パラフィリア~人間椅子奇譚~1話ネタバレ感想

江戸川乱歩の作品に着想を得た今作。

他人と目を合わすのもままならない少女は、とある出来事から生徒会長の美少女を慕い始め、何とか彼女に近づこうと考え、生徒会室で使っているソファに目を付けた・・・

 

 

1話 人間椅子

亜間宮瞳子は憧れの生徒会長が使っているソファの中に潜んでいた。生徒会のメンバーが集まって仕事をしている最中も、声を押し殺して会長を包み込んでいた。

今すぐにでも口づけしたいのを堪えて、近くて遠いこの危険な行為を止められずにいた。

 

 

 

どうしてこんなことをしているかというと、彼女の体質と入学式の出来事が関係していた。
式が終り教室に向かっていた時、他の生徒にぶつかられて盛大にこけてしまった。落とした入学のしおりを拾ってもらって、目が合った時、止め処なく涙が溢れてきてしまう。

 

亜間宮瞳子は人と目が合うと、とてつもなく恥ずかしくなり涙が溢れてしまう体質だった。幼い頃の両親の事故死で周囲から同情の目を向けられるようになり、それからただの視線でさえ恥ずかしくなっていった。

 

その体質のせいでからかわれ同級生からは距離を置かれた。高校の入学式からこの体質がバレたら、また一人になってしまう。そう思って絶望しそうになった時、そっとハンカチを差し出す手があった。それが神楽木会長だった。

 

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落ち着きを取り戻して会長になんとか直接返そうと生徒会室を訪ねたが、運悪く不在だった。
置いて帰ろうとした時、会長が帰ってきて思わずソファの後ろに隠れてしまった。

 

しばらく経ってなんの物音もしなくなったと思ったら、会長はうたた寝していた。その姿を見て、いつも会長に触れていられるこのソファが、たまらなく羨ましくなってしまった。

 

 

そう思ってしまったのが、悪魔の所業の始まりだった。時間をかけて椅子の形状を調べ上げ、必要な道具を揃え、大型連休中を狙って学校に忍び込み、人一人分が入れるように改造していったのだ。幸い、両親の遺産で一人暮らしだったので、数日留守にしたからといって、誰にも気付かれることはなかった。

 

そして連休最終日に、二日分の水と食料を持って中に入った。やがて登校してきた会長がいつものようにそのソファに腰を下ろした。小さな覗き穴からは、憧れの人のうなじが触れんばかりの距離で見えた

 

手の甲と手のひらお尻と太もも背中と胸。薄革一枚隔てて感じる体温は、今まで感じたことのない興奮を与えてくれた。

 

 

教室では今までの人生と同じように周りから距離を置かれていたが、放課後生徒会が始まれば、至福の時間を過ごす事が出来た。生徒会が終わり、職員室の明かりが消えるまで潜み続ける生活が2週間を過ぎようとしていた。

 

今日もいつものように中に潜んで待っていると、会長が先生と一緒に部屋に入って来た。資料を運ぶのを手伝ってもらっただけに見えたのも束の間、会長から先生にキスをし始めた。

 

頬を赤らめて服を脱ぐ会長は、全く知らない別の女のようだった。

 

先生と不倫をしている会長。ソファに押し倒され、先生を受け止める会長。二人の激しい動きと熱が伝わってくる。予想もしなかった会長の姿を見てしまい、どこか神聖視していたものが崩れるかと思いきや、今まで以上に興奮してしまった

 

誰も知らない会長の顔。この空間なら傍にいられる。この椅子があれば、思いが叶う。この椅子があれば、自由に羽ばたける。こうして、引き際を失った変態が誕生した。

 

 

感想

パラフィリア人間椅子奇譚1話でした。

乱歩は読んでませんが、人間自体を椅子に変える猟奇殺人だったような気がします。これは、辛い人生を送ってきた少女が、ある好意を歪んだ方法で叶えようとする変態サスペンスでした。サスペンスホラーって感じですが、瞳子の異常性は少し応援したくなります。

それにしても関西弁キャラって、なんでこうガサツな性格にされるんですかね。

 

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DUGA