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23話

五日前の巨蟲の島上空。

 

飛行機を墜落させたのはヤンマの群れで、激突やバードストライクのようにエンジンに巻き込まれたからだった。

 

 

 

睦美が飛行機墜落はヤンマのせいかと予想できても時既に遅く、父親が目の前で無残な姿にされたのを見た涼子は取り乱し、外に駆け出そうとするが、甲斐たちがなんとか押しとどめて、今外に出ても死ぬだけだと諭し、どうにかパニックを治めた。

 

唯一の大人になってしまった涼子は今の自分を見て父親がどう思うかを考え、必死に涙を堪えて拳を握りしめ、助けに来た者として気丈な態度を取り戻した。

青山がどれだけ煽ってこようとも相手にせず、ただ建設的に前を向くことを意識した。

著者名:藤見泰高 引用元:マンガクロス

 

 

睦美によればこの島までやってきたのはオオギンヤンマの仲間で、巨蟲島に自分たちが捕食しやすいエサがなくなったので、まさに足なら羽を伸ばしてここまでやってきたのだろうという。

 

つまり、ヤンマが巨蟲島の弱肉強食の頂点にいる一つの種の可能性が高い。

 

とは言え、この島の方が危険とは言い切れない。

 

コンクリートの建物がそれなりにある分、避難場所も増え、大きな島ならばそれだけ捕食対象も増えているはずで、不必要に人間を狙ってはこない可能性が高い。

なおかつヤンマは昼行性で夜間は活動せず、生きたものだけを捕食するので、最悪ジッと止まっていれば見つかる危険性がかなり下がる。

 

睦美はそう説明して全員を励ますが、甲斐にはどこか無理しているように見えた。

それでも、今は少しでも希望がないと正気を保つのが難しいのも事実だった。

著者名:藤見泰高 引用元:マンガクロス

 

 

 

夜まで待つことになると、甲斐はアイドルをしている真美の水着のポスターを見つけ、何の気なしに話題を振ってみた。

 

すると真美は、もう事務所も出禁にされた干されたアイドルで、ほとんど仕事もなくて暇を持て余しているから修学旅行にも参加できたという。

 

元々落ち目だった真美に持ち掛けられたのは、いわゆる枕営業だったのだ。

著者名:藤見泰高 引用元:マンガクロス

 

 

エロ水着を着せられた真美。

 

おっさんに尻をスパンキングされ、気持ち悪く乳首を舐められ、後ろから揉みしだかれながら組み付かれた。

著者名:藤見泰高 引用元:マンガクロス

 

 

それでおっさんを突き飛ばして事務所に反抗したことになり、ほぼ干されていた。

 

 

そこまで暴露した真美は、どうせなら金玉を握り潰すかチン〇を噛み千切ってやれば良かったと怒りを滲ませた。

 

そこまで吐き出すと笑いがこみ上げ、つられてみんなも笑ってしまった。

 

 

身の上話をしてスッキリした真美は、睦美に話を振り、どうしてそんなに蟲に詳しくなったのか訊ねた。

 

すると睦美と訥々と、小さい頃は蟲が苦手だったと打ち明け始めた。

 

 

小学5年生だった睦美はある日、コンビニでソフトクリームを買い、ウキウキ気分で外に出た途端、胸にカマキリが飛びついて来てパニックに陥った。

著者名:藤見泰高 引用元:マンガクロス

 

 

ソフトクリームも投げ捨てて慌てふためき、カマキリがばっと臨戦態勢になると更に怖くなってどうにもならなくなり騒いでいると、偶然通りかかった女性があっさり取ってくれたのだ。

 

同じくソフトクリームを持っていた女性は、蟲を知らないから怖いだけで、自分も小さい頃は怖かったという。

 

だが蟲について知れば怖くなくなり、今では興味があるくらいだと言った。

著者名:藤見泰高 引用元:マンガクロス

 

 

蟲は世界で初めて紙や接着剤を作り、ハチミツも蟲にしか作れないと教えられると、睦美は素直に驚いて感心した。

 

そして、ソフトクリームを落としたのを気づいてまた泣きそうになる睦美に自分の分をくれた女性は、カマキリを頭に乗せて颯爽と去っていったのだった。

 

それが、睦美と榎先生との出会いだった。

 

 

 

睦美のパーソナルが一つ分かったところで、改めて夜になってから救命艇に再び乗り込み、この島からも脱出することに決まった。

著者名:藤見泰高 引用元:マンガクロス

 

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