9話
窓越しに目が合ったのは、見知らぬ男だった。
何かすることもなく男はすぐにどこかへ行ってしまう。
男は天野家に侵入し、一人で帰ってきた貴彦と村長の会話を盗み聞きしていた。
そこに美琴が出くわし、男はすぐに逃げ出していった。
貴彦も知らない男だと言うが、村長は村はずれに住むろくでなしのタケルだと言った。
香坂は軽トラ男を置いて、不気味な廃屋から逃げ出した。
とにかく信頼できる誰かに会いたい。
暗闇の中道も分からず途方に暮れていると、傘を差した僧侶らしき男が現れた。

事情を説明する暇もなく、彼女は気が緩んだのか気を失った。
意識を取り戻した軽トラ男は、香坂に斧を振り下ろす前に味見しようと服を脱がし始めた時、あのタケル?が急に現れ、ボコボコにされたのを思い出した。
しかし、拘束されているので身動きができない。
その時、鎌を持ったさよりが中に入って来た。

10話
一夜明けると激しい雨はすっかり止んでいた。
香坂は浴衣に着替えさせられた状態で清潔な布団の中で目を覚ました。
程なくして昨日の男が朝食を持ってやって来た。
鹿屋野と名乗った男は、宇受売神社の宮司らしい。
ようやくまともな人間に出会い、ここに来てからあったことを話すことができた。

軽トラの中で目を覚ました比奈。
携帯は落ちた時に壊れてしまっていた。
まずは美琴たちと合流しようと部屋の前まで静かに行くが、そこには伊助が何をするでもなく仁王立ちしていた。
沙霧は信用できると言っていたが、彼女も殺されてしまった。
今度は美琴とこのはを手にかける気に違いない。
そう思った比奈は一人で村を脱出する決意をする。

香坂はさよりが美那を殺したことや、おそらく教授も殺されていることを話し終えた。
静かに聞いていた鹿屋野は、警察が来るまで村に戻ってはいけないと言った。
村は狂っていると言い、八坂村の歴史を話し出した。
およそ600年前。
閉鎖的で近親婚が多かったこの村は女子の出生率が元々低かった。そこに飢饉が重なり、ついに女子供は死に絶えてしまった。
だが、一組の夫婦が迷い込んできた時、村人は男を殺して食い、女を犯しまくった。
そのうちまた食料が尽きると、女の四肢を切断して食ってしまった。

女の傷口からは蛆が湧き、そこから蛆女(ウジメ)と呼ばれるようになった。
やがて女も死ぬと、近隣の村から女を攫ってきては同様に四肢を切り、子供を産ませるだけの慰みものにするようになった。
だが、今まで女子が産まれたことは一度もなかった。それはいつしか蛆女の祟りだと言われるようになっていた。
そしてその女狩りは、現代にも受け継がれていた。
感想
屍囚獄2巻でした。
第二の被害者が沙霧とは、ちょっと予想外でした。確実に比奈かと思ってましたが、彼女はポックル的立場で密かにヤラれてしまいそう予感がしますよ。
さよりは暴れ廻って何人か殺ってから退場するでしょう。同じ関西人としてこのはには生き残って欲しいです。
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