儚い若さで大パニック
皺々で歯も少なくゾンビのような男は、二人の目の前でドロドロに溶けだし、臓物を撒き散らしたのだった。

翌朝、瀧郎は昨夜のグロテスクな衝撃の光景を夢に見て目を覚ました。
そしてベッドには水着のままでポロリしそうな彼女がスヤスヤと眠っている。
するといつぶりか分からない朝勃ちか欲情したのか分からない勃起に気づいた瀧郎は、自分が若返ったことを改めて実感できた。

そして気絶してからようやく目を覚ました彼女に、あのドロドロの死体が跡形もなく消えていたことを伝えた。
果たして波にさらわれたのか、動物に食われたのか分からないが、肉片一つ見つからなかったのだ。
ここでお互いに名乗り合った二人は、考えても分からないことなので警察に届け出ることに決めた。

ただ、今日は二期生を歓迎する祭りが開かれていた。
街は既に凄い人出で、若い身体を取り戻したばかりの二期生は二度目の人生の春を謳歌しようと大いに盛り上がっていた。
二人はバカ騒ぎには加わらずにまず交番に行ってありのままを話したが、頭は高齢者ということでろくに信用してもらえず、リコは胸をチラ見されまくったことにも苛立たされるだけだった。

二人はモヤモヤしながら遅い朝食を摂っていると、兄弟で来たというファンキーな髪型の二人に声をかけられた。
そのタイミングで、島内アナウンスにより島が五つの区に分かれていることを紹介され始めた。
商業区、就労区、職業訓練区、居住区、管理区。
コンパクトにまとめられた住みやすそうな島だが、20代の若者しかいない光景はやはり異質で、それも全員が本当は80歳以上の高齢者だと思うと、瀧郎は違和感を拭えなかった。

その時、楽しそうに歩いていた一人の女性が急に苦しみ始め、呼吸も荒くなって呻き出したかと思うと瞬く間に肌がしわくちゃになり、本来の見た目になってしまったのだった。
20代から一気に80歳以上へ。
薬を飲み続けないと若い身体を維持できないリスク。
高齢者による車の事故、爆発、火災、伝播していく阿鼻叫喚のパニック。

ここは本当に、人生をやり直せる夢の島なのか…
感想
エイジング1巻でした。
面白度☆8 腐った組織度☆10
いつの世も国を統べる組織は少なからず腐敗しているでしょうし、現代もそれは一緒なので、政府や警察が手を組んで倫理観ガン無視で非人道的なことをされたら、一国民が抗うのは難しいでしょうね。
瀧郎は復讐を遂げられるのか、リコは本当に元は老婆なのかなど、これからが楽しみです。
https://www.kuroneko0920.com/archives/76214



































