
ドクザクラ7話8話
ネタバレ感想
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サクラが臨時コンシェルジュのキョウコを利用して侵入したと見抜いたアツシは、それを利用して監視カメラの映像を持ってこさせることに成功した。
しかし、叱られ耐性の低いサクラは嫌な予感のする「挽回」という言葉を残して消えてしまうのだった。
7話前編
あれから一週間が経った朝、アツシは行きつけのカフェでモーニングコーヒーを頼んでいた。
顔見知りになった艶のある黒髪の店員さんが持って来てくれると抜け目なく朗らかにお礼を言い、眠気覚ましの意味合いしかない苦みを喉に流し込んだ。

著者名:山本やみー 引用元:ドクザクラ7話
この一週間、監視カメラ映像の確認で寝る時間も削った結果、サクラが人の意識を乗っ取って金を部屋まで運んだのが分かったので、警察の捜査はそう簡単に及ばないだろうと思えた。
その間に、サクラの挽回で何が起こるのか、第四の事件で殺人を犯した便乗犯。
この二つにしっかり対応できるようにしておきたいところだった。
そんな血生臭さも感じる考えを巡らせていると、店員さんがコーヒーのお代わりはいかがですか?と声をかけてくるので、彼は丁重に断りつつ、彼女が悪くない好意の数値を示しているのを見て、爽やかな笑顔で彼女の内面と外見を褒めた。
そうすればグッと数値が上昇したので、改めて自分の能力を活かせば大概のピンチは乗り越えられると感じた。

著者名:山本やみー 引用元:ドクザクラ7話
また自分に好意を抱く女性を増やした直後、電話がかかってきた。
相手はエミだったが、明らかに負の感情がこもった声色で、彼はすぐにやらかしたことを悟った。
なんだかんだ真面目なエミはサボり等に厳しく、一週間、連絡もせずに家に籠っていたことを暗に非難し、彼の苦し紛れの言い訳も認めず、言うだけ言ってサッと電話を切った。
彼は危機感を募らせ、まず授業に出席することを優先した。
そうして慌てたせいで、盗撮されたことに全く気付かなかった。
久しぶりに顔を合わせたエミは、やはり明らかに不機嫌なのを隠そうともしていなかった。

著者名:山本やみー 引用元:ドクザクラ7話
それが証拠に、100近かった数値がギリギリ90台を保っている状況になっていた。
特に真面目なエミの好感度の維持にはマメさが必要だと思い知った彼は、休んでた理由が知りたくないのか?と話題を切り出すが、一週間も返信さえできなかったことに値する理由なのかと問い返された。
と言いつつ、エミは彼が隈をこしらえているのに気づき、ようやく微笑んでもう気にしてないと言い添えるが、彼には数値が変わっていないことが分かるので、全く安心できなかった。
教室ではもちろんエミの隣に座り、おべっかを並べ立てて気分を持ち上げ、笑顔を絶やさない。
しかしその時、以前告白してきてまだ高い数値を保っている黒ギャルが声をかけてきた。
そして、エミを煽るように彼と親密なことを臭わせる台詞をぶちこんだ。

著者名:山本やみー 引用元:ドクザクラ7話
瞬時に凍り付いた空気を溶かそうと、彼は一方的にメッセージが来ただけでやり取りはしていないと言い訳するが、それが真実かどうかはさておき、エミは不機嫌より嫉妬と悲しさが募り、数値が90台を下回った。
ただやはり怒りもあるようで、席を一つ分離れ、気にしていないと言いながら鋭い目つきで近寄るなと射竦められた。

著者名:山本やみー 引用元:ドクザクラ7話
重い空気のままお昼になり、いつもエミの奢りで食べている食堂で久しぶりに自分の金で昼食を買って一人席を探していると、同じく席を探していたエミを鉢合わせた。
しかも、エミは器を二つ持っていた。
もちろんそれは、習慣になっていた彼の分だった。

著者名:山本やみー 引用元:ドクザクラ7話
それでもまだ自分から折れられないエミは自分の分だと強がって食べ始めるが、細い身体では一人分が精一杯だった。
それで、意地になって食堂のおばちゃんに持ち帰り用に器がないか訊くが、さすがにラーメンは止めておけと言われ、恥ずかしがりながら納得したのだった。
彼は夕方の帰り道でエミを追いかけるが、まだまだ機嫌が直っていないエミはどんな言い訳もご機嫌取りも訊きたくないとはねつける。
それでも彼は手を引き、強引にどこかに連れて行くことにした。

著者名:山本やみー 引用元:ドクザクラ7話