
インフェクション
186話187話188話ネタバレ感想
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渚の計画は着々と進み、ついに世界中へのインフェクション宣言がなされた。
隔離地域外にいて、被害者たちを凶悪な犯罪者呼ばわりした奴らも無関係でなくなった時、犯人が望む革命が起きる。
186話
渚の語りかけは、隔離地域内にいる晴輝たち以外の全世界の人間の耳に届いた。
年齢も性別も判別できないその声が何を言わんとしているのか理解しきれなかった紗月だが、中継映像を見続けて犯人の意図を察することができた。
マイクを奪われたレポーターの女性がクズ男からマイクを取り返そうとしたその時、彼女は受け取る前に豪快にその場に倒れてしまった。

著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット
突然の卒倒は彼女だけじゃなく、わざわざ全国から集まって群がっていた連中も複数人が倒れていた。
その現象は世界中で同時多発的に起こっていた。
街中、ビーチ、現代文明から程遠いジャングルの民族。
世界一の大国でも例外ではなく、日本の保菌者騒動を詳しく知っている者は倒れた者たちが保菌者になって起き上がってくることが予想できた。
もちろん大半は倒れた人間が蛆虫だらけになって起き上がってくるなど思いもせず、必死に救護活動に当たろうとする。
目の前でレポーターに倒れられたカメラマンは何が起きているのか分からず、責任逃れに必死な眼鏡野郎にクズと一喝してマイクを代わりに握ると、自分の本来の仕事に合わせて声も届けることにした。

著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット
スタジオからも応答はなく、どこもかしこも人が倒れて混乱に陥っているようだが、レポーターも含めてデモ隊が複数人倒れたと現状を説明していく。
その様子を観ている隊員たちは、自分たちの中に倒れている者がいないと分かると、外の人間だけ倒れている意味を考えた。
そして、さっきの声が犯人の声で保菌者騒動を世界中に起こす宣言であり、既に経験している自分たちにもう初期の効果はないのだろうと結論付けたのはいいが、彼らの心も罵られるに値するほどドス黒く汚れてしまっていた。

著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット
自分たちさえ無事ならそれでいいという考えが隊員に蔓延した直後、いよいよ倒れた人々が起き上がり始めた。
心配して介抱していた心優しき人々はそして、蛆虫が湧いて変わり果てた姿に恐怖した。
直後、起き上がったレポーターは強かに頭を殴られ倒された。
カメラが映したのは、金属バットを手にスカートを翻している紗月の姿だった。

著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット
無事な晴輝と再会するためにいよいよ行動を起こした紗月は、彼がどうやって信頼される屈強な隊長になったのか考え、分からないままだったが、命をも懸けて必死にやっていたことだけは分かっていた。
だから自分も、一世一代の演技をして目的を達成してやろうと考えた。
マイクを拾った紗月は堂々とカメラ目線になると、共に逃げ伸びた仲間たちに向けて語り掛け始めた。
それは如何にも本当のことのようでいて、真っ赤な嘘だった。
避難民脱出作戦の指揮を執った彼氏の伝言により、自分が隊長代行として新たな作戦の指揮を執ると。

著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット