
無邪気の楽園77話
ネタバレ感想
自分の存在がこのみの輝かしい未来を壊し始めたと知り、省太は元の世界に戻る事を決めた。
同じタイムトリッパーの鈴音に決意を伝え、いざ始まりの場所である小学校のプールへ。
無邪気の楽園に別れを告げるため・・・
別れの楽園
決行当日の夜がやってきた。
今日は満月。
このみ、サヨ、そして自分に宛てた手紙を書き残し、ぶかぶかの大人サイズの服を着て、この数ヶ月で新しい思い出がたくさんできた部屋に別れを告げた。
静かに階段を下り、玄関で靴を出したところで、野球中継を見ていた父親に物音に気付かれてしまった。
めんどくさいなと思いながら、ちょっとジョギングにと適当にごまかすと、父親は何も疑うことなく、車に気をつけて帰ってこいよと言うだけ。
そんな何でもないやり取りが、大人の省太の心を熱くさせた。

怖いくらいきれいに見える満月の下、プールサイドに待機して、計算した時刻になるのを待った。
ほぼ間違いが許されない僅かな間に飛び込まなければならない。
改めて確認すると、本当にこのまま元の世界に帰っていいのかと思えてきた。
その葛藤に答える者がいた。
サヨだ。
「よくない!なんで黙って行っちゃうの!?」

どうやら鈴音が全てを暴露したらしく、彼が未来から来た中身はおっさんで、これから帰ろうとしているのも知っているらしい。
彼はこの期に及んで子供をあしらうようにごまかそうとするが、ストーカーするまで彼を好きになった彼女の目はごまかせなかった。
そして彼が、自分とのラブラブ生活よりも、このみの輝かしい未来を守る方を選んだ事も分かっていた。
だって、隙あらばストーカーし、グイグイ迫り、あんなことやこんなことをしたりされたりしてきたのだから、自分が一番に思われていないことなんて嫌でも分かった。
それでも、彼が幸せならと思って自分を押し殺してきた。
だからこそ、荒唐無稽なタイムリーパーだろうが何だろうが、ちゃんとこのみに気持ちを伝えてヤルことやって、すっきりしてから未来に帰って欲しかった。
サヨがそんな感じの思いの丈をぶちかましたとき、もう一人プールにやって来た。






































