
終末のハーレムファンタジア32話
ネタバレ感想
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皇太子を亡き者にしようとして、保険を張っていた皇太子は死なず、代わりにアウレリアが犠牲になってしまった。
アウレリアのために人の道を外れたアルクの怒りと悲しみは凄まじく、貴族たちに手を組んで帝国を倒そうと持ちかけたのだが…
32話
アルクたちはイスティシアを離れることにした。
アウレリアの死という衝撃、皇太子を筆頭に帝国への憎しみを募らせながら馬に揺られるアルクは、どうやって復讐するかしか考えておらず、顔つきが悪に染まりつつあった。
側近ガールズたちが心配の眼差しを向けた直後、背後からどこぞの勢力の襲撃を受けた。
あっと言う間に囲んできたそいつらは、これ見よがしに帝国式の紋章をぶら下げていた。
果たして皇太子が早くも、アルクを下手人だと見抜いたのか。
襲撃者たちは連携の取れた動きで襲いかかってくるが、セリーヌは一人の相手をしつつ、隙を窺っている奴の動きも把握し、同士討ちになるように立ち回った。
それで間違えて仲間を斬りつけたバカに止めを刺し、容易く二人を仕留めたところでジョアンナに水の槍をぶっ放せと指示するが、こんな密集地帯の乱戦では魔法処女でも敵にだけ当てるのは厳しかった。
そうこうしているうちに非戦闘員のティアが狙われ万事休す。
かに見えたがアルクがすかさず助けに入るも、数で押されている現状は明らかに劣勢で、呪法で消費したマハトがまだ回復していないアルクは、ただの剣技がなかなか冴えわたる少年に過ぎない。
直後、うねるように無数の矢が飛んでくると、帝国兵たちを狙い定めていった。
しかし、アルク勢のネーゲリまで一射食らわされたところで、範囲攻撃で助けてくれた張本人が悪びれずに現れた。
助太刀に入ってくれたのは、スプリットタンがいやらしい蛇女未亡人のボーア率いるエンシュウ家だった。
エンシュウ領に連れられて行ったアルクたちナーガラ一行。
辺境の森の中でボーアと二人きりになったアルクは、そろそろ行き先を教えてくれと切り出した。
深い森、木漏れ日、鳥の鳴き声。
それを楽しむように歩みを進めるボーアは着いてからのお楽しみだと明かさず、命の恩人になったのだからそれくらい受け入れてという。
間違ってネーゲリにまで射ったことをアルクは皮肉るが、解毒して手当てまでしているのだからとボーアは笑い飛ばした。
更に進むと綺麗な花畑に出たが、ボーアの目的地はここではなく、一束の花を摘んでまた歩き始めた。
そこから更に奥にあった目的地は、花畑とは違う神聖な雰囲気が漂う美しい場所で、アルクもほうっと息を漏らした。
こんな知る人ぞ知る癒しスポットにあるお墓に花を供えたボーアが祈りを捧げるのも当然、死別した主人が眠っているからだった。
エンシュウ家の跡継ぎだった彼とは幼馴染みでもあり、一緒に育ち、一緒に遊び、ここも思い出の遊び場所だった。
彼は優しいからか、エンシュウ家必修のヘビ使いはどうも苦手で、ボーアの方が上手いくらいだった。
そうしてずっと一緒にいた彼と結婚して幸せの絶頂にいたのも束の間、彼は自分の蛇に噛まれて死ぬというやるせない最期を迎えてしまったのだった。