すんどめミルキーウェイ10巻アナザーエンド
ネタバレ感想
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すんどめミルキーウェイアナザーエンドとは、完結した本編では描かれなかった、もしもの未来。
59話で彼の童貞をもらって孕まされたルネ以外も、幸せな未来を手に入れたのだろうか…
アナザーエンド 由井園遥
本編59話から数年後。
相変わらず由井園の目覚ましコールで起こしてもらっている義武と、人事として会社のためにも世話を焼く彼女。
いい年して主任研修をすっぽかした彼に小言をぶつける由井園だったが、今はもう彼にご飯に誘われても喜んでホイホイついて行くようなことはなかった。
二人の関係は変わらずの先輩後輩だが、由井園にはスペックの高いイケメンとデートする機会が増えていた。
傍目には身を固めるにはかなりの優良物件で、未だ飲み歩いて出会ったおっさんと乾杯している君嶋から見ても、羨ましい限り。
しかし由井園はその彼と付き合っている訳じゃない。
それがちゃらんぽらんで女に対してクズの彼に未練たらたらだからなのは、君嶋も分かっていた。
あれから3年経ち、街はクリスマスムード一色。
つまり彼の誕生日ももうすぐなので、由井園はイケメンのクリスマスデートの誘いに返事する前に、これが最後と決めて彼に24日の予定を訊いてみた。
こんなメッセージに限って彼の返信はやたら早く、由井園は諦めろと言われたのだと察しないわけにはいかなかった。
クリスマスイブ、そして誕生日当日。
彼は接待飲みをしていたが、ここに来てようやく由井園がどんな気持ちで予定を訊いてきたのかに思い至り、またどれだけイイ女で大切に感じていたのかを思い知った。
接待相手の部長は若者の青春に理解あるおっさんで、快く彼を送り出したのだった。
そしてイケメンの誘いに乗った由井園は夜景が綺麗なレストランで向かい合い、結婚を前提にしたお付き合いを申し込まれていた。
将来有望で爽やかイケメンで、今のところ異常な性癖で辱めてくることもない。
とてもありがたいお話に驚き、嬉しさを噛みしめ、由井園は断った。
そして自分のバカさ加減を罵り、イケメンが吹っ切れるように諦められない人がいるときっぱり伝えたのだった。
人生の大チャンスを手放した由井園は外に出てすぐ、彼から熱いメッセージがしつこく送られてきているのに気づいた。
夜の公園。
カップルの盛り場。
どこかにいるはずの由井園に向かって彼は、自分がいかにどうしようもない男なのかを自覚して反省しつつ、そんな奴の傍にいてくれた感謝と思いの丈をぶちまけ始めた。
徐々に悪口になっていくそれを黙って噛みしめられなくなった由井園が思わずツッコみながら飛び出せば、ここで数年温めてきた愛の告白を一つ。
真っすぐな愛の言葉にまた心を射止められた由井園は、軽く悪口を言い返し、謹んで応えた。
そして彼の部屋に一緒に帰り、27年間誰にもあげなかった処女を好きになってしまった男に捧げたのだった。
やがて、由井園ENDはたくさんの小さな命に囲まれて…
