なんでここに先生が!?10話
ネタバレ感想

鈴木にボディペインティングをされて、またしてもイカされた松風。

妹の誤解はあらぬ方向に向かっているとも知らず、今日は恋では先輩の鬼の児嶋と杯を酌み交わして、ガールズトークに酔い痴れるはずだったのに・・・

 

 

10話

二人で居酒屋に来た松風と児嶋。

 

児嶋は酒が一滴も飲めない下戸なので、コーラで仕事の疲れを癒せる安上がりな女だった。

 

そして酔ってもいないのに、松風になぜ鈴木が好きなのかとさっそく踏み込んでいく。

 

自分とは違って聖母と慕われる人が、何がどうなって好きになったのか気になるんですと攻め入る児嶋を躱すため、逆に佐藤の話題を振る松風。

 

すると急に照れ出してごまかそうとして、間違って松風のジョッキをグビっと一口。

たちまち潰れてしまうのだった。

 

 

そこにタイミングよく佐藤から電話がかかってきたので、一人じゃ運べない松風が応援を要請すると、彼はすぐにかけつけてくれて、おんぶも恥ずかしがらずに、彼女を連れて帰っていった。

 

その特別な関係が、純粋に羨ましかった。

 

一人残された松風は、出会って3年も経つというのに、まだ鈴木の電話番号さえ知らないことに溜息を吐き、最初の出会いを思い返していった。

 

 

あれは3年前。

風邪で具合が悪い中、教員試験の会場にタクシーで向かっていたが、運悪く渋滞に巻き込まれた時のこと。

 

仕方なく途中で下りて、走って向かい始めた矢先、今度は側溝の隙間にヒールが挟まってソールがペロッと捲れてしまった。

 

泣きっ面に蜂で泣いてしまうが、どうせ教育実習でも散々怒られたし、こんな不運が続くなら、天が諦めろと説得しているんだと自分に言い聞かせようとした。

 

その時、その頃から顔が怖かった鈴木が、彼女の落とした書類を拾って渡してくれた。

そして訊かれるまま事情を話した。

 

会場の場所を聞いた鈴木は、そこなら5分で着きますと言って、躊躇いなく彼女を背負い、全速力で走り出したのだ。

 

その彼の純粋な優しさに、顔に似合わずいい人なんだと分かった。

 

 

しかし、密かにもう一つトラブルが発生していた。

 

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さっきのこけた拍子にブラがズレ、風邪っぴきなのもあって汗で突起が薄いブラウスから透けて見えていたのだ。

しかし、ただでさえ見られているのに、今下ろしてもらって直せば、道行く人に一斉に注目されてしまう。

 

 

今度は階段を上り始め、振り落とされないために片手でしか胸を隠せない。

 

さらにずれる松風を背負い直した拍子に、カラビナのカーブ部分が股間にフィットしてしまった。

 

姿勢を変えるか?

胸を隠すか?

 

二択を迫られた彼女は、人前で噴射するくらいなら胸を見られたほうがマシだと思い、ついに両手を彼の肩にかけ、刺激を和らげる方を選んだ。

 

 

初めて見せる胸が名も知らぬ通行人になってしまった松風。

 

そんなこととは知らずに、全速力で走り続ける鈴木。

 

目的地の大学に着いて彼が急に止まったものだから、慣性の法則で彼女の身体は前に押され、カラビナがグッと中に押し入ってきた。

 

その瞬間、やっぱり耐え切れずに噴射してしまうのだった。

 

 

急いでジャケットを着てごまかしている間に、彼は靴の修理まで始めてくれた。

 

松風は風邪を引いて、渋滞に巻き込まれて、こけて靴を壊して、そんなことに巻き込んで迷惑かけてすいませんと謝った。

 

しかし鈴木はそんな風に思っていなかった。

 

背負って走ったのはいい運動になった。

あなたも汗をかいたから、熱は下がったみたいだ。

靴もほら、直りました。

 

迷惑なんて、最初からどこにもなかった!

その笑顔に、松風は惚れたのであった。

 

 

気付くと、出会った時と同じように彼におんぶされていた。

 

佐藤が心配して鈴木に連絡してくれていたらしく、ものぐさな彼にしてはグッジョブだった。

 

まだ告白する勇気はないけれど、あの時の気持ちと一緒に「ありがとう」を伝えた。

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