また草っぱらで膝を抱えていたヒロは、昔読んだ比翼の鳥のことを自分に照らし合わせるかのように思い出していた。
その時、ドームの壁に気づかず鳥がぶつかり、羽を折ったのか血を流して地面に落ちた。
彼が近寄ると必死に羽をばたつかせ、森の中に消えていく。
飛べなくなった鳥がどうなるのか追いかけると、始めて見る湖に辿り着いた。
岸辺の木には自分たちとは違うが、おそらく操縦者用の制服が置かれていて、一番上にあった服を手に取った時、誰かが泳いでいる音が聞こえた。
そこにいたのは、優雅にたゆたっている全裸の美少女で、彼は一瞬見惚れてから後ろを向いた。

しかし、どうも音が聞こえてこないぞと思ってもう一度見ると、水中から泡がぶくぶく浮き上がっているのが見えた。
これはヤバいと思って慌てて飛び込み水を掻き分けていった直後、美少女が魚を咥えて飛び出してきたのだ。
彼の目の前で形のいい胸が弾んでいた。

さっきはすぐに見ないように後ろを向いたのに、今は目の前の裸の少女からなぜかを離せなかった。
均整の取れたスタイルに揺れ動く胸、二つの角、妖しげでありながら魅力的な瞳、そして始めて見る女の子の裸体。
とにかく彼は凝視した。

すると少女もジッと彼の目を見つめ、指先でツンとあごを触ってきた。
それで我を取り戻した彼は裸なのに驚いて距離を取り、彼女は彼がちゃんと生きているのを確認できて安心したのか残念なのか分からない感想を漏らした。

彼は彼女の素性となぜ水浴びをしていたのか訊くと、彼女はペロッと身体についた水滴を舐め、海じゃないって分かってるけど海みたいにしょっぱくないなと、一人で納得し始めた。

彼女はジッと見てたから泳ぎたいんじゃないの?と訊き、彼は溺れていると思ったからだよと返しつつ、またそのたわわな胸に視線が吸い寄せられた。

だから服を着るよう紳士的に言ったら、「えっちな人だ」と言われてしまう。
だって、ずっと彼女の下着を握っていたのだから言い訳のしようもなかった。

彼は慌てふためいてギュッと握り締めたままの下着を差し出す。
その鼻息荒い顔に彼女は吹き出してしまい、今度は尻を見せつけながら腹を抱えて笑い出した。

しかし助けようとしくれたことに感謝の言葉をかけ、相変わらず羞恥心皆無のままで堂々と彼が掴んでいた下着を履き始めるのだった。
































