
インフェクション222話223話224話
ネタバレ感想
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エリックの策の上をいって撤退の道筋を作った紗月だったが、山田は明石を葬るために一人で残ると言い出した。
それで関と揉めている間に、先頭の車両が何かと遭遇していた…
インフェクション222話
車両は巨大ブルドーザーと衝突したかのようにひしゃげ、空高くに吹き飛ばされていた。
目撃者によれば角の生えた鬼が現れ、紙屑のようにトラックを殴り飛ばしたらしいが、装甲がないと聞いた山田は殺る気満々で待ち受けた。
関との言い争いで昂っているのか、自分の強さに確固たる自信がある山田は自分が仕留めるからその間だけ待っておけと指示し、車列を整えさせた。
そしてもう言葉を無くしている関に一言謝り、それでも大切に思っているんだと伝えた。
まさかの鞭からの飴に驚いた関はまだ言葉が出ないまま、恐ろしい鬼の姿が見えてきた。
鬼はもちろん、筋骨隆々を極めた稀代の格闘家のなれの果て。
その辺りで紗月は、空気に飲まれてしまっていることに気づいた。
なぜ山田の戦いを見守る状況を受け入れているのか、今の最善手は轟を倒して突破することではなく、隔離地域側に翻って進み、遠回りでも区域外に出ること。
その作戦指示は山田が轟きを倒した瞬間に出さなければならないとメガホンを握りしめたその時、轟が一気に加速し、山田が矢を放った。
あえて数本の矢は防がせ、コントロールショットを下半身に突き刺して吹っ飛ばすつもりだった。
しかし轟は身のこなしで急所を外し、爆散するはずの矢をただの矢として筋肉で受け止めた。
その人智を越えた達人級の動きで鬼が轟きだと山田が気づいた直後、正拳突きが山田の脇腹にぶち込まれた。
完璧に入れられた山田の胴体は、あえなく殴りちぎり飛ばされた。
山田が返り討ちにされたタイミングで紗月はまた、選択を間違ったことを察した。
そもそも山田の勝利しか頭になかったのが浅はかで、嫌でも全滅の二文字がチラつく。
とにかく今は勝てる理由がない轟から逃げるために中心地へ、撤退の号令をかけるしかない。
山田戦死のショックを吹き飛ばそうと大声で指示を出す中、紗月はまた一つのことに集中し過ぎて大きな可能性に気づくのが遅れてしまう。
振り返って手を伸ばしたがもう遅く、山田が負けたショックが最も強いはずの関が駆けつけるのを止められず、小さな背中を見送るしかできなかった。
思い出される彼女たちとのこれまでのやり取り。
笑顔が多い楽しい場面ばかり浮かび上がっても、紗月は非情に冷静に撤退の号令をかけ続ける。
直後、今度は戦車を手に入れた碇マンが車列にぶっ放し始めた。
三方向から囲まれた紗月が空を見上げると、戦車砲がオープンカーを吹き飛ばしたのだった。