ご覧の通り、彼の答えは出ていた。
仲間たちを欺き、逃走を助けようとしている。
高木が敵側でも、裏切っていても、助けたい友人だった。

高木は彼に眩しさを感じて気圧されそうになるが、愛を育み始めたばかりのガールズのことを考えろと言って心変わりを狙った。
もちろん彼は、ガールズのこともしっかり考えた上で裏切り者になる選択をしていた。
この状況になっても助けに来る様子のない犯人側に対し、ガールズには秋保の人たちがいる。
人間性を褒められても素直に喜べない状況の3人が聞いているなど知る由もない彼は、ここにいる高木の味方は自分だけだと言い切った。

彼は犯人側である友人に対し、情のかけらもない人間たちと仲間になったことに怒っていた。
絶対に見捨てないとまで言われた高木は、まだ彼について行く気は起きなかった。
どれだけ味方だと言ってくれても、保菌者騒動を引き起こした一味で、大量に人を殺し、中には彼の友人も含まれている。
だから、非日常で成長したのなら、敵を守るなんて正義感は捨てろと訴えた。
だが、だからこそ彼は高木まで失うわけにはいかなかった。
多くの友達が死んでしまったから。
それが、高木を助けたい正直な理由だった。

高木は諦め、全てを白状することに決めた。
融通が利かない彼を信じられなかった自分を責めつつ、今すぐ秋保から脱出しろと言い出した。

元よりこれから秋保から出る予定だったが、そもそも秋保は安全地帯ではなく、螢の指示で築かれた場所などではなかった。
遡ること川内崩壊当日、螢と思っていた電話の相手は別の人間にすり替わっていたのだ。
秋保は安全地帯ではなく、犯人側のための実験場だった。
































