
少年のアビス5巻
ネタバレ感想
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令児とナギが男女の仲になっていることを知って泣き叫ぶチャコだが、彼がギリギリのところまで追いつめられているのを知り、二人で共に町を出ていく意思をより強くしていく。
加速していく柴ちゃん先生のメンヘラ化。
息子を縛り続ける激ヤバの母。
そしてチャコは豊満なボディで色仕掛けを…
少年のアビス5巻
ストーカー化を加速させた柴ちゃん先生は、ネカフェから出てくる令児を待ち構え、車のヘッドライトが後光のようになる位置に立ち、両手を上げて大歓迎の意を表した。
無視する令児。
立ちはだかる女教師。
自分を見つめる仄暗い瞳の色と、彼を見つめる雌の表情の違いから、チャコはこの女との深い関係を察しない訳にはいかなかった。
口ぶりからストーカー行為までしていると気づいたチャコは、あえて逆らわずにヤバい女に車で送ってもらうことにしたのだが、少しでも令児と親密であることを匂わせると、わざと事故でも起こされそうに運転が荒くなり緊張感が募っていく。
だから彼一人を残して先に降りるわけにはいかず、彼も無理やり引っ張り出してそそくさとお別れを告げるのが最善だと判断した。
ヤバい女教師の出現もあり、まず彼の頬を叩いて少しスッキリさせてもらったチャコは、柴ちゃんの代わりに助けるからと手を差し伸べた。
しかし彼は救われたくなんかないと拒絶した。
尤もらしい理由を補足されたが、必要以上の干渉を牽制されたようにしか感じなかった。
出し抜かれた柴ちゃんはしつこく、今度は彼の家の前で帰りを待ち構え、静謐な夜を切り裂く大声を上げて彼の選択を強制した。
今度こそ車内で二人きりになった柴ちゃんは、質問に対する望む答えが返ってこないと癇癪を起こしてクラクションを叩きならし、何をするか分からない恐怖も叩き込んだ。
大人として、教師と生徒として線引きし、冷静に眺め、最善の判断ができていると自負しているイカレタ女は、飴と鞭のつもりか、情緒不安定なアップダウンを繰り返し、とにかく味方であることを強調していく。
しかし、ほんの何分かのやり取りでもうチャコへの敵視を肥大させていた。
令児は端から柴ちゃんにもう縋り付くつもりはなかったが、チャコへのおぞましい嫉妬がより強い引き金になり、完全拒否を示して元の先生に戻ってと伝え、これからの発展を願った。
その夜、令児は家に帰ってから青江ナギがアイドルに復帰したことを知った。
母からの電話でやるべき家事を思い出してコンビニに行くと、いるはずがないのにサボって煙草を吸っていた片隅に吸い寄せられてしまう。
一緒に心中しようとして、初体験の相手で、それでも知らぬ間に町から消え去ってしまえば夢か幻だったように感じる希薄な存在感。
四人の女と一人の男が選択肢を提示してきて、その都度に揺さぶりをかけてくる計り知れないストレス。
令児はやはり、あの時にナギと死にたかったと思ったし、今もナギと死にたかった。
そんな絶望と希望がない交ぜになった状態でスーパーで買い物を済ませた直後、似非森と鉢合わせた。
この二人の出会いは偶然と呼ぶには、似非森と令児の母にとってはあまりに運命的だった。
それは、似非森が令児に会いたいと願い、不意に優しくされると青春時代の彼の母を思い出すほどに。
だから似非森は令児に力を貸してあげたいのか、ナギの部屋の鍵を渡して熱帯魚の世話を頼み、東京に行きたいなら連れていくと約束したのだった。