
狂った母性2巻
4話5話6話ネタバレ感想
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息子が通う学校で、一人の生徒が自死を選んで短い人生を終えた。
自殺の原因がイジメだと知っているのは、イジメていた4人とそれぞれの母親、そして担任。
母親たちは被害者への謝罪よりもクズに育ててしまった息子たちの今後の人生を優先し、イジメを揉み消すことにしたのだった。
4話
約束の時間通りに麻布にあるカフェに着いた奈緒は、入るのに気が重くて仕方なかった。
遡ること2日前。
担任の桜を脅してイジメの事実を隠蔽するよう脅迫するという罪を犯してから一週間が経ったその日、再びあやめから電話がかかってきた。

著者名:鶴岡伸寿 引用元:狂った母性4話
あやめによれば、桜がイジメを隠蔽したのはいいが調査が打ち切られるわけではなく、梨本に暴行された痕がある以上、警察や区教育委員会も傷害罪として動くのは避けられないという。
そこで、あやめは教育委員会に顔の利く知り合いに頼んで揉み消すために2000万、一人頭500万を用意して欲しいと持ち掛けてきた。
今後の子供の人生を考えれば、奈緒は思わず500万なら高くないと感じてしまったし、夫や両親を頼れば集められなくはない金額だと思えたが、イジメを明るみにはできず迷った。
畑は完全に無理な金額、野本は時間があれば出せなくはないと答えていた。
そこであやめは抜かりなく、自分の知り合いに2000万もの大金を用立ててくれる人物をピックアップしていた。

著者名:鶴岡伸寿 引用元:狂った母性4話
その人物と全員で会うため、奈緒は重い気分を奮い立たせて約束のカフェに赴いた。
あやめに相談をもちかけた持田という初老の男性は、ある問題に頭を悩ませていた。

著者名:鶴岡伸寿 引用元:狂った母性4話
持田の住むマンションは築53年で耐震基準が一昔前になっており、自身や資産を守るためにも住人や管理会社を説得して建て替えの準備を進めていたのだが、出まかせ等の悪質な嫌がらせで邪魔する住人が二人現れ、持田の信用が徐々に下がり始めていた。
一人は不動産会社社長の大河原という男だが、これは単純に自分の立場をないがしろにされたことで怒っている、子供じみた癇癪に思えた。
しかし、大手出版社の編集長をしている青柳がよく回る口を使い、執拗に理詰めで追い詰めようとしていた。
住民の負担はなく、新築になれば資産価値も上がる好条件にしか思えない建て替え。
そこでこの問題を解決してくれたなら、持田は2000万を肩代わりするという。
単なる主婦の彼女たちは戸惑うが、どんなことをするのかはあやめが役割を用意していると補足した。
あやめは自分の知略によって担任を脅した件を持ち出して連帯感を煽り、ここまで来たら一蓮托生だと言わんばかりに微笑んで圧をかけた。

著者名:鶴岡伸寿 引用元:狂った母性4話
本当に何の問題もない建て替え計画なのか?
なぜメリットが多い計画を、例の二人は執拗に邪魔するのか?
そもそも、本当に2000万は必要なのか?
あやめを疑うよりも金が必要だと思い込んでしまった奈緒は、闇に身を投じている気がしながらも詮索は無用だと自分に言い聞かせた。
その日の夜。
悪夢にうなされたらしい悠斗が夜中に叫んだ声で起こされた奈緒は、息子も精神的に追い詰められているのかも知れないと思い、もうすぐ帰ってくる夫にはイジメについては黙っておくと約束して安心させた。
こんな状態で警察の取り調べを受け、世間からも冷たい目を向けられれば心が壊れる。
人一人を死に追いやった罪で罰を受けるより、なかったことにするのが守ることだと信じた奈緒は、あやめの話に乗る決意をより強くしてしまうのだった。

著者名:鶴岡伸寿 引用元:狂った母性4話