
インフェクション
148話149話ネタバレ感想
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ホテル駐車場は明石の策が見事に機能し、最小限の犠牲で新たな保菌者を仕留め続けていた。
やがて銃火器にも耐えうる進化を遂げた個体が現れたが、アーチェリーの腕が神の域に達した山田により、かろうじて撃退に成功。
上々の成果を上げているのを確認した晴輝は3人にお礼を伝え、精鋭部隊を率いて道の駅へ向かうのだった。
148話
晴輝は大勢の志願者と選び抜かれた実力者を引き連れ、道の駅へと急いでいた。
気合とヤル気十分の彼らに、必ず避難者たちを救おうと声をかけ、勇ましく鼓舞した。
彼はらぎ姉に連絡を取り、道の駅の状況がどうなっているか訊ねた。
現在道の駅駐車場には、轟、ながみん、精鋭部隊と避難者がおり、彼らを皆殺しにしようとエリック率いる海兵隊が取り囲んでいた。
構図的には轟とエリックが睨み合い、精鋭部隊と海兵隊が一触即発、ながみんが一人で保菌者と戦っている状態。

著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット
ただ直接報告を受けたらぎ姉も、轟がどうやってエリックを押さえているのかよく理解できていなかった。
晴輝がすべきは海兵隊に先制攻撃を仕掛けて全滅させ、相手の包囲を打ち破ることで、道の駅駐車場の部隊と協力すればそこまで難しくない任務に思える。
ただらぎ姉は、どれだけ綿密に作戦を遂行しても、所詮素人部隊と一般人の避難者から犠牲が出るのは避けられないだろうとことをしっかり言い含めた。
だから、完璧は端から考えず、海兵隊全滅を確実に遂行できるよう準備すべきだという。
それでも、こちら側が全滅させられる可能性も想定させた。
ながみんが新たな保菌者に殺され、轟がエリックを押さえきれなくなった場合、全滅は避けられない。

著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット
そんな最悪の想定を伝えられても、彼は轟なら大丈夫だと揺るぎない信頼を寄せた。
ホテル側でも避難者の士気は相当に高く、引き連れた精鋭部隊もやる気十分。
彼が今一番望むのは、きららが避けられない犠牲の一人にならないことだった。

著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット
そう祈った直後、真横の家屋の屋根から逃げ出した新たな保菌者が顔を覗かせた。
超巨大な猿のような顔をしたそれは、眉毛もあり目も人間に見えなくもない、類人猿のような見た目だった。
瞬時に気づいた彼は見上げた先にいる謎の保菌者に虚を突かれるが、即座に隊員たちに銃を構えるよう指示した。
彼らもすぐ銃口を屋上に向けていつでも撃てる体勢を取った。
すると保菌者は鳴き声のような声をあげた。

著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット
それは威嚇なのか何なのか、まさかの発声にまた彼は驚かされてたじろいだ。
直後、保菌者は家屋の向こう側に姿を消したのだった。
よく分からない行動に隊員たちが戸惑う中、誰かが以前見た時より大きくなっているし顔も変わっていると口走った。
それを聞き逃さなかった彼は確かなことなのか確認し、大口を開けた時に見えた、迷彩柄の布切れが前歯に挟まっていた意味を理解した。
スナイパーたちの死体を貪り食って更に進化し、身体も顔も変えたに違いないと思った。
そして、瞬時に状況を理解して逃げる考えを持てる知能があって、わざわざ武装している人間の前に姿を現したのは、また喰って進化を狙っているから。
そこで姿を見せてからまた隠れた理由に思い至った彼は、らぎ姉から聞いた情報を思い出し、隊員たちに伏せろと叫んだ。

著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット
ほぼ同時に保菌者はけたたましく叫び、強靭な右足を振り抜いた。