和田の策略と榊の本性
和田は榊を殺してクリアしようと煽るが、じゃあどうやって殺すんだと話が転がり、残りの生徒は踵を返してホールに戻り始めた。
先頭を歩いていた男子がホールの扉を開けた瞬間、彼の首を包丁が貫き、血飛沫が吹いた。
薬の効果がなく、妻と子供を失った教師が戻ってきていたのだ。
榊はどこだと喚き散らしながら、手当たり次第に包丁を振り回し、榊はここにはいないという言葉を信じようとせず、追いかけてきた。
和田はこんな状況でも計算高く皆を扇動し、上の階に逃げるよう誘導していく。
足の遅い女子が一人犠牲になりながらも、全員は前だけを向いて走り続ける。
和田は扉を押さえながら生徒が先に進むのを励まし、最後尾に男子の児玉一人だけになったと知るや、彼を残してドアを閉めた。
児玉は焦ってドアを叩きまくってしまい、暗示が発動してしまった。
「ドアを3回以上ノックする」
彼はすぐ後ろに迫った教師に自ら飛びかかり、相手の包丁で腹を突き刺して、二人諸共階段を転げ落ちていった。
著者名:近藤しぐれ 引用元:シグナル1003巻
叫び声がしてから静かになったのを確認した和田は、そっと扉を開けて二人が死んでいるのを満足そうに見つめた。
今まで自殺した生徒は、手近な道具を使って自傷する傾向があったのを利用し、まずは児玉をパニックに陥れてノックの合図で暗示を発動させ、教師の包丁を使うだろうことまで計算してここまで誘導したのだった。
そんな一か八かの賭けで同級生の命を奪うなんてと責められるが、彼は堂々と少数より多数の命を選択すると宣言した。
そしてもう一つ、目的があった。
それは、まだ教師が使わずに持っているであろう、量産用にしてくれと頼まれた残り一つの薬の錠剤だった。
暗示にかかったままでは、榊を傷つけることさえできない。
だから、薬を使って一時的にでも暗示から解き放たれた一人が榊を殺すことで、榊以外の犠牲を出さずにボーナスタイムをクリアしようという作戦だった。
園田が思いを寄せていた羽柴は、気が狂った園田を気の毒に思い、また樫村のブレない意思に感化されてこれ以上誰かを殺して生き残ることに、意地でも賛成しようとしなかった。
すると和田は、いやらしい笑みを浮かべながら、榊を正義のヒーローか何かみたいに勘違いしてるんじゃないのか?あいつの正体、知らねえだろと言ってきた。
著者名:近藤しぐれ 引用元:シグナル1003巻
理科室に身を隠していた樫村と榊。
樫村はレイプから助けられる前から好きだった樫村と相思相愛だと分かって、こんな状況でも恋する乙女の表情で彼の肩に頭を預け、あの時助けてくれたのは運命に違いないと、すっかり夢見心地だった。
著者名:近藤しぐれ 引用元:シグナル1003巻
その横で榊は相槌を打ちながら、何か含むような顔を密かに見せた。
感想
シグナル100、3巻でした。
面白度☆7 可哀想度☆9
同僚の教師にどれほどのことをしたか知りませんが、矢代先生はおそらく何もしてないでしょうに、とばっちりで悲惨な最期を迎えさせられて可哀想でした。
それに朝比奈も、最後の最後に樫村の存在に救われたものの、可哀想な人生でした。
園田は気が狂うわセクシー担当にされるわで、自業自得なんですが可哀想に思えてきました。
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