
夏目アラタの結婚11巻
ネタバレ感想
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真珠の親は宮前かも知れなかった。
擦れ違いの若き恋の果てに不遇の子供が産まれたのか、後悔の念に苛まれた弁護士は真珠探しに協力。
そして真珠は遺族と対面し、自分でも気づかなかった本心を突きつけられる…
夏目アラタの結婚11巻
アラタを待つファンキーな母、今は寺井綾子。
ライダースでシンプルにまとめた若々しい綾子はタバコをくゆらせながら待ち、周りの様子を窺ったアラタは警察が待ち伏せてないことを確認して顔を見せた。
すると綾子はさすがに初対面らしく、相手が誰だろうが息子の嫁として朗らかに挨拶をした。
軽い挨拶だけでさっさと行きたい息子と、そんな邂逅程度で終わらせられない母親。
女同士のガールズトークへとしゃれ込むと、真珠は相手を図るように自分のヤバさを改めて突きつけていくが、そのヤバさを間近で感じつつも、綾子は男の子の母らしい嫉妬を伝え、所詮は同情で成り立った結婚だと突っついてみる。
それは割と真珠にはショックな言葉だったようで、負の感情でアラタに確認。
ただその返答は真珠をホッとさせ、母も息子の成長に感心するしかなかった。
しかし真珠の闇の中をアラタが灯りを照らして歩けているかは何とも言えず、アラタの父との結婚指輪を餌に、底の見えない殺人犯の本音を引き出しにかかった。
人生経験で真珠のような危うい子と少なからず接してきた綾子は、ちゃんと心から息子と通じ合っていると思えたことがあったのか、その確証が欲しかった。
しかし義母の願いや忠告など最早余計なお世話だと切り捨てた真珠は、数々の嬉しさと好意はあると言い返し、不穏な言葉の意味を濁したまま思い出の指輪を奪わんばかりに欲しがった。
結局、アラタの取り成しで愛した男との思い出の指輪を譲った母は、ブカブカサイズでも微笑む息子に改めて忠告するが、返答にもう何も言うまいとなるしかなかった。
だがやはり、被害者の首の在処と最期を悟ったような感謝の言葉を聞かされたら、とんでもないことを考えてるのではと不安が膨らむばかりだった。
やはり母の愛は深く勘は鋭く、アラタは逃げるように車に飛び乗ってアクセルを踏んだ。
義母へのわだかまりはなく、アラタがどれだけ愛されているか感じ取った真珠と、真珠を愛している気持ちを自分自身にも証明するために旅立つ逃避行を止められないアラタ。
誰かへの好きだの愛だの、自信を持って感じたことがない二人の車中トーク。
被害者とされる3人の話題に移り、ここまであまり触れて来られなかった教育者の男、相沢について真珠を語り出した。
バイトの塾講がテレビに取り上げられたりで話題になった途端、父親が仕事を辞めて祖父母の施設費も押し付けられ、将来設計に大きな陰を落とした相沢。
母の写真フォルダ伝手に知り合った真珠は無償で勉強を見てもらったというが、その時の彼の心境は教育者としての使命感か、単なる施しや優越感か。
ともあれ絶望感を抱えた真珠とシンパシーを抱き合い、確実に相沢の絶望が膨らみ、それでも小さな希望は燻り続ける。
画一的な人生を押し付ける社会に絶望し、でも幼少期の父との思い出が蘇って恨み切れず、だからこそ自分も何かを遺して逝きたいと思い、それが上級国民が都合よく作った司法へ一矢報いることだった。