
少年のアビス8巻
ネタバレ感想
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柴ちゃんが運転する車の前に飛び出して轢かれた夕子。
刺されながらも生きる零児。
かつて黒瀬家の父は殺していた少年の頃の玄は、死体を埋めたこの地から離れられないと覚悟を決めていたが、ついに零児への愛憎渦巻く気持ちを白状したのだった。
少年のアビス8巻
ナギをボコり、もう一つ死体を増やそうとした玄は感情が止められず、ついに零児本人に歪な愛を白状してしまった。
衝撃の矢印を向けられた零児だが、それでも今まで通りの無味乾燥な目でしか見ず、玄も具体的な答えを聞きたくなくて、殺せるはずもないが首を絞めていく。
そのままナギと一緒に死にたい気持ちなんてぶつけられたら、悪童の興奮も治まるしかなく、心中し損なった二人が取り残されると、彼女が申し訳ない気持ちを吐き出した。
生きる理由がないことが、死にたいと同義なのか。
ミステリアスでマイナーな美女アイドルもただの人だと思い知ってから季節が移ろい、より灰色が増す冬が訪れた。
髪がボサボサに伸びた零児は学校を辞めて、倉庫の作業員バイトとして働いていた。
しんしんと雪が降り始めた仕事終わり、似非森に電話をかけて夕子が退院できることになったこと、家でもしばらくリハビリが必要なことを伝えると、ナギについても色々と教えてくれそうだったが、既にしっかりアイドル活動していることを零児はネットで知っていた。
あの夜、現実的にナギを一人でおんぶして運び切るのは無理だった零児は、似非森に連絡して車を回してもらった。
その車中、なぜ死にたいのか誰と死にたいのか、どうでもいいがもうナギと死ぬつもりはないこと、二人でこの町から出て行って欲しい、もう死の渦に巻き込むなと零児は突きつけていた。
それからわずか数カ月、年齢はまだ高校生の彼はナギと初めて会った時のように、コンビニの隅で煙草を咥えるようになった。
家では相変わらず祖母が粗相したり冷蔵庫を漁ったりと、世話に労力とストレスを割かれているが、兄とはコミュニケーションを取れるようになったものの、未だ社会復帰はならず家でもそこまで役に立たないまま。
そんな状態で夕子が我が家に帰ってきた。
顔には酷い傷痕が残ったまま、松葉杖か介助がないと足元がおぼつかず、事件前後の記憶を失っていてあの時の狂気は消え失せていたが、果たして。
そして零児は祖母が通うデイケアサービスに忘れ物を届けに行った帰り端、配達に来たチャコの父と鉢合わせ、これでもかと憎しみをぶつけられ、娘の人生が大狂いだと恨み言もぶつけられたのだった。
その日の仕事は手につかなかった零児は、職場でも噂好きのおばはん共から疎まれていることを知るが、ちっぽけなクズなど気にせず、意を決してチャコに近況メッセージを送った。
文面では久しぶりでも変わった様子はなく、電話にしてみたら威圧的なプレッシャーを与えられたが、結局会うことにした。
チャコの両親がいないタイミングで久しぶりの部屋で見た久しぶりの彼女は、驚くしかないほど痩せていた。
本でパンパンだった棚もほぼ空っぽで、空虚に捨てたという。
こうなった理由を訊いてどうする?
お前に何ができる?
ていうか何かするつもりか?
そこまで言いたそうな視線をぶつけるチャコはもう正直に、零児を見下していたことを暴露し、久しぶりにシーツを被った告解ごっこで変貌した理由を話し始めた。
あの時、先に大人になると宣言したチャコはやはり、この町で代わり映えしない澱んだ生活が何年も何十年も続くかと思ったら身体に異変を来たし、食べ慣れた母の料理を受け付けなくなり、むしろ過ごしやすくなった学校でも体調を崩すようになり、引きこもって不健康なダイエット大成功。
色々と諦めて絶望して受け入れようとしたチャコは、まだまだ心身が打たれ弱い子供だった。
不甲斐なさを洗いざらいぶちまけたチャコは、代わりに零児にも、今度こそ本心を隠すなと迫り、彼も家族を支えて生きていく覚悟もできてないし、もうナギとも死にたくないとぶちまけ返した。
だからチャコはぶかぶかになった下着姿を披露し、大人にしてくれてから一緒に頑張ろうと誘った。