17話②
冒険者たちの戦意は本体が合流したこともあり、全く衰えていなかった。
ちょび髭が前に出て本体を率いて行こうとしたその時、槍使いはもう一度弩を放てばいいと口を挟んだ。
もちろん言われるまでもなく、特大なだけあって弦を巻くのにも時間がかかるだけであり、止めを刺すための時間稼ぎが必要だった。
弓部隊はロックイーターの頭を集中的に狙う。
魔法使いたちは後方支援に徹する。
ブロブを相手にしている者は引き続き。
そしてちょび髭が号令をかけ、命知らずたちがロックイーターに正面から突っ込んだ。

あくまで時間稼ぎで命第一に立ち向かうが、ロックイーターには関係なく近づく者を薙ぎ払おうとしてくる。
その間隙を縫い、大剣使いは足を切り落とし、他の冒険者も外殻の隙間に刃を突き立てていく。

聖騎士も直撃を食らわないよう距離を保ちながら、一瞬の隙を窺っていた。
しかし、死角の頭上から落ちて来たブロブに気づかず、まともに兜で受けてしまった。
聖騎士は即座に脱ぎ捨てて事なきを得、熱くなった勢いのままにロックイーターの肉に剣を突き刺した。

その一撃で今までにない叫びを上げたロックイーターは穴の中に戻っていった。
ダメージを喰らい過ぎて逃げたように見えたがそうではなく、助走をつけて地面を抉りながら突っ込んで来る。

ちょび髭は弩の準備を急がせ、魔法付加もさせ、自分を先頭に斥候部隊には下がるよう指示した。
だがここまで勇敢に戦い続けた大剣使いたちはちょび髭の横に立ち、下がろうとしなかった。
今こそ全員の力を合わせる時だという意見に、ちょび髭は新人とは思えない度胸を認めた。

盾を持っていない大剣使いは剣を前に、他の冒険者たちは機動隊のように並んで盾で身を隠す。
そして、冒険者たちとロックイーターが激突した。

気合の声を上げ、ロックイーターに負けぬよう耐える冒険者たち。
その時、弩の準備が整った。
今度こそ矢はロックイーターの体を貫き、外に飛び出した。
しかし、それだけの深手を与えてもロックイーターが止まらない。

すると、後方に控えていた槍使いが加速して冒険者たちの盾を踏み台に飛び上がり、ロックイーターの目らしきところに槍を突き刺した。
その一撃を喰らって上げた叫びが、ようやく断末魔の叫びになった。

勝利の雄叫びが洞窟内に響き渡るとブロブの群れも暗闇の中に退いていった。
止めを刺した槍使いはドヤ顔を見せるが、この勝利は戦いに参加した全員の手柄だった。
仇を取った戦士は、まだ静かに下を向いていた。

感想
ゴブリンスレイヤー外伝16話17話でした。
戦士がどんどんカッコよくなっていきますね。
エルフとの生前の思い出は涙ものですが、だからこそのこの仇討ちの戦いが盛り上がりますね。
https://www.kuroneko0920.com/archives/53252
































