DUGA
著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット

インフェクション92話93話
ネタバレ感想

インフェクションの最新話、最新刊ネタバレと感想とあらすじと画像、漫画を無料で読める方法を紹介。

 

香里の天才性に感動した鮫島は、尿を欲しがる変態性を見せ始めた。

すったもんだのトラブルが起きつつ、香里の仮説を発表する準備が整い、いよいよ保菌者騒動終結へのカウントダウンが始まろうとしていた。

https://kuroneko0920.com/archives/39580

 

92話

情報エネルギー

香里は自身が見つけた新しい概念をそう呼称し、それは人類が電気を発見したことにより人間の脳に電気が走っていることを解明したのと同じように、現代科学では説明できないものを説明可能にする科学史の新たな地平線だと宣言した。

 

 

いずれ電気のように当たり前になるが、最初に存在に気づいた科学者が保菌者騒動を引き起こした最悪の人物だった。

 

宇宙誕生の瞬間は分からなくても、生命誕生がどうして起こったのか説明できるという香里。

鮫島がパソコンを操作し、モニターの画像が切り替わる。

 

テレビゲームの一場面を映し、多くの情報によってゲームが問題なく遊べるようになっている。

コップに入った水を示しながら、水たらしめる情報がこの中に無限と思えるほど入っているという。

 

その水の説明で脱線しそうになり、知的好奇心をくすぐりながらも本題に軌道修正した香里は、宇宙の誕生時の状態について話題を戻し、では、どうやって原始の海から生物は誕生したのか?と質問を投げかけた。

 

晴輝たちは必死に説明に食らいつきながら、僅かな知識で質問の答えを出そうとするが分かるわけもなく、らぎ姉が現代の科学では偶然としか説明できないはずだと答えた。

 

 

しばしのシンキングタイムの後、香里は答えを言った。

 

生物の存在しない分子の溶け合う海、または宇宙のどこかで自分の情報をやり取りしてある情報が合成された。それが進化を求める情報、進化情報を持つ分子で生命の起源であり、保菌者の原因だという。

 

そして香里は、仮死から目覚めた後にその情報が視認できるよになったのだった。

 

大気に漂い、保菌者や人間にまとわりついていた光の粒

なぜ見えるようになったのか、その可能性を香里は三つ示した。

 

 

自分が特異体質だった。

犯人に何かを仕込まれた。その場合、父である天宮教授が一番疑わしいことも隠さず付け加えた。

そして三つ目は、自分自身が犯人だが自己暗示で忘れているだった。

その可能性は蓮華が晴輝を疑った理由と一緒だった。

 

香里は自分が犯人だとしてその話を聞く危険性も示すが、科学者たちは最後まで説明を聞かずに席を立つ選択肢など最初から持っていなかった。

科学者たちが見せた興味津々の顔に香里もテンションが上がり、説明が再開された。

 

 

進化情報は非生物を生物に変える革命的情報で、進化情報を得た分子は貪欲に自身を進化させようとトライアンドエラーを繰り返した。

壮大な生物の進化のドラマが生まれ、やがて人類誕生に繋がっていく。

 

そこで晴輝は、人類はもう何万年も進化していないはずだと疑問を挟んだが、香里は楽しそうなままそれは「遺伝子」の話だと答えた。

遺伝子が生まれる前から生命の進化は始まっていたのだから生物の進化を遺伝子で語るのは、これもいずれバカにされる説になるという。

 

人類は今でも進化し続けていて、ネット通信、極地にも住める技術など、遺伝子の進化では追いつけない科学技術という進化を日々している。

そうやって幸せを求めることこそが、進化情報が人に与える力なのかも知れないと言い、話しを聞いていた人々に個々の思いを募らせた。

 

 

進化情報が仙台にばら撒かれ、一部の適合者が過剰に取り込んでしまって保菌者に変貌。あの蛆虫に見える虫は体を急激に作りかえるための最適な形だと思われた。

 

普通の人間の中にもある光の粒が、保菌者の中には何倍もあり、隔離地域内にはそれが漂っている。

つまり、過剰な進化情報を取り除くことが、解決する方法だった。

 

ではどうやって進化情報を取り除けばいいのか。

すると香里はさっきの水の入ったコップを持ち、二つ目の質問を投げかけた。

 

この非生物の水を飲むことで体の一部になって生物の一部になるように、他の食べ物も同様だが、ではどのタイミングで非生物は生物に変わるのか?

その質問をされた直後に、科学者たちは言わんとしていることを理解した。

 

また嬉しそうにした香里はすぐに答えを言った。

体内の水が進化情報を共有した瞬間に生物に変わる

香里は続けて三つ目の質問で、切り離された指先は非生物になるが、外科手術で再び繋がったら?と投げかけた後、それを保菌者に当てはめると?と訊ねた。

 

晴輝はその問いで、初めて保菌者と遭遇したのが委員長だったのを思い出し、口や目から虫を飛び散らせた場面で答えに気づいた。

 

 

虫は保菌者の中から飛び出した瞬間に非生物になるが、にも関わらず栄養を与えることで増殖する。なら非生物になった虫を保菌者の体内に戻して進化情報を共有させた直後に接続を断てば、進化情報を減少させられるという。

 

そして科学者たちをさらに鼓舞させるため、今まで積み重ねてきた研究がなければ装置は完成しないし、今までの努力が生存者を救うのだと高らかに宣言した。

 

榎並の拍手から始まり、波となって香里の演説を締めくくった。

 

