
サタノファニ158話159話160話
ネタバレ感想
サタノファニのネタバレエログロ画像、漫画最新話と最終回、最終話、最新刊、感想、あらすじ、結末、無料で読む方法を紹介。
各所で戦いを繰り広げるメデューサたち。
しかし千歌たちは教祖の能力に押し負け、捕まってしまう。
洋子も一時は敗北したかに思えたが、谷の気功を見様見真似で発揮し、楊を打ち倒したのだった。
158話
紅花と谷は勝負をしたことがあった。
楊は谷の技を受け流す自信があったのだが、彼女の化勁の仕組みさえあっさり見抜いた谷は事も無げに無力化したが、そんな芸当ができるのは谷くらいのものだった。
そうして仲間同士でも鍛錬していた楊の肉体を得た新海は、洋子の一発をまともにぶち込まれた。
化勁が利かないとなると楊は鮫のような歯で噛みつきにいくが、洋子を顎をかち上げて防ぎ、もう一発ドテっ腹にカウンターパンチをぶち込んだ。
吹っ飛んだ楊は重機に当たってゲロを吐き散らすが、間髪入れずに髪を掴まれ、重機のキャタピラーに叩きつけられる。
もう連続攻撃から抜け出せなくなった楊はやられるがまま、シンプルに振り下ろされた拳を乳房の横にぶち込まれ、あばら数本が逝ってしまう。
殴りに殴られ骨も折られ、しかし激痛にのたうち回る暇もなく、洋子は四股を踏むように体重を乗せた渾身の踏みで頭部に狙いを付けた。
近づく足裏に、楊は死を悟った。
そして洋子は容赦なく足を踏み下ろし、鈍い音が立つと、楊の身体がビクンと跳ねた。
その瞬間、洋子は楊の身体から新海が蒸発するように飛び出して消えていくのが見えた。
確かに見えたそれは幻なのか今はまだ分からないが、楊は元の紅花に戻っているようだった。
洋子は谷の技ではなく自分の技で殺したかっただけだというと、楊は潔くならば殺せと答えるが、しかし谷に求婚されたと言ったのを思い出してこのまま未練を残すわけにはいかず、理不尽な扱いに乙女らしい愚痴を漏らした。
プロポーズした自分ではなく谷を殺した張本人が選ばれるなど、あまりに認めがたく嫉妬せずにはいられないことだった。
ヤクザの一味に加わった者同士、血生臭い仕事を請け負う者同士、愛だ恋だの邪魔にしかならないような世界にいても、楊は本気で谷を愛していたから、何かと結婚を申し込んでいた。
ただ谷も事あるごとのプロポーズを軽く躱し、それが本気だと分かっていても結婚する気はないと撥ねのけ続けていたが、もちろん仲間は家族みたいなものだからピンチには駆けつけてやると、優しさと惨さを与えた。
楊は今、その時の言葉を守ってくれたのだと思い知った。
そして洋子もまた、谷を殺したことをずっと後悔していたが、谷の優しさに報いるためにも謝るつもりはなく、あの日に自由を感じられたからこそ、ありがとうを言うと楊に伝え、涙を流した。
その頃、女医たちは各所の戦況を確認していた。
洋子が楊の無力化に成功、霧子と美依那はケツアゴを仕留めた後、真希がいると思われるエリアに向かっていた。
若本はそこに隊長もいるだろうと思ったが、ヤモリカメラは別に自由に部屋に出入りできるわけじゃないのでまだ未確認であり、そもそも友坂から手に入れた情報を信用するのは危険な橋にしか思えない。
それでも若本は、そのエリアに向かうつもりだった。