
大巨蟲列島33話34話
ネタバレ感想
大巨蟲列島のネタバレエログロ画像、漫画最新話、感想、あらすじ、結末、無料で読む方法を紹介。
カマドウマに追い詰められながらも、巨蟲の自滅でどうにか切り抜けられた睦美たち。
駆けつけてくれた甲斐たちと共に代表に現実を伝えたかったが、車にも追いつく祖蟲に行く手を阻まれてしまう…
大巨蟲列島33話
以前、榎先生にミジンコについて詳しくレクチャーされたことがあった。
脱皮も蛹化もせず、24時間をかけて身体を大きくし、姿を変えることができるのだと。
そんな古代から生き抜く微生物のミジンコみたく、メタモルフォーゼできるのが昆虫で、環境の変化に適応できる可能性を大きく秘めているという。

著者名:藤見泰高 引用元:大巨蟲列島33話
榎先生の静かな熱を感じた睦美は今、車の中でガロアムシから逃げ切る方法を必死に考えていた。
時刻はそろそろ日の出、ガロアムシなら太陽光を嫌って逃げていくはずだと信じてその時を期待したが、そうはならず、何の役にも立たず巨蟲化に与した側の大迫に理不尽にキレられてしまう。

著者名:藤見泰高 引用元:大巨蟲列島33話
苦手な太陽光を克服しているということは、見た目だけでなく性質も変化しているということ。
今までにない巨蟲に睦美はどうすべきか分からず、心折れてしまいそうになるが、葵は兄の失敗を持ちだして、そういう時は周りを頼ればいいと励まし、共に死地を潜り抜けてきたメンバーが実績から来る自信を取り戻させてくれた。

著者名:藤見泰高 引用元:大巨蟲列島33話
おかげでパニックを脱した睦美は気合を入れ直すと、甲斐がまた事態を打破できそうな一言を投げかけてくれた。
ガロアムシではなく、近縁種のマントファスマの可能性。
研究が進んでいない謎多き昆虫だが、カブトムシが脱皮を機に更に巨大化したように古代のDNAが作用しているかも知れない。
そこで睦美はジュリアに自慢のドライビングテクニックを披露してくれるよう頼み、彼女は自信満々で請け負った。

著者名:藤見泰高 引用元:大巨蟲列島33話
普段はマニュアル車を転がしているジュリアだがやればできるの精神で両ペダルを両足で同時に絶妙な加減で踏み、タイヤを溶かしてグリップ力を上げるという、素人には思いつきもしないテクから繰り出した。
そして一気にアクセルを踏み込み、見事にガロアムシの脚に正面衝突を喰らわせた。
僅かな助走でダメージらしいダメージは与えられていないが睦美の考えではそれで問題なく、ジュリアはもう一発頼まれた。
するとタイヤが溶ける煙でガロアムシの拘束力が緩み、さっきより車の自由度が高まった。
ジュリアはすかさずスピンさせて勢いをつけ、もう一発脚にブチ当てた。
それを連続で容易く成功させられるのは、ジュリアがジムカーナでテクを磨いているからだった。

著者名:藤見泰高 引用元:大巨蟲列島33話
そうして何度かフロントで脚をぶつけまくると、ガロアムシは危機を感じてぽろっと脚をパージした。
睦美はすかさずバックでも後ろ脚に当ててと指示し、ジュリアが難なくぶつけると、後ろ脚もパージし、ついに車体から離れた。
この機を逃さずアクセルをベタ踏み、睦美の作戦通りにガロアムシの緊縛から脱することに成功した。

著者名:藤見泰高 引用元:大巨蟲列島33話
脚二本を失ってスピードを出せなくなったガロアムシは程なく追いかけるのを諦め、無駄な努力をやめてくれた。
トカゲの尻尾切りのように命を守るために体の一部を自ら切って逃げ延びる自切行為を狙ったのは、ナナフシに分類されたこともあるガロアムシが、同じ特徴を表す可能性に懸けたからだった。
そこに気づけたのは甲斐の何気ない一言だと感謝してほっこりした空気が流れたところで、タイヤがパンクしてしまった。
徒歩で祭り会場まで向かうことになったが、開始時間まで余裕はなかった。

著者名:藤見泰高 引用元:大巨蟲列島33話