
終末のハーレム25話
ネタバレ感想
絵理沙への一途な思いが身を結び、谷口の心を開いた怜人。
翌日に目的の話を聞けるはずだったが、その日の深夜、何者かがおばあちゃんを亡き者にしようと行動を起こした。
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片桐麗亜
命は取り止めたものの、未だ予断は許さない状況だった。
呼吸器と心電図の音がやたらに大きく聴こえる病室に怜人一行は集まり、生死の境を彷徨っているおばあちゃんの寝顔を見つめていた。
マリアは心から心配しているように、おばあちゃんの回復を祈っている。
怜人は看護師から預かっているものがあると言われた。
それは、深夜容態が急変した時に、苦しみながら彼女が力を振り絞って託したものだった。
「あたしに何かあったら、あの兄ちゃんに渡してくれ」
それは彼女と夫のツーショット写真だった。
彼はそれを受け取り、また返せる時が必ず来るように「一旦預かっておきます」と答えた。
もう不安そうな顔は見せず、キリっと眉をあげて、谷口さんが元気になったら返しに来ます。
そう言って、看護師に深々と礼をして彼女をトキめかせた。
麗亜は無表情で彼らのやり取りを見ていて、それをさらに朱音が胡散臭そうに観察していた。
その頃人類のために毎日腰を振っている火野恭司は、ホテルの一室にお気に入りの玲奈と先輩とツインテにエロい格好をさせて侍らしていた。
サイドに陣取ったリカ先輩は、ここぞとばかりに「あ~ん」をして、火野の興味を引いていた。
憧れだった先輩にあ~んされて、火野はもちろん嬉しくてテンションが上がり始める。
二人の世界に入ろうとするのに嫉妬したツインテは、もう一段階上のご奉仕をすることに。
火野が喉が渇いてようがどうだろうが関係なく、ワインをグイっと呷り、口移しディープキスという、アルコールにキスのねっとり感で欲情させる素晴らしい一手を打つ。
だが、元祖お気に入られの玲奈も黙っていなかった。
首筋に垂れたワインを舐め取り、じわじわ下に移動して性感帯に近づいていこうとする。
それを今度は、リカ先輩が黙っていなかった。
まどろっこしくなった火野は同時多発4Pを始めた。
右手でリカ先輩を揉みしだき、左手でツインテをこねくり回し、真ん中で玲奈を突き上げた。
もうどれが誰の喘ぎ声やら分からなくなって来たが、女たちには関係なく彼の名を呼んで快楽を貪っていく。
夢のハーレム。
しかし、毎日毎日ハーレム生活が続いていた彼は、さすがに飽きてきていた。
怜人は翠と共に、マリアに案内してもらって谷口のおじいちゃんが運び込まれた病院を訪れていた。
日本のMKウイルスパンデミックの発生地は既に廃墟になっていて、かつての雰囲気はどこにも感じられそうになかった。
この世界ではチート並みに強い翠だが、オカルト系には滅法弱かった。
大量の死者が出たこの病院の空気にブルブルと震え、怜人にしがみついてもう出ましょうと駄々を捏ねるところも含め、戦闘以外は見た目通りの小さな女の子だった。
取りあえず来てみたはいいものの、特に何が見つかりそうでもなかった。
やはり、谷口おじいちゃんの感染前の行動が分からないことには、どこで何を調べたらいいのか見当もつかない。
怜人は廃墟の窓から見える景色に、この辺りも難民地区になっていることに心を傷めた。
あのUWの長官たちは中央のことしか考えてないんじゃないの?と不満を漏らすと、それをマリアは否定した。
そして、初めて自分の家族のことを喋り出した。
この慶門市に妹がいて、その子はかなり頭がいいから、UWに認められて高校に飛び級で入学させてもらえた。
だから、私は感謝してるんだと。
マリアの評価を聞いて、怜人は少し考えを改めようかと思った。
しかし、翠が真面目な雰囲気をぶち壊しにしてしまったのだった。
その日の夜。
麗亜は誰もいない時間を見計らって露天風呂に入りに来たが、そこに朱音もやって来た。
朱音は麗亜とゆっくり話がしたかったらしく、二人きりになれるタイミングを窺っていたようだ。
麗亜は人間離れした朱音の胸にも嫌な顔をしてそっぽを向いて、さっさと上がろうとする。
朱音はすぐに本題を切り出した。
容態が急変したおばあちゃんのデータを見せてもらってすぐに、あれは誰かに毒を盛られたに違いないと気付いたことを、麗亜に説明した。
だが麗亜は驚くでもなく、何を言うでもなく、黙って前を見ていた。
そして淡々と、それは大変ね、と言いながら湯から上がろうとした。
それを朱音が引き止めた。
朱音は逃がさず、彼女を壁際に追い詰める。
「アンタ・・・あの夜何してた?」
終末のハーレム26話
ネタバレ感想
谷口のおばあちゃんお容態は予断を許さない。
彼女が毒を盛られたことに気付いた朱音は、新顔の麗亜が怪しいと睨み、露天風呂で裸の付き合いをしながら問い詰めた。
まひる貞操の危機
爆乳朱音とほど良い美乳麗亜が向かい合っていた。
あの夜何してた?と、疑っていることを一切隠そうとしない朱音はまっすぐ麗亜の目を見据え、彼女も逸らそうとせずに答えた。
あの夜は、怜人の行動を報告するためのレポートをしこしこ作成していたと。
探偵朱音は、誰か一緒にいたのか?と、更に詰め寄る。
一人よ。
何で誰かと一緒に報告書を作らないといけないの?とは言ってないが、そう言ってやりたいくらいイラついていた。
