
インフェクション4巻ネタバレ感想
蛆虫だらけの保菌者が更に異形に変化した。
元が誰だったのかさえ分からないほどに、異形の者に変わり果てた新型保菌者。
人類は、このパンデミックに勝利することができるのか。
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24話 極大の脅威
フロントガラスを突き破って飛び出した青木を、あっという間に捕食した新型保菌者。
晴輝は気を失っている榎並を揺り起こすと、まだ視界がぼやけているのか、菊池くん?などと言い、涙さえ流す。
榎並はしっかり意識を取り戻すと、今までの晴輝への行いを謝り出す。
菊池が大事にしていた後輩のあなたには嫌われたくないのだと。
とにかく今は、新型から逃げるために梯子で上に逃げなければならない。
後悔してるなら、菊池先輩に顔向け出来る人間になってくださいと返す晴輝。
これから変わるために頑張るねと、榎並は笑顔で答えるが、直後に外道っぷりを発揮する。
梯子さえ登ってくる新型の餌にするため、躊躇無く晴輝を蹴り落とし清々しいほどの捨て台詞を送ってくる。
榎並をぶっ殺すのは後回しにして、走ればまけるはずだと逃げ出すが、新型は知能だけでなく身体能力も普通の保菌者の比ではなかった。
消防服を着ていては体力がすぐに削られる。
一先ず通路が狭いマンションに逃げ込むが、新型は骨格などないのか形を変形させて追いかけてきた。
しかし、スピードは圧倒的に落ちた。
こうなったら踊り場から落として殺すしかないと覚悟を決め、勢いよく跳び蹴りを食らわすが、全く歯が立たず逆に吹き飛ばされる。
だが、ここまで来て簡単に諦められない。
待っている人も共に生きたい人もいる。
傍にあった消火器を手に取り、生きる為の悪あがきをしていく。
25話 本当の目的は
消火器も全く効かなかったが、一瞬の隙をついて元来た方へ滑り込めた。
狭い下り階段なら追い着かれないだろうと一息ついた時、新型は更に形を変えて迫ってきた。
ギリギリで届かず肝を冷やすが、研究材料として一部をしっかり持って行くことに。
二人の後を追い榎並の家に行くと、半沢教授が包丁を手にぶつぶつ呟いていた。
感染した榎並の両親を殺したものの、代償に教授も噛まれてしまっていた。
あれほど帰りたがっていた榎並。
さぞ両親の死に取り乱すかと思いきや、母親の亡骸を漁り出して鍵束を取り出した。
そのまま無言で別室に行き、金庫を開けて中に入っていたたくさんの宝石を手に取った。
さすがにぶち切れた晴輝。
すると榎並は、両親はどうしようもないクズでこの宝石も悪いことをして手に入れたものだと涙ながらに語っていく。
この話もどうせ嘘なんだろうと思いたいが、涙を流されては疑い切れない晴輝。
私もこれから本当に変わるから、天宮くんも女の涙に騙されないように頑張ってねと、守りたくない笑顔で言われてしまう。
女の怖さを、いや榎並の怖さをこれでもかと思い知らされる。
合流した神城と共に、避難所へ戻った。
半沢はすぐに研究に取り掛かり、天宮父と情報を刷り合わせていく。
保菌者は内臓まで虫に変わっている。
自己修復機能があり不死身の可能性がある。
排泄はせず、他の目的にエネルギーが使用されている。
そして、その目的は新型保菌者の出現を考えると、世代交代のための自己進化の可能性が高いこと。
26話 抱えた秘密
時間が経過するほど、保菌者が進化する可能性が出てくることが分かった。
晴輝が研究所を辞すと、らぎ姉と神城が待っていた。
神城は晴輝の無線機の電池を空のに入れ替えて殺そうとした犯人を特定するため、らぎ姉が持っている情報を教えてもらうつもりだった。
らぎ姉は交換条件に近隣のヤクザの捕縛を依頼していた。
さすがに一人じゃ無理だろうと晴輝は心配するが、神城は自衛隊のレンジャー試験を突破した過去を持つフィジカルモンスターで、難なくヤクザを粉砕してしまった。
その時、らぎ姉をお嬢様と呼んで情報の裏が取れましたと近づいて来る女性がいた。何を隠そうらぎ姉は、かなりいいとこのお嬢様だったのだ。
そして手に入れた情報によると、犯人は消防隊のボスだった。
ボスの狙いは隔離地域に軍隊を介入させることだ。
子供達を先導して脱出してきた小学生の香里の死をさらに劇的にするため、兄である晴輝が弔い合戦の末死亡する。そ
んな悲劇を外部に流せば、世論が騒ぎ政府も動かざるを得ないと考えていた。
しかし、神城はこの筋書きがボスらしくないと思っていた。
ボスを唆した立案者が他にいるんじゃないのかと。そして、そう思う根拠は香里の脱走計画のタレコミがあったからだった。
新型保菌者出現により、すぐに隔離地域中心部奪還作戦が開始されることになった。
研究者が出した保菌者を元に戻せる可能性はないという結論により、保菌者を殺してもいいと命令が下された。
晴輝もやる気を漲らせていくが、今回はお留守番だと言われてしまう。
命令無視に単独行動などを考えれば、仕方ないのかも知れない。
27話 出会いが生んだモノ
会議が終わり帰ろうとしていた時に、きららがやって来た。
一緒に帰りながら榎並の誘惑や外道っぷりを話すと、きららは一つの結論に達した。
ヤッたヤッってないの言い合いになり、こうなったら実際に試してみるしかないと意見はまとまり、一緒にお風呂に入ることになる。
まずは背中の洗いっこからだ。男女の裸の付き合いでヤラないとかあるだろうか?
しかも敏感なきらら。
尻に比べて胸は控えめだが、背中の感度はいい。
きららはきららで、避難所でちゃんと役割をこなしている。でも背中は弱い。
きららは保菌者と亡くなった人のデータをパソコンで調べていた。
そこには両親の名前が載っていたらしい。
きららの姉が高校生の時に妊娠してから、家族仲は険悪になり姉は家を出て行った。
それでもきららはいつかわだかまりを解消して、仲直りしたいと願っていた。
その矢先に、この事件が起こってしまい、ついに願いは叶えられなかった。
夜も同じベッドで寝ることにした二人。
出会い方はとんでもなかったけど、幾多の困難が二人をかけがえのない友達にしていた。
まだ夜が明け切らぬ頃、トイレに起きたきららは榎並と会う。
気が合いそうだと思っていたと話しかけてくる榎並。
だって色仕掛けでずっと天宮くんに守ってもらってたんでしょ?と、外道トークを繰り広げてきららを煽る。
後から起きた晴輝は榎並から事情を聞き、きららが一人で実家に行ったのを知る。
急いで追いかけ、榎並の言葉なんか信用するなと言い聞かせていく。
もちろんきららは信じているが、男のせいで家庭が崩壊したせいで、男の存在を信じ切れないでいたのだった。
でも、晴輝を知れば知るほど、頑なになっていた心が変わっていくのを感じていた。
それなのに一緒にお風呂に入って試したり、一人で出て来ておいて追いかけて欲しいと思ったのも、好きになっていたからだった。
そんな自分の気持ちに気付いても、今はとても口に出せないきらら。
その頃外道榎並は、森の中を暇つぶしに歩いていた。
そこにテントと車があるのを見つけ、何気なく中を覗いてしまい、驚愕する何かを見てしまう。そしてそれは、姿を消していた高木が関係しているようだった。