クズと呼ぶほど嫌っていた兄から愛されていると弟が知った頃、螢は下水道をひたひたと進んでいた。
スーツを脱ぎ、髪を下ろして大学生風に変装していた螢は大怪我を負った風もなく至って普通に歩き、気づいた情報を整理していた。

犯人の正体。
いやらしい弱点への攻撃。
それが分かっても事態が好転したわけではないが、弟妹への愛が揺るがないのであれば、螢の心が折れることはなかった。
とにかく今までのネットワークは使えず、新たな方法を模索しながら路地裏に入った直後、驚愕の相手が目の前に現れた。

しばらくして、金平のもとにまた新たな情報がもたらされた。
螢発見の報を待っていた金平の願いが叶ったには叶ったが、秘書子の顔はこれでもかと青ざめていて、真実を話すのを躊躇った。

テレビニュースをつけていたガールズも臨時ニュースが流れ出したのでそちらにも注目し、耳をそばだてないわけにはいかなくなった。
爆破テロ犯として追われる身になっていた螢が発見されたというニュースだったが、彼は市民から暴行を受けて死亡したというのだ。
多くの者が驚愕するなか、一番絶望したのは金平だったのかも知れない。

唯一頼りにしていた螢が死んだと聞かされた金平は決断を促されるが、何もかもどうでも良くなり、大統領への返事も適当に答えた。
そして螢死亡の緊急ニュースに続いて、アメリカ大統領の緊急会見が放送され始めた。
アメリカは日本への援助を決断したと発表し、心ない言葉で金平への感謝を口に出した。
表面上は日本国民の安否を憂えていると言っているが、心中でほくそ笑んでいるのを知っているのは犯人側の人間だけと晴輝やガールズだけだった。
隔離地域にアメリカ軍が派遣されることが決定した。

淀川たちも怒涛の展開に黙ってテレビ画面を観続けていたが、海兵隊だけは反旗を翻す時が来て気合を漲らせていた。
感想
インフェクション124話125話でした。
約束が何だったか、そもそも詳しく語られたのか覚えていませんが、晴輝にとっては人類の敵とも言える高木を助けられるほどのものなんですね。
結局、アメリカの陰謀でしたとかいうオチだけは大風呂敷過ぎるので、ないと思っておきます。
https://www.kuroneko0920.com/archives/54379































