
インフェクション53話ネタバレ感想
一人でメットに立ち向かうと決めた紗月。
その決意をする前の昨晩、彼女は麗に自分の思いを打ち明けていた。
53話 かつての記憶
五月雨家と天宮家は両親が友達同士で家族ぐるみで仲がよく、子供たちは兄妹同然に育てられ、幸せな日々を送っていた。
そんなある日、いつもと変わらぬ日常に突如異変が起きた。紗月が小学四年生のとき、授業中に緊急地震速報の警報がなった。
子供たちはもう慣れたもので、少しうんざりした表情や笑顔を零しながら、机の下に潜り込んだが、その日は今までと明らかに違い、強く激しく長い揺れが続いた。
紗月は恐怖をかみ殺しながら、何とか校庭に避難すると、晴輝が心配して声をかけてきてくれたので、嬉しさと安心感が込み上げるが、彼女らしい強がりを見せつける。
すぐに父親の満が迎えに来て、香里を迎えに行くと言う晴輝とはそこで別れた。車に乗り込み気が緩むと、恐怖感がぶり返して思わず、温かい父の腕に抱きついて泣きじゃくった。
そのまま海の近くに住む祖母を迎えに行くことになったが、ラジオでは津波の高さは6m、そう時間が経たないうちに10mまで上昇していった。
やがて大地を揺るがすような地響きが、土煙と共に近づいて来た。幼い紗月はよく分かっていなかったが、それは未曾有の津波が全てを飲み込む際に出す、破壊の音だった。
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父は苦渋の決断を迫られ、紗月と安全地帯に逃げることを優先させた。
しかし、道路は逃げ惑う車で大渋滞を起こしていて、車を捨てて逃げる人も大勢いた。高台にはまだ距離があり、父はアクセルを踏み込んで畑の中を突っ切って行こうとしたが、すぐに町の瓦礫でぐちゃぐちゃになった津波に飲み込まれてしまった。
父は咄嗟に紗月のシートベルトを外し、逆さまになろうとする車の後ろに娘を押し上げた。その直後、流されてきた家屋と衝突し、紗月は気を失った。
目が覚めると、家の屋根の上に放り出されていた。屋根に引っかかった車の運転席に父はまだ残されていて声をかけるが、父はあまりに残酷な宣告をしたのだった。
感想
インフェクション53話でした。
当時のニュース映像を思い出しました。まだまだ復興途上で心無い人に傷つけられるニュースも観ますが、負けずに頑張って欲しいと思います。