その夜、晴輝はきららの姉の麗を呼び出し、紗月について相談があると持ちかけた。

 

 

93話

香里の説明会がつつがなく終わったその日の午後、神城たち正規の消防隊員は避難民から選んだ防衛隊員たちに集合をかけていた。

そこで、保菌者騒動の解決に目処がついたことから、騒動の終わりまでこの秋保地区で籠城できるだけの物資確保が完了したことを発表し、この場にいる皆の労をねぎらった。

 

これで秋保の外に出る危険な任務をする必要はなくなり、男性たちは笑い合って喜んだ。

 

それでも他の避難民よりは危機感を持って過ごすように釘を刺された後、死地を潜り抜けてきた晴輝はこの部隊の隊長に任命された。

 

 

基本的に神城たちが指揮するのは変わらないが、いざ他に指揮する人間がいなくなった時に晴輝に任せれば安心だと判断されたのだった。

経験とここでの働きを評価された晴輝はプレッシャーを感じながらも、その役目をしっかり受け入れた。

 

 

明るいニュースが続き、三々五々男性たちが解散していく中、神城は明日稽古をつけてやると言って晴輝を誘った。これも晴輝にとっては断る理由はなく、嬉々としてテンションを上げた。

しかしその直後、晴輝にとっては天敵になってしまった蓮華が口を挟んできた

 

稽古して強くなるよりも3股問題を解決する方が先だと言われ、ぐうの音も出ない。

未だ女子3人の間に漂う空気は険悪を極め、早急に晴輝が何らかの解決行動を起こさなければ何が起きても不思議ではなかった。

 

だから、その日の夜に3人の誰かではなく、なぜか麗を呼び出したのだった

 

 

両親の夫婦喧嘩を見ていた彼はまず解決できそうな問題から解決することにし、どうすればいいのかしっかり考えたキリッとした表情を保ち、麗の前にいた。

 

麗もすっかり大人っぽくなったような彼に驚いたが、紗月のことで相談というのがどういう内容なのか心当たりがなかった。

ないのに分かりますよね?と訊かれても、当然答えられなかった。

 

なのに彼は麗が全てを察していると思い込んで一人でテンションを上げ、悲痛な声で教えてくださいと捲し立てるのみ。

そして戸惑い続ける麗にようやく、なんのことかちゃんと言葉に出した。

 

それは、紗月が部屋に色仕掛けしてきたことから妄想を膨らませた、既にヤっちゃっている恋人が逃走生活の中でできたんだろうということだった。

その恋人と死に別れ深い心の傷を負った紗月のケアをするのが現時点で最優先だから、どんな風にその丸ちゃんさんと愛し合っていたのか教えて欲しいと勝手に捲し立てた結果、勘違いを正すための一撃を食らわされた。

 

 

イラっとした麗はもう一発殴りたいのを我慢して、紗月と彼の関係を誤解しないように伝えた。

 

しかし、ホテルの部屋で言った「私も、もう大人だよ」の言葉の意味が、やっぱり騒動に巻き込まれる中で誰かと一線を越えたんだとしか思えなかった。

 

麗は仕方なく、紗月が晴輝を好きになった経緯を聞いたことを打ち明け、紗月が晴輝以外に目を向けるなんてありえないと言い切った。

それでようやく部屋での言葉の意味を理解した彼は、純情な感情に包まれて顔を真っ赤にした。

 

 

 

紗月の心の傷を癒し、元の妹的存在に戻す作戦は瓦解した。

 

すると麗は、そもそも晴輝の優柔不断さだけが原因ではないという。

保菌者騒動が起こらず日常のままなら、きららやらぎ姉が彼を好きになったとしても紗月との絆を見れば告白しようとさえしなかったはず。しかし、保菌者騒動で多くを失い死を間近に感じたことでそうはならなかった。

こんな状況だからこそ、個人の欲望で他人を困らせるべきじゃなく、欲望に流されているのは彼だけじゃなく3人も同じだった

 

 

そんな見解を話した麗だったが、もう彼にしか解決できない問題なのも分かっていたし、彼は既に答えを用意しているようだった。

彼の答えを察した麗は、もう一度3人の行動と内面を整理し、答えを出したとしてもここからはより一層慎重に行動する必要があることを伝えようとした。

 

 

その前に、彼はきららとだけ付き合うと宣言した。

予想通りの答えだったが、そう決めるに至った考えを聞かないわけにはいかなかった。

 

 

3人の順位はつけられないが、唯一エッチしたからというのは否定できない。ただそれ以上に、ファーストキスの相手でもあり、それをした時から初恋が始まったんじゃないかとも感じているという。

 

誰を選べば正解なんてなく、誰かが傷つくのは避けられない。

しかし、できるだけ後悔しない選択ならさせられるかも知れないと考えた麗は、騒動時の妹ではなく、日常時の妹を知った方がいいと判断し、デートするよう指示した。

 

 

そして翌朝、マイナスイオンが漂っていそうな川に架かる橋の上で待ち合わせをし、二人は初めてのデートを始めようとしていた。

 

感想

インフェクション92話93話でした。

生命の起源まで話が及ぶとは思いませんでした。未知の何かにすれば何でもありっちゃあありですけど、犯人が既に登場しているのか新しく登場させるのかで驚き度合いが変わるので、とにかくビッグサプライズを期待したいですね。

付き合うなら末永く。

問題の解決が先延ばしになった気がしますが、麗の判断は賢明かと思います。

https://kuroneko0920.com/archives/42894