
罪と快47話48話49話
ネタバレ感想
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津崎の罠にハマり、アヤメのキスシーンを目撃した善は絶望に暮れ、また盗撮に逃げ込もうとする。
しかし、ターゲットに選んだのが偶然にも美羽だったので、促されるまま見聞きしたことをぶちまけた。
そして美羽は、恋敵のアヤメがただの淫乱ビッチじゃないと判断した。
47話
美羽は言い切った。
チョロそうな盗撮魔男子を弄んだのではなく、善の本質を求めて緊縛の快楽に誘ったはずだと。
そもそも彼が美羽にかつて断言したことだった。
盗撮から救い出してくれたアヤメが好きになってくれなくても、自分は気持ちに応えたいと。
以前にそう思えたのと同じように、アヤメはその見立て通りで変わっていないと美羽はいう。

著者名:染谷ユウ 引用元:ヤングガンガン2019年14号
そして、ちゃんとアヤメと話し合うべきだとアドバイスした。
彼はまだ躊躇して逃げようとするが、美羽は自分の例を出して逃がさなかった。
向き合うことがどれほど大事なのかは、美羽にヤバい目に遭わされた彼には身に染みて理解できた。

著者名:染谷ユウ 引用元:ヤングガンガン2019年14号
あの時の美羽は今の自分。
そう考えれば、アヤメを神格化して向き合うのを避けていただけだと分かり、怯えているだけの自分に気づいた。
人伝だけの情報でアヤメ本人から何も聞いていなかった愚かさに思い至った彼は、向き合う勇気を得ることができた。
緊縛と彼の魅力にハマって一度はダークサイドに堕ちた美羽のおかげで、彼は目に光を取り戻した。
そして美羽は、好きな彼が立ち直る手助けをできたことに満面の笑みを見せたのだった。

著者名:染谷ユウ 引用元:ヤングガンガン2019年14号
繁華街がキラキラと眩しい光を放つ夜更け、一人のセーラー服の美少女が無防備に歩いていた。
すると路地からヌッと出てきた男に引きずり込まれて暗がりに押し倒され、問答無用でスカートを捲られ、ナイフでパンツを切り裂かれた。

著者名:染谷ユウ 引用元:ヤングガンガン2019年14号
口を塞がれた少女は、恐怖で目を見開いた。
直後、大量の寝汗をかいたアヤメは悪夢から目が覚めた。
その悪夢は、自身に起きたトラウマの記憶だった。
最悪の気分のまま制服に着替えて最寄り駅に着くが、足取りはフラフラのまま、か弱そうな女性と見るや肩をぶつけてそうな男にぶつかられて尻もちをつかされてしまう。
ぶつかった男が一瞥もせずに去っていくものだから、近くにいた通りかかりの男性が手を貸そうとした。
しかし、アヤメは親切な男にも敵意を込めて睨みつけ、手を払って完全なありがた迷惑を示したのだった。
彼はさっそく3年の教室に行くが、アヤメが休みと聞いて出端を挫かれていた。
明日は土曜日だしアレだなと思っていると、目敏く近づいた津崎が嘘くさい笑顔を貼り付けながら、はしたないキスシーンを見せたことを謝り、実はアヤメと付き合っているんだと嘘八百を並べ立てた。
そしてアヤメと相当な深い仲になっているかのように、彼女が怒るからお付き合いは秘密で頼むと囁いた。
それでも彼は、朗らかな声で分かったと返した。
まさかの態度に虚を突かれた津崎は平静を装い、なんとか面倒見のいい先輩を装い肩に手を置くが、彼はやんわりとその手を払って言ってやった。
もう相談はしない。
相手と話すから大丈夫だと。

著者名:染谷ユウ 引用元:ヤングガンガン2019年14号
津崎の言葉を疑ったわけではないが、それはそれとしてアヤメ本人の口から聞いて、事実を受け止めるつもりだった。
縛ってる時が一番自分らしくいられると言ったアヤメにどう思われているか…
それは神も、もちろん津崎も知らない本人だけの胸の内だった。
メンタルへの揺さぶりが効かないとなると、津崎は舌打ちをしてから平然と悪態をつき、すぐに電話をかけた。
また梨沙を使った次の段階の計画を既に練っていたのだった。