そもそもあなたに問い詰められる筋合いはないと言い返し、それで朱音も引き下がることにした。
しかし、一応釘は刺しておくことに。
あの長官たちに何を言われているのか知らないが、怜人に手を出したらやっちまうよと。
しかし気の強い同士、麗亜も黙っていない。
「あなたこそ、鬼原長官を随分気にしているみたいね・・・龍造寺さん」
朱音は苗字を呼ばれたことに反応した。
相手が動揺したのを見て麗亜はしてやったりと笑みを漏らし、追い討ちをかけようとして彼女の弟のことに話を広げようとした。
しかし、それは朱音の逆鱗だったようで、また岩壁で壁ドンされてしまう。
「私の前でアイツの話をするんじゃないよ」
軽く睨みを利かせて朱音は出て行った。
麗亜はやはり女性の方に興味があるのか、美来の綺麗な背中を見た時のように頬を染めて前を隠していた。
翌日。
慶門市を離れるための車中。
怜人は谷口から預かった写真を麗亜に返してもらっていた。
もう麗亜の何か指示なりなんなりされる度に反発心が湧き上がるようになっている彼は、口を尖らせて受け取っていた。
それをマリアが低姿勢で宥める、嫌われ役と好かれ役の教育方針が完成していた。
相手にチクリとやられれば、もちろん麗亜は黙っていられず、神経を逆なでする一言を忘れずに突きつける。
そんなことより、彼はどうしてこの写真を額付で託されたのかが気になった。
その時、鞄に入れていた絵理沙のリングが反応した。
今までにこんな反応を示したことはなく、すぐにこの写真が関係していると気付いた。
そうこうしているうちに、マリアの妹が通っている高校が見えてきた。
怜人が寄っていけば?と薦めるが、彼女は少し照れ臭いのか、妹の邪魔をしては悪いみたいなことを言って、そのまま通り過ぎた。
実はその車を、有能担当官神谷花蓮がニヤつきながら見つめていたのだった。
そして彼女はゆず先生が来るのを待っていた。
先生は大荷物を抱えてカレンと共にどこかに行くようだった。
名残惜しそうに翔太学園を見つめる彼女は、一体どこに向かうのだろうか。
一方プレハブ住居が立ち並ぶ難民地区の中に、高級車が停まっていた。
車内では火野が待機していて、タイプの女の子をガラス越しに見繕っていたのだ。
同じような毎日を繰り返すハーレムに飽きていた彼は、とにかく新鮮な刺激を欲していた。
その悩みを寧々子に相談し、このキング・オブ・ポップも真っ青なウインドウショッピングを思いついたと言うわけだった。
黒髪のあの子、と言えば寧々子が外にいる屈強なSPに連絡し、本人に交渉してゲット成功。
もう完全なハーレム王である。
火野は心から感謝してくれるが、危険が増すのと同時に彼が喜んでくれるので、寧々子は複雑な思いだった。
飛田新地のように車内から物色していた彼は、ある一人の女の子に釘付けになった。
慌てて車を止めさせ、あの子供の手を引いてるツインテの子に声かけてよと、先輩芸人が後輩芸人に命令するかのようにはしゃぎ出す。
そのツインテールの子こそ、何を隠そうナンバー2の妹、水原まひるその人であった。
火野は軽いロリ趣味を打ち明けつつ、一目惚れしていた。
まさか怜人の妹とは知る由もなくテンションが上がっている彼だが、寧々子は一体どうするのか。
怜人は駅に着くと、リニアに乗る前に荒れ果てた男子トイレに駆け込んだ。
そして、絵理沙リングを腕にはめて、写真立てを近づけた。
すると、論文のデータが再生されたのだ。
「男性特異的殺人人工合成ウイルスの開発」と題された論文。
まさにMKウイルスの作成方法が記されている論文だった。
これが絵理沙の言っていた情報のことなのは間違いないが、なぜおばあちゃんが持っていたのか、その疑問の答えは、本人か絵理沙に訊かなければ分からないだろう。
とにかく、これで一気に特効薬開発を進められるはずだった。
そろそろリニアの時間が迫っていた。
催促する翠に、彼が来るのを改札前で待っている担当官たち。
彼女たちを見て、彼の緊張感は増していく。
ある程度の人となりは分かった。
仲良くもなったし、寝食も共にして信頼もしている。
新顔の二人も悪い人ではない。
しかし、敵でないとは言い切れなかった。
その頃技術長官は、怜人が世界宣言をしてからと言うもの、各国からの彼に対する面会依頼が引きも切らないことにイライラしていた。
そのストレスを晴らすため、子飼いの女を的にして女体ダーツというセレブな遊びをしていた。
女はもう、いつぶっ刺さってもおかしくない状況に、下のお口から涎を垂らしていた。
長官は電話の相手を諌めつつ、ラスト一本を投げた。
果たして、その行方は27話で。
感想
終末のハーレム25話と26話でした。
やっぱり麗亜か!と言いたいところですが、まだアリバイ調べの段階ですからね。
冤罪なら回避しなければなりません。
まあでも、あの時一緒に聞いたのは彼女だけというのもあります。
さて、26話も裸の付き合いから、逆に朱音の素性が暴かれそうになりました。
弟やら妹やら家族絡みでいろいろ幅が広がってますが、彼女の弟も無念の最後を迎えたのでしょう。
敵味方が入り乱れているか分かりませんが、とにかくゆず先生がどこに行くのかが重要です。
https://kuroneko0920.com/archives/21586