大人の意識が無事に現代に戻った後、子供の省太は4ヶ月間の記憶を失っていた。
おかしく思った子供の省太は大人の自分が残した手紙を見て事情を理解し、それから日記を書き続けて25歳に戻った自分のために情報を残していたのだ。
このみは一ヵ月後に転校したこと。
サヨが彼女として傍にいてくれたこと。
しかし、結婚までセックスはなしでプラトニックでいようと決めたこと。
それもサヨの留学でフェードアウトしたこと。
このみがアイドルから人気女優になったこと。
プログラムの仕事が順調なこと。
真夏や奈子やリオたちと時々飲んでいること。
自分が知らない思い出なのにも関わらず、省太は涙を流して仲間の温かさに泣いて感謝した。

そして、自分も子供の自分がそうしたように無邪気な4ヶ月間を記録に残そうと、ノートの続きに書き記していった。
一ヵ月後、省太はこのみとの約束を果たすために小学校のプールに向かっていた。
生憎の雨だったし、このみにとっては15年前の約束だから、ほんのわずかな期待だけを胸に抱いて行った。

さすがにいないだろうと思って帰ろうかと思ったが、フェンスの向こうにフッと傘のシルエットが見えて、彼は傘を投げ捨ててずぶ濡れになりながら門を乗り越え中に入った。
フェンスの外から彼女の名前を呼ぶが、激しい雨音で聞こえないのか振り向いてくれない。
そのせいで、顔もはっきり見えなかった。
とにかくフェンスをよじ登って中に入り、急いで前に回りこもうとして焦って走り出したのがいけなかった。

水が溜まった革靴が途中ですっぽり抜けてしまい、たたらを踏んでプールにダイブ。
その瞬間、また眩いばかりの光に包まれてしまった。
傘の女性は一瞬の光にびっくりしたが、振り向いてもそこには誰もいなかった。
省太が水面から顔を出すと、無邪気な女児たちがスクール水着で戯れていた。
自分の手も小さくなっていて、ジャケットのサイズがぶかぶかなのも分かった。
その時、名前を呼ばれて振り向くと、4ヶ月もの間、無邪気な楽園を提供してくれた女の子たちが、彼の格好を不思議そうに見つめていたのだった。

感想
無邪気の楽園最終回でした。
6年間の連載でしたか。
もっと長くやっているような気がしますが、ふたりエッチが20年なので、その感覚と重なっているのかもしれません。
トラブルや無邪気と一つの時代が終わっていますが、これらに代わる新時代の作品はあるのでしょうか・・・
https://kuroneko0920.com/archives/35531





































