
マザーパラサイト5巻
ネタバレ感想
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涼太の本性が見え隠れし始め、学校ではいじめられっ子の立場に変わっていく。
そのおかげで女子から構われるようになった聖也は調子に乗り、リカの洗脳も解けかかっていると判断した涼太は、仲村家を襲撃して火を放った。
あわや子供たちと一緒に殺されかけた仲村はそれでも、警察に通報しないまま理解ある肝っ玉母ちゃんを気取ったせいで、聖也と薫がその手を血に染めることになってしまうのだった…
マザーパラサイト5巻
ナイフが腹部にぶっ刺さってぐったりしている涼太を最初に発見したのは仲村母だった。
放火で殺されかけたというのに、なぜかどうしてもこの悪魔の子を親身に思ってしまう仲村は必死に語り掛け、傷口を抑えて救急車が来るまでにできることを必死に考え、お腹を痛めて生んだと言わんばかりの愛を持って生存を願った。
やがて手術が始まって少し気持ちが落ち着いた仲村は、なぜ救急隊員たちに息子がと叫んだのか、自分でも分からなかった。
程なくリカも駆けつけて仲村の血まみれの服を見て、膝から崩れ落ちた。
一方その頃、母からの着信を無視するしかない聖也は、まさかの刺してしまったことに人生終わりだと絶望し、その辺の川の土手で項垂れていた。
薫は今までにない虚ろな瞳で聖也のぼやきを聞き流していたが、適当なところで帰ろうとし、共犯にされそうになれば刺したのはお前だと激昂した。
薫が突き飛ばし、聖也のナイフに刺さったという紛れもない事実。
醜い罪の擦り付け合いをしつつも、今までイジメられてきて都合よく利用されることにもう我慢ならなかった薫もやはり、罪の意識がないではなかった。
そんな騒ぎを起こせば、警察に見つかるのは当然だった。
息子を迎えに警察署に行った二人の母のうち、仲村はまだ涼太への母性が最優先なのか聖也を睨みつけ、我が子への甘さを取り戻したリカはまた卒倒した。
涼太からの証言がない以上、3人の間で何があったのか明るみになり切らないが、もちろんリカは薫が刺したなどと微塵にも思っておらず、無意識に聖也の犯行だと決めつけた。
その母としての気持ちは仲村も理解できるが、最終的な怒りの根源は涼太を傷つけられたという、他人の子に対してだった。
母二人の水面下の罵り合いが終わってそれぞれ我が家に帰ろうかというその時、涼太が意識を取り戻したと連絡が入った。
警察に加えて母二人も最初の聴取に同席させてもらうと、リカは先んじて涼太の心配をしつつ薫も心配していることをアピールし、警察にも我が子の心根の優しさを印象付けようと立ち回るものだから、仲村は重傷者への配慮がないと大人としての態度を咎めた。
もちろん涼太は、それぞれの態度をつぶさに観察し続ける。
その辺りで被疑者の関係者はお引き取りをと警察に諭された二人は、大人しく引き下がりかけた。
直後、涼太は記憶違いか何かの意図があってか、刺したのは薫だと証言した。
そして、聖也のせいだと荒ぶった薫が子牛のようにしょっ引かれていくのを、リカは唖然と見送るしかできなかった。
その日のうちに、リカの髪は真っ白になった。
リハビリを始めた涼太は早くも母性が強そうな看護師にアプローチを仕掛けてくすぐり始める中、お見舞いに訪れた仲村はどうしても解せず、なぜ嘘の証言をしたのか訊いた。
その理由に答える前に涼太は、事件の一部始終が録音されているというボイスレコーダーを渡し、揺さぶった。
気を失う前に拾ったボイスレコーダーを警察に渡せば薫の罪は軽くなる代わりに聖也がしょっ引かれるが、音声を消しておけば我が子が前科者になる可能性は限りなく低くなる。
自分をハメようとした二人の母を弄ぶ涼太はただ、仲村が必死に助けようとしたのを朧げに覚えているので、判断を委ねただけで、あくまで親切心や恩返しの気持ちはなかった。
聖也は引きこもり状態で、大きな選択を任せられた仲村。
果たしてどうすべきか三つ子を連れて買い物に出かけると、一見老婆のように見えるリカと鉢合わせた。