
サタノファニ224話225話226話
ネタバレ感想
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美依那を殺しにかかった冬雪を説得し、千秋楽の後に共に行くことになった。
しかし、霧子たちがしげおを仕留め損ない、金で動くチンピラが動き出す中、美依那は芝居の世界に一時的に戻ることになった…
224話
美依那の舞台復帰初日の夜がやって来た。
またファンとして管理人さんと一緒に観劇に足を運んだ千歌と小夜子は心配でならず、馴染み客からは冬雪が怪我で出れないことが伝わり、いつもと違う雰囲気が漂っている。
その中で、七星ぴりかを名乗った美依那が現れるや、さすがの可愛さに浮世離れした華やかさもプラスされた容姿で、すぐに馴染み客も惹きつけられていく。
更に軽業師のような身のこなしまで披露すれば驚きも与え、道化師の器用さで更に更に存在感を増していく。
袖で見ている冬雪も感心しながら座長に同意を求めるが、才能あふれる美依那の加入が気に食わないのか、冬雪に苛立っているのか、座長は何も答えなかった。
そしてお披露目演武の後はお芝居が始まると、そこでも美依那は文句無しの演技力を発揮して客たちの目を釘付けにし、感情を揺さぶりまくった。
その凄さは千歌にも十分に伝わり、生き生きと楽しそうに舞台で輝いている美依那の居場所はここであるべきだと感じた。
その夜の夕食の話題はもちろん、美依那の舞台について。
千歌たちが嬉々として褒めちぎるから、さしもの道化師も頬を染めて照れながら、まだまだ上手くできなかったと向上心を露わにする。
その流れで千歌は、仲間の幸せを願って一つの選択肢を提示した。
このまま冬雪たちと行っても月毎の旅の暮らしだから捕まるリスクは減り、冬雪の罪も引き受けてあげればより安全になり、メデューサ同士で気を付け合えば殺人鬼になるリスクも減らせるはず。
美依那の芝居を見た千歌と小夜子は先走ってそう考えたが、当の本人はとてもありがたく受け止めながらも、人を殺した罪は罪として受け入れ、日の当たる場所に戻るつもりはなかった。
その時、遥香から連絡があり、近々一座でしげおの見舞いに行く予定だと報告があったが、病院内での暗殺は難易度が高すぎるとして、また蔵馬らが飲みに誘われる時の報告を頼んだ。
その電話が終わりそうだったその時、ドアノブが破壊される音が響き、釘バットが覗き見えると同時に、守銭奴チンピラ軍団が殴り込んできたのだった。
外にも数人の仲間が待ち構えており逃す気はない布陣を敷く中、近所迷惑な騒音に出てきたのが天井に頭が尽きそうなほど高身長な管理人さんだった。