本倫 引用元:ヤングマガジン2019年22・23号
さすがに現代に黒焦げになる光のカーテン扉などあるとは思えず、彼は自分の時代よりもっと未来の技術だと思わずにはいられなかった。
そんなハイテクなのに、パスワード解除だけ普通の数字タッチパネルなのは、指紋や顔の偽装が可能になっているからだろうと思われた。
そして嫉妬深い神が眠っている場所は、かなりごついCT検査機みたいな感じだった。
そこで手術もできるのか、機械のアームが何本もあった。
呆気に取られている彼に構わずカヅチがまたパネルをピッと触れば、機器の奥からコールドスリープ用の筒みたいなのが出てきた。

著者名:岡本倫 引用元:ヤングマガジン2019年22・23号
緊張した面持ちで神の顔を確認しようと近づいた彼は、更に混乱に陥った。
目を見開き、取り乱し、なぜこの筒の中で眠っている人物が神なのかさっぱり意味が分からず、自然と声が大きくなった。
なぜ彼女が嫉妬深い神と呼ばれ、人類に二十歳で死ぬ呪いをかけたのか?
そもそも、なぜここで眠っているのか?
筒の中で眠っていたのは、彼と一緒にダイブしてからこの世界に来たのか現代に残ったままなのかも分からない、仁科だった。

著者名:岡本倫 引用元:ヤングマガジン2019年22・23号