サタノファニ98話99話
ネタバレ感想

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屈強な警備隊に待ち構えられても、意地で堂島姉妹を逃がすことに成功したメデューサたち。

姉妹も追手をうまく躱し、無事に名古屋に辿り着いていた。

とは言え、楽園に着くまで油断は禁物だった。

 

98話

女医は新幹線に堂島姉妹がいないことを報告されていた。

 

警備隊は甘んじて裏をかかれたことを認めて、どちらにしろ名古屋港には向かうと締め括った。

 

 

電話を切った女医はベッドルームに押し込んだ忌々しいメデューサたちを見渡し、何か言いたいことはあるかと訊ねた。

 

重苦しい空気に包まれている中、霧子は必ず逃げ切ってくれると言い返し、女医は珍しく苛立って言い返した。

サタノファニ

著者名:山田恵庸 引用元:ヤングマガジン2019年32号

 

 

 

その頃姉妹は、確かに名古屋にはいたが警備隊が待ち構えているはずの港には向かっていなかった。

 

自分たちに新しい国籍を買ってくれた父の指示で、港は港でも船着き場ではなく水族館に向かっていた。

 

まさかすぐ近くの遊び場にいるはずがないだろうという裏をかき、そこで使いの者からパスポートと旅券を受け取る手筈だった。

サタノファニ

著者名:山田恵庸 引用元:ヤングマガジン2019年32号

 

 

 

言われた通り、普通のお客さんで賑わっている水族館前で待っていたが、約束の時間を30分過ぎても誰も現れないことに瀬里は不安が募っていた。

 

ただ真希は楽観的に見つかるはずがないと思い、もしかしたらパパが来るかもしれないと淡い期待を抱いた。

 

その期待通り、本当に二人の父親が会いに来たのだった

サタノファニ

著者名:山田恵庸 引用元:ヤングマガジン2019年32号

 

 

真希は嬉しさが溢れて抱きつき、瀬里はまさかのパパが現れて驚愕した。

 

パパは哀愁漂う慈しみに満ちた笑顔を向け、せっかくだから水族館を見ていこうと誘った。

 

真希は一も二もなく受け入れたが、瀬里は驚きの連続で返事の声に戸惑いが隠せなかった。

 

 

それでも、中に入ってしまえばいつまでも仲の良い親子として楽しめた。

 

定番で外せないイルカショーを見に行けば、飛び散って来た水飛沫に大きな声をあげ、濡れることも楽しくてはしゃいだ。

 

満足して姉妹が濡れた髪を拭いていると、パパは満を持したように咳払いして、実は用意していた着替えの服を二人に渡した。

 

もう囚人服じゃなかった二人も快く受け取り、トイレへ着替えに行った。

サタノファニ

著者名:山田恵庸 引用元:ヤングマガジン2019年32号

 

 

娘たちの着替えを待っている間、パパは誰かと電話で話していたが、終わる前に姉妹が戻って来たので何食わぬ顔で振り返った。