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28話

部屋中を這いまわるシミの音が響く中、闇に目が慣れてきた睦美は数十匹はいるだろうことに気づいた。

 

 

あまりにおぞましい音に囲まれ、看護師はもう齧られるのは嫌だと悲鳴をあげた。

 

シミはヤスリのような口で削り食べるので、皮膚だけ先に削られてゾンビみたくなる悲惨な自分を想像せずにはいられないジュリア。

大巨蟲列島
著者名:藤見泰高 引用元:大巨蟲列島28話

 

 

 

ライトで撃退しようにも数が多すぎて焼け石に水にしかならない状況の中、建物中にいるシミは一つの病室にもエアコンの通気孔を通って侵入した。

 

そこにはせっかく助かったばかりの葵が寝ており、絶体絶命のピンチに追い込まれていた。

大巨蟲列島
著者名:藤見泰高 引用元:大巨蟲列島28話

 

 

 

天井のスプリンクラーに気づいた睦美は防火設備がどうなっているのか訊ね、熱と煙に反応して放水と防火シャッターが下りると言われるが、廊下の報知器を押すだけならシャッターは下りないはずとも言われ、それなら使えると判断した。

 

ダッシュで廊下に出ようとするとシミが反射行動のように飛び掛かってくるも、ゴマさんリュックで払いのけながら突き進んでいく。

 

だが後に続く二人は無防備な素肌に貼りつかれ、やすり口の餌食になってしまう。

大巨蟲列島
著者名:藤見泰高 引用元:大巨蟲列島28話

 

 

それを助けるためにも睦美は廊下に飛び出して駆け抜け、報知器のボタンを押した。

 

直後、スプリンクラーが作動して放水され始めるが、果たして水攻撃でシミは撃退できるのか…

 

 

スプリンクラーの大放水が始まると、浴びたシミたちは油汚れが剥がれ落ちるように彼女たちの身体からポロポロ離れた。

 

そのまま水溜まりで身動きできなくなったのは、大量の水分を欲しがる割に潜水能力などはまるでない水が苦手なタイプで、簡単に溺れ死んでしまうのだ。

 

停電でも使える別電源でスプリンクラーが動いているおかげで撃退できたのはいいが、おそらくまだ建物外に出ていないシミを閉じ込めなければ、ここでも巨蟲パニックが起きてしまうと睦美は考えた。

大巨蟲列島
著者名:藤見泰高 引用元:大巨蟲列島28話

 

 

ジュリアと看護師はさっさと逃げ出したかったが、サバイバー睦美の正義感に感化され、ならば防風シャッターで外に出られないようにし、全館のスプリンクラーを作動させて溺れ死にさせるか行動を抑制させればいいと、アイデアを出した。

 

睦美は設備をコントロールできる警備室に行くのを二人に任せ、助けるべき葵の元に一人で行くことにした。

 

 

 

その頃の葵はシミに囲まれ、絡みつかれ、絶体絶命のピンチに陥っていた

大巨蟲列島
著者名:藤見泰高 引用元:大巨蟲列島28話

 

 

直後、電灯が煌々と灯り、シミは光の届かない物陰に飛び込んだ。

 

 

九死に一生を得た直後、助けに来た睦美に安堵すると同時にここがどこであの蟲は何なのかと捲し立てるが、蟲博士は冷静に説明は後だといい、病室から連れ出した。

 

しかし廊下の電灯は不安定にチカチカしており、シミが這い回る音が闇の中から聞こえてきた。

 

ジュリアたちが作戦通りに動いてくれないと二人で食い散らかされることになってしまうので、本当に信用できるのかと問われたら、ずっとお人好しできた睦美でも、さすがに二人を疑ってしまう思いがこみ上げてしまう。

大巨蟲列島
著者名:藤見泰高 引用元:大巨蟲列島28話

 

 

はっきり言ってジュリアはドスケベ百合変態という程度しか知らず、看護師に至っては何も知らない相手。

 

わが身可愛さで逃げるような人間じゃないと願うしかないうちに、いよいよ電灯が完全に消えてしまい、シミの蠢く音が間近に迫った。

 

 

直後、スプリンクラーが放水を始め、シャッターも下り始めた。

大巨蟲列島
著者名:藤見泰高 引用元:大巨蟲列島28話

 

 

まさにギリギリで助かったことに葵より睦美が喜んだその時、操作に手間取ったと謝る二人が合流してくれたのだった。

 

 

感想

大巨蟲列島27話28話でした。

一体どこまで続くのか、巨蟲山脈とリンクしているなら本土にまで広がっているのでしょうか。

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