著者名:桐丘さな 引用元:大正処女御伽話5巻

大正処女御伽話5巻ネタバレ感想

学校に通い出し、友人もできた珠彦。

夕月との仲も少しずつ深くなり、いよいよ結ばれかとも思ったが、運命の悪戯でまだ叶わず。

そして、夕月はなぜか彼の前から姿を消してしまうのだった。

 

 

 

志摩珠代

明治三十六年四月十三日生まれの二十一歳

身の丈は五尺五寸強(166cm)程で、やはり女性の中でも特に高身長。

生来の気質か、歪んだ教育のせいか、幼き頃から人情味に欠け、目的のために手段を選ばない恐ろしい女性に育った。

大正処女御伽話

著者名:桐丘さな 引用元:大正処女御伽話5巻

 

 

夕月の元へ

夕月が出て行ってから丸二日。

 

珠彦がどうすることもできずに家に引き篭っていると、訪ねてきた綾からとんでもない事実を知らされた。

 

曰く、珠彦が兄の葬式で帰りが遅かった日、志摩家の長女、珠代が訪ねてきて夕月に何事かを吹き込んだらしい

 

詳しくは聞けなかったが、珠彦の元から去るよう言い含められていたようだった。

 

 

珠彦はまた志摩家の呪縛かと鬱屈した気持ちになったが、黙って夕月との未来を奪われてなるものかと思い、東京の志摩家へその足で赴いた。

 

 

 

珠代は入浴中だったが構わずに入った。

 

彼女も彼女で、弟にを見られようと一切頓着せず、鋭い目つきで彼を迎え入れた。

大正処女御伽話

著者名:桐丘さな 引用元:大正処女御伽話5巻

 

 

珠代は彼に他の縁をあてがい、夕月と別れさせようとしていて、夕月もそれを受け入れたのだと言う。

 

ただ、彼女の母親が今妊娠中で、それをネタに脅しをかけ、強制的に母と赤子の命か珠彦かを選ばせ、苦渋の決断で母を選んだのだった。

大正処女御伽話

著者名:桐丘さな 引用元:大正処女御伽話5巻

 

 

志摩家の人間は人を人と思わないような教育を施され、それは珠代と珠彦の姉弟には顕著に刷り込まれていた。

 

夕月のような大切な存在を持ちながら生きられるほど、社会は甘くない。

 

そんなものは御伽噺だと珠代は突きつけ、珠彦もそれは長年の冷たい教育から否定しきれなかった。

 

 

学校に入れたのも、父からの謝罪も、全ては志摩家を継がせるための計算だった。

 

しかし、その中で夕月と育んだ愛だけは自分自身で得たものなのに間違いなかった。

 

駆け引きに必要な夕月はまだこの家の中にいるはずだと思い、彼はしらみ潰しに探し始めた。

 

 

その頃夕月は、志摩家の末弟、珠央に膝枕をさせられていた。

 

夕月は洋服を着せられているせいで、胸の大きさがそのまま丸分かりになっていた。

 

珠央はてらいもなく結構可愛いしいい身体もしていて、父は僕のお嫁候補にするつもりなんだろうけど、珠彦のお下がりなんてごめんだと言った。

大正処女御伽話

著者名:桐丘さな 引用元:大正処女御伽話5巻

 

 

ただ彼は本当は、旧姓志摩珠介、今は曲直部珠介と名乗っている男の血を引いていて本当のここの子供じゃないからいらない子同士、夕月とはお似合いかもとも続けた。

 

だから種違いの珠彦に母を殺されたような気がして、特に憎んでいたのだ。

 

 

珠央は志摩家どうこうより、とにかく珠彦が絶望の淵に立たされるのが見たくて、合わせる顔がないと首を振る夕月に構わず、自分の部屋に珠彦を招き入れた。

 

そのまま感動の再会とはいかず、彼女は慌ててベランダにかけ出して窓を閉じてしまった。

大正処女御伽話

著者名:桐丘さな 引用元:大正処女御伽話5巻

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